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ミニチュアの椅子/ワイヤーワーク

ワイヤーを使った「もの作り」のスタートが
ミニチュアの椅子だったことを前回書きました。

なぜ椅子だったのかといえば、
単に椅子が好きだったというのが一番の理由で、
しばらくの間、夢中になって作っていた記憶があります。
ミニチュア作りの王道である
実際にあるものを模すということは、
あまりやらなかったのですが
それは精巧なミニチュアを作るためには
異素材を組み合わせる必要があり、
私には技術的に難しかったからです。

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実際、チャールズ&レイ・イームズによる
ワイヤーチェアを真似てみたりもしましたが、
当然というか、あまり上手くはいきません。
それより何より新しいデザインを考え、
それをカタチにする方が楽しかったので
自然とその方向へ進んでいきました。
最初は「とりあえず100脚!」
みたいな感じだったのが、そのうち
「誰も見たことのないデザイン」だったり
「1本のワイヤーで作る(一筆書き)椅子」
を目指すようになりました。
椅子というのは基本的に
「足」と「座面」と「背もたれ」という
3要素(の構造)で出来上がっています。
ということは、そのどれかひとつが欠けても
カタチにならないということです。
さらに人ひとりが座れる大きさとなると、
だいたい大きさも決まってきます。
その制約の中で椅子はデザインされているわけですが、
実際には世界中で次から次へと
新しいデザインのものが生まれ続けているのですから
デザイナーのアイデアってすごいですよね。

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さて、ワイヤーだけで作っていくとなったとき
そこで一番苦労したのが「面を作る」という作業です。
背もたれとは「背面」のことですし、
「座面」と合わせてどちらも「面」ですから、
それを線であるワイヤーでどう作るかということは
技術的にも悩ましい問題です。
編んだり、叩いて伸ばしたりと、
色々チャレンジしてみましたが、
結局、椅子作りは中途半端で終わってしまいました。

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しばらくぶりにワイヤーワークを再開し、
今のところガーデン系のものばかりを作っていますが、
椅子作りも楽しいかもしれませんね。
 *撮影に使ったテラコッタ・タイルのサイズは
  12センチ×12センチです。

それでは、また。

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