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【海運の次は陸運だっ】【陸運受注爆増で店舗に商品並ぶのが追い付かない状況も】【陸運には隠れた高収益企業も】
1.概況
このところ全米のスーパーマーケットで、空っぽの陳列棚を見かけるのが日常的になっている。食料品への需要が回復する一方、輸送コストの上昇やオミクロン株拡大に伴う人手不足により新たな物流停滞が発生しているのだ。業界団体によると、約12万人の労働力が不足しているのに対し、先月新たに雇用できたのはわずか1500人だという。
2022/1/22 18:00 ロイター発信
牛乳やパスタ、液果類が不足し、店の陳列棚は空っぽだ。 pic.twitter.com/q4tyTnNNZg
— ロイター (@ReutersJapan) January 22, 2022
昨日スーパーに買い物に行ったら似たような感じの状態でした。しょうがないので別の店舗に行ったら普通に商品棚はいっぱいでした。他のTwitterの在米日本人の方からもスーパーの棚に物資がないみたいな報告もいくつか見かけたのですが、今サプライチェーン混乱しているのかな?(ぽーさん)
2022/1/10 ツィッターより
自分も同じ感じ経験してます
— ぽー/米国中小型株 (@Po_USA_Stock) January 22, 2022
パン、卵、牛乳、野菜などの欠品の棚が目立った印象でした
トラック運転手 or 店員の欠員で、店のバックヤードまで届いていても棚に並べる人員不足なんてのもあるようですhttps://t.co/ZCPYYG69hj
上記の、情報からもかなり陸運が逼迫している様子がみてとれる。
足元の運賃は通常の2-2.5倍!!という凄まじい情報もっ!!
どれぐらい足元を見ているのかよくわからない、また日本の陸運のイメージがあるので上げてもちょっと?というイメージがあるのではないでしょうか。
— ゴンジー@Costco😍😍😍 (@paskayut) July 4, 2021
乙仲さんと先週話す機会がありましたが足元の運賃は通常の2-2.5倍の話でした。Q2の業績期待+Q3のガイダンスは上振れする可能性が高い気がします。
サプライヤーの費用負担で、コンテナピックアップ→積み込み→港の指定場に持っていくまでのトラック手配はサプライヤーの責任で契約していることが多い。が、この条件に関わらず、トラック会社とうまく連携が取れていないサプライヤー企業はいつまでたってもアレンジ出来ておらず、終いには匙を投げサプライヤー企業が配車ができずにいる始末。高騰するトラック料金を折り込めきれず次からはトラックの手配をサプライヤー企業が出来ないと言ってきている事案が発生。。。身近な例で、この1月で3件同じような事案が発生している。。。1ヶ月で3件は異常です。今後もこのような動きは出てくるか。さらに今年の夏にロス/ロングビーチ港のストが計画されており、ただでさえ供給がタイトな陸運業界の一層の混乱要素である。
このような条件に関わらず、トラック会社からうまく連携が取れていない会社はいつまでたってもアレンジ出来ておらず、終いには匙を投げ私が🇺🇸でトラックするに言われる始末です。
— ゴンジー@Costco😍😍😍 (@paskayut) January 23, 2022
高騰するトラック料金を折り込めきれず次からはトラックの手配を私がする様に言ってきている会社もあります。
続
2.運輸業界
運輸業界は、賃金上昇率も非常に高い。
⇒業績、受注が多いことがわかる。
*運賃が誤字で、正しくは賃金ですね。
米国セクター別運賃上昇率
— やまえつ WINNINGTICKETS (@winningtickets2) January 22, 2022
運送、倉庫の運賃上昇率高い
⇒需要高い
⇒業績絶好調 pic.twitter.com/MWsVs8dU6R
運輸、陸運、倉庫セクターは雇用回復は既に100%を超えており、十分、雇用は回復している状況ということがわかる。
雇用が回復しているのに、運賃が高騰している。
⇒需要、受注が圧倒的に以前より多いことを物語っている。
*海運が誤字で、正しくは陸運、倉庫ですね。
運輸、海運セクター
— やまえつ WINNINGTICKETS (@winningtickets2) January 22, 2022
雇用回復率と賃金上昇率の関係
既に雇用は100パーセント以上に回復しているが、運賃は上昇し続けている。
⇒需要がコロナ前よりも圧倒的に増えている
⇒業績絶好調 pic.twitter.com/TGH5ooG3Ea
運輸業界についてもっといろいろ調べておきたいところだが、上記の需要がとても強いことがわかる賃金と失業率の数字で今回は十分強いことがわかったので、今回はさくっと個別銘柄チェックに行こうと思う。スタリオンさんが以前挙げてらした5銘柄を中心にさくっと。。
個別企業①SAIA サイア
サイアは、完全子会社を通じ、米国全域で、地域内および地域間の小口トラック輸送(LTL)、アセット・ライト型トラック輸送、急送サービス、およびロジスティック・サービスを提する運送会社である。貨物運送料が収益源である。
時価総額:7183 自己資本比率:62% ROA:13.1%
売上 増収率 当期利益 利益率 営業CF マージン PE
19年 1,787 8% 147 8.2% 273 15.2% 48.8倍
20年 1,822 2% 176 9.6% 309 16.9% 40.8倍
21年 2,277 24% 245 10.7% 29.3倍
22年 2,581 13% 301 11.6% 23.8倍
所感:財務が強い(自己資本比率 62%)利益率は上昇基調で、営業CFマージンが15%強と高いのが好感。直近のコロナダメージ中も連続増収中でこれには好感・先々のコンセンサスも良好。2022年末時点のPEは23.8倍見当と現状の40.8~29.3倍からは下がる。やまえつとしては投資適格な銘柄である。
個別企業②ODFL オールド・ドミニオン・フレイト・ライン
オールド・ドミニオン・フレイト・ラインは、米国第3位の小口トラック輸送(LTL)会社である。240カ所を超えるサービス・センターを展開し、保有するトラクターは9,200台を上回る。トラック業界で、最も規律が高く効率的な会社のひとつとされており、収益率と資本利益率は競合他社をはるかに上回る。継続的なインフラ投資により業界トップクラスのサービスレベルを維持して市場シェアを拡大することで、ネットワーク密度の高度化を図ることを主な事業戦略としている。
時価総額:34,136 自己資本比率:76% ROA:21.3%
売上 増収率 当期利益 利益率 営CF マージン PE
19年 4,109 1.6% 616 14.9% 984 23.9% 55.4倍
20年 4,015 -2.3% 673 16.7% 933 23.2% 50.7倍
21年 5,234 30.4% 1,017 19.4% 33.5倍
22年 5,919 13.1% 1,192 20.1% 28.6倍
所感:財務がとても強い(自己資本比率 76%)利益率は20%前後と非常に高い上にさらに上昇基調で、営業CFマージンが25%弱とこちらもとても高いのが好感。20年は減収だが、先々のコンセンサスは良好。特に21年の増収率は30.4%と非常に高い見込みである。2022年末時点のPEは28.6倍見当と現状の50.7~33.5倍からは下がる。やまえつとしてはもちろん投資適格で好みな銘柄である。
個別企業③JBHT JBハント・トランスポート・サービシズ
JBハント・トランスポート・サービシズは、北米の陸上輸送会社で、売上高でみたトップクラスの企業の一社である。主な事業部門は、第一種鉄道運送事業者を基礎としたインターモーダル(複合一貫)輸送(2020年の売上高の約49%)、顧客固有のニーズに対応したフリートを提供する専用トラックサービス(23%)、レンタルトラック輸送(5%)、重量物ラストマイル配送(7%)、アセットライト(資産の軽量化)型のトラック仲介(17%)である。
時価総額:20,908 自己資本比率:45% ROA:10.9%
売上 増収率 当期利益 利益率 営CF マージン PE
19年 9,165 6.4% 516 5.6% 1098 11.9% 40.5倍
20年 9,637 5.1% 506 5.2% 1123 11.6% 41.3倍
21年 12,168 26.3% 761 6.2% 27.4倍
22年 13,939 14.5% 932 6.6% 22.4倍
23年 14,811 6.3% 1,021 6.8% 20.4倍
所感:財務は普通(自己資本比率 45%)利益率は安定しつつも上昇基調で、営業CFマージンが10%強とこれも安定。直近のコロナダメージ中も連続増収中でこれには好感・先々のコンセンサスも良好。2023年末時点のPEは20.4倍見当と現状の41.3~27.4倍から下がる。やまえつとしてはとっても安定していると感じ一番安心して投資出来るのでもちろん投資適格。
個別企業④KNX ナイト・スイフト・トランスポーテーション・HD
ナイト・スイフト・トランスポーテーション・ホールディングスは、資産規模で米国最大級のトラック運送会社である。売上高の約80%は、自社で保有するトラックによる輸送事業(ドライバン、冷蔵、専門輸送契約を含む)が占める。残りは、トラック輸送仲介やアセット・ライト(トラックを保有しない)なロジスティック・サービス(同8%)、および、輸送の主要区間に第1級鉄道を使用するインターモーダル(同8%)が占める。また、ドレージサービスも提供している。
時価総額:9,227 自己資本比率:69% ROA:6.7%
売上 増収率 当期利益 利益率 営CF マージン PE
19年 4,844 -9.4% 309 6.3% 840 17.3% 30.0
20年 4,674 -3.5% 410 8.7% 920 19.6% 22.5
21年 5,922 26.7% 752 12.6% 12.3
22年 6,862 15.9% 822 11.9% 11.2
所感:財務が強い(自己資本比率 69%)利益率は上昇基調で、営業CFマージンが20%弱ととても高いのが好感。連続減収中だが、先々のコンセンサスは良好。2022年末時点のPEは11.2倍見当と現状の22.5~12.3倍から下がる。やまえつとしてはもちろん投資適格でとても好みな銘柄である。
個別企業⑤ARCB アークベスト
アークベストは、物流事業を手掛ける。資産ベース、ArcBest、FleetNetの3部門で事業を運営する。資産ベース部門は、ABF Freight System Inc、および ABF Freight System (B.C.) ULC、ABF Freight System Canada ULC、ABF Cartage, Inc、Land-Marine Cargo, Incを含むその他の子会社からなる。ArcBest部門はアセットライト型の物流事業を手掛ける。資産ベース部門から最大の収益を得ている
時価総額:2,171 自己資本比率:46% ROA:9.3%
売上 増収率 当期利益 利益率 営CF マージン
19年 2,988 -3.4% 40 1.3% 170 5.6%
20年 2,940 -1.6% 71 2.4% 206 7.0%
21年 不明
22年 不明
所感:財務が弱く(自己資本比率が低)利益率もとても低い。連続減収中であり、規模も大きくなくアナリストがついておらず先々のコンセンサスも不明である。やまえつとしては投資不適格。
個別企業⑥XPO XPOロジスティックス
XPOロジスティックスは、多角的に事業を展開する運輸・物流企業である。主に買収(2016年まで)を通じて事業を構築してきた。2021年第3四半期の物流請負事業のスピンオフ(分離・独立)後の事業ポートフォリオは、資産を保有して行うLTL輸送などの運輸事業(粗利益の33%を占める)、インターモーダル(複合一貫輸送)やトラック仲介などのアセットライト(資産を保有しない)フレイト仲介事業(同29%)、重量物ラストマイル配送事業(同8%)、欧州の貸切輸送・LTL事業(同24%)で構成されている。残りの粗利益は、管理輸送とグローバルフォワーディングサービスが占める。
時価総額:7,642 自己資本比率:16% ROA:2.6%
売上 増収率 当期利益 利益率 営CF マージン PE
19年 16,648 -3.7% 419 2.5% 791 4.7% 18.2倍
20年 16,252 -2.4% 110 0.6% 885 5.4% 69.4倍
21年 11,372 -30.0% 504 4.4% 15.1倍
22年 10,789 -5.1% 545 5.0% 14.0倍
所感:財務が非常に弱く(自己資本比率が16%)利益率も低い。連続減収中で、先々のコンセンサスも21年度は大きく悪化する見込みでその先も減収見込み。2022年末時点のPEは14.0倍見当と現状の69.4~15.1倍から下がる。やまえつとしては投資不適格。
4.結論
陸運もシクリカルトレード候補として面白いと感じる。5つの銘柄をみて行ったが、財務が堅実で利益率、営業CFマージンも高く安定している銘柄もあり落ち着いてトレードが出来ると感じる。
財務良好(自己資本比率 76%)安定成長、高収益、高営業キャッシュフローマージンのODFL オールド・ドミニオン・フレイト・ラインがやまえつの一番のお気に入りである。
JBHT JBハント・トランスポート・サービシズ
SAIA サイアも、安定感が素晴らしいので安心してトレード出来る銘柄です。
KNX ナイト・スイフト・トランスポーテーション・HDも面白い。
5.やまえつの本音
今からの業績上方修正も楽しみだが、長期的にみてサイクルが循環し業績悪化して来る来るべき数年後の激安バーゲンが起きたら、、この4社の中からバーゲンハントを楽しむのも一興である。
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