強いひとが好き
今日、LINE マンガ 『再婚承認を要求します』 の CM をやってることに
気がついた！
一昨年あたりからずーっと読み続けている好きな作品です。
ここ数年、
① 異世界転生もの
現代日本で死んだ主人公が、生前の世界に存在したゲームや小説の世界
の登場人物として、かつての記憶を持ったまま生まれ変わるもの
② タイムリープもの
非業の死を遂げた主人公が、その記憶を有したまま何年か前の自分に
戻り、やり直し (バッドエンド回避) を図るもの
③ 悪役令嬢もの
従来ヒロインの敵役として位置づけられていたキャラクターが主人公
となったもの (この場合、従来のヒロインキャラが腹黒率が高い)
④ (地球上のものとは似て異なる) 貴族社会もの
皇帝から不当な扱いを受ける皇妃 or 王子から婚約破棄される貴族令嬢
が主人公 (配偶者・婚約者である男が救いようのないアホ率高し)
上記4パターンおよび複数パターンのハイブリッド型の漫画が雨後の筍の
ように多数公開されていますが、中でもとりわけ気に入って読んでいるのが
前述の 『再婚承認を要求します』 と 『復讐の皇后』 (comico で読めます)
の2作！
『復讐の皇后』 も PV あるんですね！
『再婚 ――』 はパターン ④、『復讐 ――』 は ②＋④ のパターンです。
『再婚』 の主人公はナビエ、『復讐』 の主人公はパトリツィア、いずれも
大国の皇后という非常に重い立場にある女性です。
ちなみに前者はナビエ様、後者はパトちゃんと呼ばれ、読者から猛烈に支持
されているところに、時代を感じるな～、と思います。
ふたりとも、高貴な血筋の大貴族の出であり、美しく教養があって、と、
ここまでなら千年の昔からよくあるキャラクター造形に思えますが (ほら、
藤壺の宮とかさ)、彼女たちが多くの共感と支持を集めているのは、何より
強いからなんですよね。
強い＝物理的な戦闘力がある、という意味ではありません (女騎士・女戦士
というキャラはだいぶ前から存在しますしね)。
彼女たちは、とにかく頭がよく、冷静で、常にものごとの一手先を読んで、
男に守ってもらうこともなしに、自ら頭脳戦・心理戦を展開するのです！
なまじ夫たる皇帝が愛人に溺れるに飽き足らないバカ殿で (パトちゃん旦那
の方は情状酌量の余地がないわけでもないが)、愛人もとにかく憎ったらしい
ことこのうえないので (ナビエ様側の愛人ラスタはもう悶絶ものの頭弱で、
パトちゃん側の愛人ローズはふてぶてしい悪女。どっちも無駄にしぶとい)、
皇后たちがバカップルの上手をいくたびに拍手喝采 (笑)。
興味深いことに、ふたりとも不妊というハンデがあり、世継ぎを盾にして
自分の立場を守るということはできない ―― にもかかわらず、決して卑屈
にはならず、怯まない！
退かぬ！ 媚びぬ！ 顧みぬ！
もはや、可愛いだけ・守ってもらうだけ・待っているだけの時代じゃないの
ですよね。
たま～に、氷のように冷徹でバカが取り付く島もないナビエ様を可愛げが
ないとか、ロミオ化する皇帝を激しく突っぱねるパトちゃんに素直になって
とか、寝言コメントをつけてる読者もいるけど、もう ｢愛されること｣ が
幸せ、という時代じゃないんだよ (私はナビエ様もパトちゃんも愛おしいし
すごく素直で可愛いと思います！)。
目下 『再婚』 は長い休刊期を経て12月に更新再開、『復讐』 もかなり読み
進めてしまったので更新頻度が毎日ではなくなり、次回を読めるのが年明け
くらいになってしまったけど一昨日の更新でとうとうパトちゃんが不倶戴天
の敵ローズへの復讐を果たしたところです (何が復讐なのかは、ぜひ本編を
読んでほしい)。
こうして、漫画に表われる世相を考察するというのも普通のことになった
なあと、そんなところからも時代は変わったと思う次第であります。
(あ、それから note の記事も編集しやすくなりましたな)
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