マガジンのカバー画像

泡沫文集

86
浮かんでは消える雑多な思考の文字起こし
運営しているクリエイター

#桜

上弦の月の夜に

散歩がてら写真を撮ってきた。

ソメイヨシノ 2.0

東京では今年の桜は今週いっぱいといった所だろう。ちゃんとしたカメラを持っているけれど、今春も活躍せずに終わりそうだ。五年か六年前には友達とお花見までしていたけれど、その後、ちゃんと桜を愛でれた記憶がほとんどない。 それにしても桜は咲いてから散るまでが早すぎる。 現在のバイオテクノロジーの水準ならば、より長い期間、咲かせておくことも可能なのではないだろうか。雨や風にも強くして。ソメイヨシノは江戸時代に品種改良の結果、誕生したのだから、似たような試みだと思うのだけど。

終焉間近

東京の桜の見頃は、今週限りになりそうです。また来年のお楽しみ。

消極的夜桜

写真は光と影で構成される。東京の夜は明るい、と言っても限界はある。ノイズが少なくシャープな一般的に綺麗とされる写真を撮るなら、夜中よりも昼間の方が好ましい。わざわざ夜に撮る場合、長時間露光に依る効果、照明に照らされたビビッドな被写体と暗く落ち込んだ背景とのコントラストによる表現など何らかの理由があって、その状況が選択されている。 夜桜を撮ってきた。 夜桜の理由は、昼間は花粉症が辛くて外に出られなかったから。理由はいただけないけれど、撮れた写真はiPhoneの割には上出来だ

美しさと生態系のジレンマ

東京の桜が開花したらしい。 桜の開花基準に使われるソメイヨシノは実を結ばないため、挿し木で増やされているのは有名な話だ。元は一本の木だったため同じ遺伝子を持ち、したがって開花の条件が共通になる。これを利用して桜前線や開花予報を実現している。 本来野生では増えないはずの遺伝子組み換えの賜物を手塩にかけて日本全国、そして海外にも拡げている情熱には眼を見張るものがある。 しかし、昨今のSDGsの視点から捉え直すと、生態系への影響を考慮しなくて良かったのかと疑問が生まれる。美し

春の便り

ここ数日、風の強い夜が続いていた。自宅が風の通り道に建っているようで、大きな風の音で毎晩、真夜中に目覚めている。 外が明るくなった頃。窓を開けたら、桜の花びらがベランダに散らばっているのを発見した。近所の公園から飛ばされてきたのだろう。日中はほとんど外に出ないから気づいていなかったのだけれど、すぐ目の前まで春は来ている。