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生粋のスポーツ少女がイラストレーターになって気づいたこと。画力よりも大切なのは -イラストレーターKurotsuchi muno-

和歌山を拠点に、デザイナーとイラストレーターを兼業しながら活動する 涅 muno(くろつち むの)さん。

デザイナーとしては主に広告デザインやロゴ制作を担当。
私生活では、SNSの総フォロワー数1万人を超えるイラストレーターとして繊細で独創性のあるイラストを公開し、同人誌の制作も手がけるなど活躍の場を広げている。

広告会社の正社員デザイナーでありながら、イラストレーターとして多くの人に影響を与える 涅 muno さんに、イラストを描くようになった背景、イラストレーターにとって大切なこと、これからの展望について聞いた。


生粋のスポーツ少女がイラストレーターになるまで


──イラストを描き始めたきっかけは?

私が中学生のとき、『マギ』という漫画が流行ってたんです。ネット上では「マギに出てきそうなオリジナルキャラクターを創作しよう!」っていうファンのコミュニティがあって、そこでイラストを描き始めたのがきっかけです。

もともと「自分は絵心がない」と思ってたんですけど、描いてみると周りの友達に褒めてもらえたり、私が考えたマギの創作キャラクターをネット上で繋がった人が描いてくれたりして。

そういうことが嬉しくて、「イラストをがんばってみようかな」って思い始めましたね。

──その後もイラストは描き続けていましたか?

いいえ、全く。中学生の時にずっと部活をしていたんですが、高校もスポーツ校に進学し、3年間部活に明け暮れていました。イラストを描く暇はまったくなかったですね。

中・高と部活三昧だったので卒業後は自分の好きなことをしたいと思い、両親にたのんでイラストの専門学校に行くことに決めました。

この人みたいな絵を描けるようになりたい


──専門学校でイラストを学び始めてからは?

正直に言うと、挫折続きでした。周りの人とスタートラインがまったく違うんです。

「保育所からイラスト描いてます」とか「ずっと美術部で絵を描いてきました」とかそんな人ばっかりで。みんながすごく思えて、自分のイラストが恥ずかしくなったり。


──どのように乗り越えましたか?

今でも自分のイラストに課題を感じることはありますが、最終的には「この人みたいな絵を描けるようになりたい」と思える人がいたので、立ち直ることができました。

もちろんスランプだったり、全く描けなくなる時はあります。そういう時は一切描かない。仕事の時はもちろん描きますけど、プライベートはイラストを描くことをお休みして、他の好きなことをしてますね。

自分で自分の絵を修正する力


──イラストを描く上で意識していることや、おすすめの上達方法などはありますか?


SNS上の視線誘導は常に意識しています。

たとえばTwitterのタイムラインに投稿した時に、見える画像の割合って決まってるじゃないですか。

他の人が自分のイラストをみた時に、どう見えるかを意識して描く。パッとみた時に目に止まるような描き方を常に模索していますね。

あとは絵に強弱をつけること。顔ははっきり綺麗に描き込んで、足元はふんわりとか。

質感を緻密に描くことも意識しています。金属だったら光沢感を出したり。そういうところを細かく描いておくと、他がふんわりでも綺麗に見えるっていうのを専門学校で教えてもらって。

当時は全然ピンときてなかったんですけど、今になってすごく納得してます。魅せるところだけしっかり魅せるっていうのをやると、フォロワーさんからの反応も良い。

上達方法でいうと、他の人の絵だったり対象物をしっかり観察しながら描くようにしてます。

観察眼を養うと、自分が描いた絵を見たときに「あ、ここ歪んでるな」みたいなところに気づけるようになる。自分で自分の絵を修正する力がつく。

見えない部分がどういう風に繋がってるかっていうのを、脳内で立体的に想像できるようになります。

人間の身体を描く時にも、ここにどういう筋肉があってどういう骨があってっていうのを理解して描くと、違和感のない絵が描けるとか。私はあまりできてないですけど(笑)絵は本当に奥が深いです。


──今後の活動について、目標はありますか?

今は本職のデザインの仕事がメインなので、イラストの仕事をもっと増やせたらなって。コロナが開けて結婚式を挙げる人も増えてきたので、ウェディングイラストを描いてみたい。

仕事の割合でいうとイラスト:デザイン=5:5が理想です。今はイラストが2割でデザインの仕事8割って感じなので。

──仕事ではどんなイラストを?

最近だと、知り合いの方に頼まれたチョークアート(黒板アート)だったり、デジタルでイラストを描いてキャンバスに印刷したりしました。


──これからイラストを仕事にしたい人に向けて、エールをお願いします!

イラストは何歳からでも始められるし、誰であってもやり方次第でイラストを仕事にできると思います。

というのは、ある程度は人のニーズに応えられる画力があった方がいいけど、どちらかというとイラストレーターに必要なのは画力というより営業力・コミュニケーション力。

自分の絵柄をアーティスト感のある売り方をする人もいますし、どういう風に自分のイラストを売り込めるかっていう営業力さえあれば、SNSで何十万人フォロワーがいなかったとしても絵の仕事はできるんじゃないかって。

今ならココナラっていうサービスもあるし、クラウドワークスとかで自分の絵を売り込みに行く方法もある。

イラストレーターになる方法は人それぞれだと思うから、いろんな角度で勝負していけるかなって思います。


──必ずしも絵が抜群に上手いとか、SNSでたくさんフォロワーがいなければいけないとかそうゆうことでは無い?


絶対に違うって、今になって思いますね。こういうことを学生の時に知りたかった。

実際、知り合いの方の紹介だったりとか横のつながりでお仕事を貰うことも多いので。リアルな関係はどんどん派生していきますよね。


──最後になりますが、PRをお願いします!

和歌山県在住のイラストレーター兼デザイナーです。
日本の文化であるアニメ、漫画のイラストに独自の艶感があるキャラクターイラストならお任せください。

自身の絵柄からお客様の似顔絵や、デフォルメされた可愛いイラストを描く事もできます。

イラストのほか、ロゴデザインや広告デザイン、名刺やチラシといった印刷媒体などのデザインから製作まで、幅広くご相談頂けます。

枠にハマらずクライアントさんが求める絵柄やイメージに、イラストレーターとデザイナーの二つの知識と技術をもって対応いたします。

お問い合わせはInstagramのDMからお待ちしております。


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