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針金で遊ぶ/ミニチュアチェア作り

前回に続き、作品作りのプロセスです。

ひとつの作品を公開するまでには、
大概の場合、いくつもの試作品の積み重ねがあります。
大概というのは、稀にすんなりできてしまうこともあるからですが、
そんなことは、やはり滅多にありません。
さらに「できた!」と思ったものを翌日改めて眺めてみて、
どうにも気に入らないこともあるので、困ったものです。
とは言え、最終的には試作の数々は処分することになり、
日の目を見ることはありません。
ということで、作品作りに貢献してくれた試作品を
敢えて公開しています。

今回の作品は背もたれのないタイプで、
一般的にはスツールと呼ばれているものです。

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最初の写真は既に第3段階で、
ここから仕上げに向かおうとしているカットです。
4本脚の補強のため、隣同士を斜めに繋いでいますが
それによりまっすぐ伸びて欲しい脚が左側に引っ張られています。

ということで、さらに反対側同士を結んでみたのが次のカットです。

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一応これで最後まで仕上げたのが3枚目のカットですが、
今ひとつしっくりきません。
全体のバランスを取るために調整してみたものの
手前左脚部分に嫌な曲がりが出てしまいました。

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ならばと、斜めに入れていた補強を
ほぼ真っ直ぐに入れてみましたが(4枚目)、
それでもねじれが解消しません。
補強パーツが僅かでも斜めに入っているので、
それが影響しているようです。

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結局、パーツを並行に入れることにしたのが5枚目です。
さらに写真では分かりにくいのですが、
パーツは緩やかな曲線を描いています。
4枚目まではその膨らみを外側に向けていましたが、
最終形では内側に向けています。

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ざっくりと書いてみましたが、
針金でのモノ作りをする上で、
この拙文がなんらかのお役に立てれば幸いです。

それでは、また。

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