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おわりに

亡き父は駄洒落好きでした。

私が幼少の頃の話です。父がどこでそのネタを仕入れてきたのか今となっては不明ですが、「パパ嫌〜〜」と言いたいが為だけに、当時デパートの高級果実売場でしか売っていなかったパパイヤを、時間をかけて都会まで出掛け、わざわざ購入してきたことがあります。物珍しいだけで幼い子どもには大して美味しくないパパイヤの味と父の得意気な笑顔が今も忘れられません。

そんな環境で育ちましたので、故に私も駄洒落好きになったのだろう、と思っていました。

大病を患ったのをきっかけに、高齢になった母が終活を始めました。多忙を言い訳に長年放置されてきた父の遺品も、いよいよ整理する時がきました。遺品の中に父の父、つまり私の祖父が亡くなった時に父の兄弟達それぞれが祖父の思い出を綴った文集がありました。

その中に祖父の49歳の誕生日に、子ども達を集めて言い放った一言が記されていました。

「私は今日から臭くなるから覚悟するように。」


「今日から私は、始終臭い!」


私の駄洒落好きは、環境だけでなく遺伝的要因もあるのだと理解した瞬間でした。


さて、2021年も残りわずかとなりました。。


コロナ禍で不安で閉塞した日々が続きました。そんな時に駄洒落で苦笑する、その瞬間を拙い言葉で綴ってきました。ほんの数人にしか読んで頂けませんでしたが、毎回スキして下さる方も居て、なにか世間様と繋がっている感じが刺激的で、自粛疲れやリアル会が出来ない中で私の心を癒やしていただきました。

終盤は「駄洒落番長LINEスタンプ」という夢中になるオモチャを見つけて相当楽しみました。記憶の中からすっかり抜け落ちていた「小学生の頃に月刊漫画雑誌の懸賞に駄洒落を使ったイラストを描いて佳作賞を頂いたこと」を思い出させてくれました。

「そうだ、そうだ、そうだった!!私はイラスト描くのも好きだったんだよな〜」


父は駄洒落だけでなく、お洒落も好きでした。服は沢山は持たず、気に入ったものを繰り返し長く着ていました。なので、洒落てはいるのですが、いつも同じ格好でした。そして、いつも同じセリフ。


「コーディネートは、こうでねぇと!」


私が目指すのは、こうでねぇと!な駄洒落です。時代が変わっても、誰もが使えて、誰もが苦笑しつつ、誰にも嫌な気にさせない駄洒落です。

いつの日か、そんな駄洒落が出来ましたら、月刊駄洒落番長の特別号として発刊致しますので、それまで忘れていて下さい。天才的な駄洒落は忘れた頃にやってくるものでしょう。


最後になりましたが、数少ない読者の方々、更にはスキまでして下さった希少価値の高い方々に心の底より御礼申し上げます。

またお会いする日まで、どうぞ "駄洒落のような日々の小さな幸せ" を大切にお過ごし下さいますよう祈念しつつ、「月刊駄洒落番長  上から読んでも下から読んでも 駄洒落はレジャーだ!」を無事閉刊したいと存じます。

ありがとうございました。

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「駄洒落番長 お野菜スタンプ」より

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「駄洒落番長 数学スタンプ 問題集付き」より

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「駄洒落番長 お魚スタンプ」より



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「駄洒落番長 お花スタンプ」より


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駄洒落ってダサいオヤジが独りよがりで言うもの? いえいえ、上手く言えたら、お洒落な人になるのかも?このマガジンで駄洒落の楽しみ方が見つかるかもしれませんよ〜?!

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