ないものねだり
「おれ、バカなのか?」
次男が問いかけて来ます。
「えっ、バカだったの?」
と.返すと
「バカじゃないよ。でも、兄貴がさぁ''バカ”って言うんだよ」
めちゃくちゃしょんぼりしています。
その姿が可愛らしいんですよね。
天真爛漫な次男は、音楽のセンスがあり、伸びやかな歌声はその場を和ませます。大人からもこどもからも受けが良く、何をやっても「次男君だからなぁ♪」と、笑って許される事が多いです。
しかも、それを知ってか知らずか、おねだり上手。
そんな次男を羨むのが長男。
長男を一言で言うと
「可愛げがなくてめんどくさい」感じです。
でも、数学のセンスは抜群で、パズルをさせたら目を見張るものがあります。知識も豊富な読書家の長男。おねだりが下手なのは、「どうせ叶わない」と、思わせてしまった幼少期の親の対応のまずさにあると反省しています。
いずれにしても
正反対なので、お互いに羨ましがっている様に感じています。
そんな2人を連れてカラオケに行った時の事です。
2人とも念願のカラオケに興奮気味で、長男は我先にとタブレット端末を駆使して好きな曲を選び、不慣れな次男は私や長男に入力を頼みます。
2人の声を「おかあさんといっしょ」歴代のうたのお姉さんに例えるなら(私の勝手なお見立てです)
次男は、20代目たくみお姉さん
長男は、21代目あつこお姉さん
と言うところでしょうか。
好き勝手に選んでいる様にみえて、それぞれの気質に合った曲を選んでいました。
「持ち味が違うっておもしろいな…」と感じていると、
「これ(この曲)は、兄貴が歌って!オレ後ろで踊るから🕺」とか
「あ〜、やっぱこの曲は次男お願い🙏」とか
2人で補い合い楽しんでいるではありませんか。
一見、ないものねだりばかりをしているように見える2人だけれど、お互いの持ち味を理解し合っているのだと安心する母なのでした。