2019年に生まれた素晴らしい曲

今年はSpotifyに出会って、いろいろおすすめしてくれるおかげで素晴らしい曲にたくさん出会えた。
やっぱり世間的に話題になってる曲っていうのはそれだけ伝わる魅力があるってことで、だいたい皆さんの知ってる曲だと思うんですけど、記録用として感想を書きます


傘 / King Gnu

今年、King Gnuはとにかくすごかった。
音楽的センスも演奏のスキルもオシャレさも色気も強気な感じも惜しみなく発揮した彼らですが、自分は『傘』という曲がすごく気に入ってます。

King Gnuって多分専門の人からしたらすごく検証しがいのある要素がいっぱいあるんだろうけど、『傘』みたいに歩きながら聴けるのが私のKing Gnuを好きな理由です。
イヤホンをしてるとき様々な音が耳に入ってきて、ちゃんとリズムがあって、ほかの曲もそうなんだけど色んな音を挑戦的にいれてみる感じが良い意味でバンドっぽくなくて、
枠にとらわれないぞ‼️と覚悟を決めてるわけでは無さそうに常識を軽く飛び越えていく感じがめちゃくちゃかっこよくて好きです。

『坂口健太郎』『アルフォートのCM』という一見ミスマッチな組み合わせだけどとにかくめちゃくちゃかっこいいから正解なのだろう。
ライブはまた違うだろうから来年行ってみたい。


Never Grow Up / ちゃんみな

洋楽みたいなオシャレな曲調と落ち着いたちゃんみなの歌声がとにかく切なくて(ラップしてる時の強気さを知ってるだけに)
歌詞も作り込まれてて、ただただ上手いの一言。

ちゃんみなって女子ラッパーとしての地位を作ったひとりだと思うし、それに勇気づけられた女性は絶対にたくさんいるだろうけど、
なんかのインタビューで『女性が結束して声をあげればいいという考えは危険』みたいなことを言っていたのがすごく意外かつ印象的で
敵から目を逸らさないただただ強い女だと思っていたんだけど、ああこの子は戦うだけじゃなくて本当に冷静に考えられる子なんだ、と気付かされ圧倒させられました。

歌詞にある『ピーターパンみたいにいつまでも子供な彼』『ウェンディみたいに大人になる自分』という対比がすごくインパクトがあって、でも大人になることを否定する訳ではなくこれでいいんだよと語りかけるような曲。
そんな曲から最後に発せられる『月が綺麗だね』には、大人になって一緒にはいられなくなるけどやっぱり好きなんだ、と改めて切なくさせられます。しっかりしてて強そうな女の子でもやっぱり好きなんだ、と切なくなるし、それを『やっぱり好きなんだ』と言えない?あえて言わない?のが本当にうまい。
聞けば聞くほど良い曲で好きです。


いのちのよろこび / でんぱ組.inc

ねむきゅんの卒業、未鈴ちゃんの結婚発表、ねむきゅんの結婚発表、と変化の絶えなかったでんぱ組.incですが、楽曲の面でもまた次の段階に進んだのを感じた曲。

ご存知の通りでんぱ組.incには、さまざまな事情を抱えた生きづらい女の子が集まってアイドルになる、という物語があって、
だからこそ色んな曲にある『君と出会えたからサイコーの季節になったよ』という趣旨の歌詞に意味を感じられるんだけど
この曲が言ってるのって『火って熱い!』『肉うまい!』『生きるってすばらしい!』などといった人間の根源の部分で、様々な困難や達成を経てアイドルになった彼女たちがまた新しいメッセージを伝えよう、という強すぎる気持ちが伝わってくる歌詞だなと思った。こんなに壮大なアイドルソング今まであったでしょうか。

作詞作曲は玉屋2060%さん、彼のサウンドはでんぱ組.incと相性抜群で最高です。


空の青さを知る人よ / あいみょん

今年もあいみょんはやっぱりすごかった。
女性シンガーって『自分の恋愛体験』『自分の価値観』が曲にどうしても反映されてしまうけど、この人は歌詞を書いて歌ってる間は誰にでもなれるんだなと思った。

この曲は同名のアニメ映画の主題歌になってて、『いつもいつもいつもいつも、君が君が君が君が』と連呼される大サビ前の部分はこっちも一緒に胸が詰まるような気持ちになるし、曲全体が青い空を思い浮かべてしまう雰囲気だし、ちゃんと映画を歌に具現化できる人なんだなと感動しました。

いろんなタイアップやら主題歌やら引っ張りだこだけど、捨て曲がなく、キャッチーで、それでいてちゃんとあいみょんらしさも失われていないのがすごい。aikoみたいに末永く、変わらず愛され続けるシンガーになるなと確信しました。


Pretender / Official髭男dism

今年の邦楽は髭男なしでは語れないでしょう。
ライブハウスや路上で着実に力とファンをつけてきた彼らが、本当に世に知れ渡った一年だった。渋谷とか行ったら髭団の広告がめちゃくちゃ目立つところにあったしどこへ行っても『Pretender』が流れていた。

ちょっと前のバンドシーンでは、比較的声が高くて、歌詞が自虐的で女々しいバンドが多く流行っていたような感じがあるけど、
髭団のボーカル藤原さんの声は高い訳ではなく(音域はめちゃくちゃ広い)、歌詞は失恋を歌っていても『運命なら悪くない』『それでも幸せだよ』と安心させてくれるような、『救い』の要素があるように思う
メンバー3人が今年結婚したり、夢を実現する度仲良しな彼らの幸せそうな顔をみてこっちも幸せになったり、こういうバンドが共感を呼べる時代になったんだなあと実感させられました。

音楽的にも髭団はかなり革新的だ、と他の人のブログなどで目にするので、来年も飽きさせず素敵な曲を世に出すんだろうと楽しみです。


グリズリーに襲われたら♡ / 神宿

アイドル部門はこの曲でした。今年は神宿にいろいろ驚かされた一年だった。

3年くらい前にちょっとだけ神宿のライブを観に行っていた時期があったんだけど、ほぼすっぴんの中高生みたいな感じなのにみんなめちゃくちゃ可愛くて、なのに衣装と振り付けと楽曲がそれに釣り合ってないというギャップが逆に面白いなあと思っていた。絶対に誰も欠けなそうな安心感もあり、楽しいオタ活をさせていただいた。

今年に入って関口なほちゃん(推し)が勇退し、どうなっちゃうんだろうと思っていたけど
新メンバーオーディションで塩見きらちゃんが加入するまでの間、他グループの緑担当の子が一日限定で加入してみたり、オーディションのようすをファンが追えたり、きらちゃん以外のファイナリストで姉妹ユニットを作ったりと、全てが斬新で
関口なほちゃんの勇退、というのは、少しでも推してた自分はめちゃくちゃ寂しかったし残念だったけど、それでも勇退を悲しいだけにしない運営の工夫が本当に素晴らしかった。
アイドル界の中でもある程度の地位に辿り着いた神宿が今になってまた階段を登れたというのが本当にすごいことだと思う。

曲に関してもそうで、きらちゃん加入後のこの曲では清竜人らしい『架空の怪物』が出てくるコミカルさと『私の事好きなら助けてね...♡』という形容しがたいあざといかわいさが本当に面白くて、久しぶりに神宿を聴くきっかけになった。
気づいたら髪を染めたり歌が上手くなったり衣装が可愛くなってて、変化しながらも神宿は変わらずにこれからもアイドルを続けるんだろうなと楽しみになった。

あと本当にこんな変態な歌詞、清竜人さんしか書けないので、お願いだからまたアイドルの曲書いて欲しい。


君を待ってる / King & Prince

ジャニーズはいろいろあった一年でしたが、キンプリの曲はやっぱり良かった。これだけデビューからいい曲が続いてるのと、まあイケメンなのでそりゃ人気出るわって思う。

私たちがKATーTUN世代だったように今の中高生の『かっこいいお兄さん』って多分キンプリだと思うんですけど、(時代😭)
そんな彼らが『時代は変わるけどみんなと違っていいんだよ、君の好きな話をしようね』と歌ってくれるなんてこんな素敵なことあるか?となった。

この2番の歌詞がすごく優しくて大好きなんですけど、中高生の時に他人と比べて上手く生きれないことって、案外大人になったらどうでもよくなったりするじゃないですか。
ただし、私たち大人がいくらそれを説いたところで悩んでる彼らには響かなかったりする。
そういった生きづらさにキンプリみたいなかっこいいお兄さんたちが寄り添ってくれるって本当に素敵なことだと思うし、作詞した高橋優さんはそれを分かってて流石だった。


HAPPY BIRTHDAY / backnumber

『PRODUCE 101 JAPAN』の課題曲で自分はこの曲を知りました
アイドルとして未熟な彼らが頑張る姿が美しく切なくて、それが曲によく合ってて、日本版プデュを初めてやるこの時代にこの曲が生まれて良かったと思った。

髭団のところで述べた『自虐的な女々しさ』の代表的バンドのひとつが個人的にはbacknumberなんですけど、
『HAPPY BIRTHDAY』は従来の女々しさと少し違くて、『女々しい男』というより『人間』の普遍的な失恋のときの心情が描かれてるような気がする。

誕生日という本当はめでたいはずの日なのに、『なんで年ってとるんだろう』と物思いに耽って、
友達からの祝福って嬉しいはずなのに『君』じゃないからがっかりして、
『ああそうか そうだよな』と1人納得して、
めちゃくちゃ切なくて、それがすごくわかる。

一人暮らしして気づいたんだけど、失恋ではなくても、一人でいる時って何か漠然と『失った気持ち』に陥ってしまう時がたまにある。
そういった人の寂しさって、正直友達では全て埋めれないときがあって、だからこそ『好きな人と一緒に居られない』って1番の喪失なんじゃないかと思う。誕生日だから余計に。

あと、backnumberの興味深い点として『片思いの相手はあまり興味無さそう』なところなんですけど、これって多分ちゃんと気持ちを伝えてない(女々しさ)が起因してるので
大恋愛に発展して大失恋してギャン泣きするような失恋ソングでは無いのがむしろ今っぽくて面白いと思いました。

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