赤い夜が続いてる

「夏の前日」という漫画が好きなのですが、この作品、実は「たま」という昔のバンドの曲から題がとられていまして、ふと思い立ってこれを聴いてみたわけなのです。ベストアルバムを買って。これがびっくり、「平成狸合戦ぽんぽこ」みたいな、とぼけた感じでちょっとふざけた曲調なのですが、すごいグルーヴ感があるんですね。よく聴いていると丁寧な音楽性がある。この曲はサビが最後に来るという珍しくって面白い構成なんですけど、じわじわとした盛り上がりの最後にカタルシスがあって、最後まで聴くと一緒にハモりたくなるような、ちょっとした達成感があります。昔ヒットしたときはイロモノバンドと見られたりもしたみたいですが、歌詞も観念的な跡があって、存外深い音楽です。
気がついたらむやみに古めな音楽を聴く場合も多いんですが、時の洗礼に耐える芸術はやはり名作です。

https://youtu.be/_S2qkBiWT4o

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