2019年の香港を振り返る

■政治冷感から覚醒
元々「港豚(香港人だが、政治に全く無関心の人を指す)」だった。5月末頃、香港の弁護士がデモすることがきっかけで、Twitter(@addoilhongkong)を始めていた。

6月9日の最初の催涙ガス、7月1日の立法会占拠、7月21日の香港警察と香港マフィア等と手を組むこと、8月31日地下鉄構内のデモ隊が殺された疑惑、数々の香港人の不審死、親中派や林鄭月娥、習近平の政治判断などなど。

一人一人の香港人は忘れない。歴史で刻まれる。
香港人は持っていた自由や法治社会を守るために、5つの要求が叶えるまで諦めない。

そう、頑固のように見えなくはないが、自由というコア価値を失いたくないのだ。
そして、次世代の香港人の自由のために、香港人は香港人であるために、戦っているのだ。

■5つの要求はどれも欠かせない

・逃亡犯条例改正案の撤廃

・612の暴動認定を撤回

・デモ隊の不起訴と特赦

・警察の過剰暴力の追究

・真の選挙を

半年が経ち、たくさんのデモ隊の犠牲や警察のラバー弾などで失明させた3人など、5つの要求のうち1つしか叶えられていない。ずっと変えていなかった5つの要求。しかも香港政府も中国政府も嘘のニュースばかり発信し、叶えようとしない。
2019年12月現在、
逮捕された人数、年齢層:
起訴された人数:
自殺(と報道される)人数:

■香港の過激派デモ隊は優秀すぎる
中国政府に逆らえない世代から見ると、今の10代、20代の香港人若者が優秀すぎた。
情報を獲得する手段が簡単になったこともあるかもしれない。しかし、自分ら、もしくは自分の次世代の香港人の自由のために、立ち上がってここまですべてを捨ててまで、自分を犠牲にまでしても警察と真正面からぶつかってきた過激派のデモ隊のストラテジーや分析力、行動力に脱帽。

彼らがいたからこそ、香港は希望があったと思った。

中国から毎日150人の中国人が香港に住めるようになり、今になって香港人口の約9分の1以上も占めてきた中国人。
教育制度からも広東語を抹消しようとしている姿勢が、小学生までも次第に広東語がまともに話せなくなる危機にもなりつつある。元々英語で教える学校の数も激減されてきた。次第に香港人の言語優勢がなくされてしまう。

何より、香港人が中国人のマナーにイラっとしている。
香港行政長官の無限大権力、香港政治の体制も北京に支配されつつあり、デモ隊がこれらを赤裸々に香港人に見せていた。

そして、今回のデモを通して、良かった頃の香港に取り戻そうとしている。


■香港人とは?
香港人は、香港で生まれる人を指していない。
広東語が話せる、香港の自由に対して同じ価値観を持つ人なら、人種や住む場所が違っても、香港人と呼んでいいよという最新定義もあったりする。