WORLDISTAのこと

 NEWSのコンサート、WORLDISTAに行ってきた!!!いままでに、QUARTETTO、NEVERLAND、EPCOTIA -ENCORE-、そして今回のWORLDISTAを拝見させていただいており、生まれてはじめてのアイドルのコンサートはNEWSのNEWS LIVE TOUR 2016 QUARTETTO、NEWSで初めて全形態を買ったCDはチュムチュムのド新参である。4人のNEWSのバランスがとても好きで、すてきだと思う。メンバーカラーを並べてもかわいいし、だれがボケてだれがツッコんでもしあわせだし、それぞれにグループを大事にしているのがわかる。私はジャニーズだとSexy Zoneのオタクであり、Sexy Zoneの松島聡くん(大好き)がNEWSの増田さんのつよつよファンであることも手伝って、なんとなくNEWSのことは気になっていた、ものの、毎年こんなにコンサートを待ちわびるようになるとは思っていなかった。たしか松島くんがSexy 松のとき、クリエでBYAKUYAを歌っていたことがきっかけで気になった気がする。長年NEWSのオタクをやっている友人にアルバムをすべて貸してもらい、Whiteで完全に耳を掴まれ、その次に発売されたアルバム、QUARTETTOを買った。リード曲のQUARTETTOは歌い出しからゾワゾワする。曲のことを言いはじめると文章がグチャグチャになってしまうため深く言及しないようにするけれど、とにかく、ジャニーズってこんなふうにもなれるの?!という、指標になるような出会いだった。
 NEWSのコンサートはすごい。可視化されたどでかい愛だ。NEWSとファンのみなさんとの信頼関係だったり、ぴったり両思いの状態だったりを感じられるのが大好きだ。きっと他のグループのコンサートもそうなのだろうけど、とにかく私にとってNEWSのコンサートはSexy Zoneと同じくらいに特別だ。NEWSは常に逆境を乗り越えているイメージがあって、Sexy Zoneと重なる部分が多かったのもひとつの理由かもしれない。
 ただ、はじめからコンサートに行ってみたい!というわけではなかった。ほじくり返すことでもないのだけれど、数年前に悪天候によってNEWSのファンの方がたいへんなことになる事件があり、知らない人は詳しく調べなくて良いが、とりあえずなにかゴタゴタしたことがあった。そのとき私はジャニーズのオタクではなかったのだけれど、それによって「ジャニーズ(アイドル)を応援することは、やはりたいへんなことなのだ」という、簡単に言うと「ジャニーズはヤバい」という、強い確信を持ってしまった。また、ミュージックのステーションなどを観ていると、アイドルが歌っている最中ずっと腕を掲げてキャアキャア叫ぶジャニーズオタクの姿がおそろしく、彼女らはアイドルのコンサートに大騒ぎしたいがために行くのか?という不安が常に胸を覆っていた。実際には、番組協力に行くと必要以上に騒ぎ立てて声を出すように指示をされるらしい。そんなことはジャニーズのオタクになって番協レポートを読まないと分からないのだ。『※過剰に盛り上がるよう指示をしています』というテロップを画面に付けてほしい。また、マナーの守れないオタクは『※私の頭が狂っているだけです』と書かれたスケッチブックを常に持っていたほうがいい。というのも、ジャニーズオタクになるまで、ジャニーズオタクには、ものすごくこわいイメージがあった。たしかに席によってはヤバいやつ(奇声をあげまくったり、規定外うちわを持っていたり、推しが出てくるとき以外の態度がメチャクチャ悪かったり、MC中にそれなりの声量で喋ったりする人たち)の近くに配置されて地獄をみることもあるけれど、ほとんどは善良なファンで構成されている。みんな身なりを整えてとても清潔にしているし(ジャニーズのファンはほんとうにかわいくていい匂いがする)、コンサート中に腕を掲げる人はそうそういないし、アイドルの歌を遮ったりしないし、コールも必要なときにしかしない。先のJUMPのアリーナツアー中止のニュースなどをみると、ごくごく一部のヤバいやつのことを考えてしまうけれど、とにかく、はじめて行ったコンサートがNEWSのコンサートでなかったら、私はジャニーズのコンサートに二度と行っていなかったかもしれない。
 いざコンサートに入ってみると、かわいい女の子だらけだし、男の子もたくさんいるし、そもそも年齢層がばらばらだし、うちわやペンライトは高く掲げていないし(これはもはや当たり前のマナーであるが、ジャニーズオタクでないと特別なことに感じる)、コンサートが始まる前からおおきな声でNEWSコールをしていて楽しそうだし、なによりコンサートが始まってからの会場の一体感が、いままで自分が行ったどのライブより、比べるべくもなく圧倒的だった。正直なところ、思っていたのと全然ちがう!と、思った。NEWSくらい歴史が長くてファンも多いアイドルになると、突然コンサートに行くぞ!と、なるのは、私のような根暗キモ・オタクには敷居が高すぎるので、友だちに誘ってもらえなかったらきっと一生行っていなかった。こんなたのしいことを、コッソリやらないでくれ!!!
 NEWSのコンサートは、驚きが毎度多すぎる。曲中で行きずりの女を頻繁に抱くことなども挙げられる。胸に沁み入るバラードを歌いあげたかと思えばシャウトするようなロックを歌ったりもする。小山慶一郎さんの頭身が少なく見積もっても700頭身くらいあって戸惑い、増田貴久さんのやさしい歌声とラップのときのややハスキーな発声の差で脳が焼ききれたり、加藤シゲアキさんのソロ曲がどれもこれもインスタレーション作品みたいだったり、手越祐也さんのファンを眺めるまなざしがほんとうに愛おしそうだったり、とにかくNEWSはすごすごなのだ。以下に私が思うNEWSとNEWSのファンのすごいところを一部記す。

・各自発声練習してきたのかな?っていうくらい第一声からファンの声がクソデカい
・メチャクチャな難易度の振付を短時間で覚えさせようとするNEWSと、完璧に覚えるNEWSのファン
・メチャクチャな難易度のメロディを短時間で覚えさせようとするNEWSと、完璧に覚えるNEWSのファン
・掛け声の煽りが異様に短い
・MCでグッズ紹介をせず、お手洗いに行ったり、メンバーのソロ曲(フル尺)をメンバーみんなで歌ったりする
・突然の振りにも爆速でレスポンスするファン
・第一声からクソデカビッグボイスが出ているにも関わらずそれ以上の大声を求める NEWSと軽々と限界突破するNEWSのファン
・映像が凝っていてとってもおしゃれ
・コンサート毎にテーマが固まっていて没入感がすごい
・数年前からアルバムに謎の伏線が貼られている

  NEWSのファン、毎日発声練習しているのだろうか。喉が強い。それに加えて、こんなの、ファンをメチャクチャ信頼していないとできない!という要求が、とにかくたくさんある。前述した『掛け声の煽りが異様に短い』について、「みんないくよー!」といった前振りはほとんどないように思う。マイクを客席に向けるだけだったり、突然「ヘイ!……(スィ〜…とフェードアウトする)」だったりする。NEWSファンの瞬発力は一体どこで鍛えられたものなのだろう。ちなみにSexy Zoneのコンサートでコールアンドレスポンスをしたりセクシーたちといっしょに歌ったりするときは、風磨くんが「歌える?」「歌おっか」など諭すように言ってくれるのが恋っぽくて介護っぽくてやさしくて大好きである。ぜひこれを読んでいるみなさんにも体験していただきたい。
 また、今回から私のなかでおおきな転機があった。手越祐也さんのうちわを持ちはじめたことである。私はずっと、手越祐也さんに落ちてはならない、と、思っていた。うまく言える気がしないが、手越祐也さんに落ちるのはまずい、と、思っていた。手越祐也さんのファンはみんな手越祐也さんの恋人だからというのもあった。私はアイドルに恋をするタイプのオタクではなく、どちらかと言えば神格化したい。アイドルは美のイデアそのものだからだ。ただ、ひとつ言いたいのは、手越祐也さんに落ちてはならない、と、思っていた理由は手越祐也さんが恋多きアイドルだからではない、ということ。ここは強調しておきたい。アイドルのスキャンダルに関してはまったくもってどうでもいい。普通の人がしても引くこと(浮気や不倫や二股をする、など)をしないでいてくれればなんでもいい。手越祐也さんは自分の恋をアイドル活動に活かしていらっしゃる、と、感じられるので、ぜひこれからも恋をしていってほしい。手越祐也さんを好きになってしまったら、もう手越祐也さんしか見えなくなってしまうのではないか、手越祐也さんの女たちにブチ殺されてしまうのではないか、私のようなずんぐりむっくりした人間が手越祐也さんを好きになってしまうことでなにかしらのパラドックスが起こってしまうのではないか、という危惧があった。手越祐也さんを好きになることで、心の処女膜のようなものが剥がれ落ちることを恐れていた。じぶんでもなにを言っているのかわからない。
 「俺の女が、他のメンバーにも手振って喜んでると嬉しい」
 おおおおおおおお俺の女?!と、なった。WORLDISTAでの発言である。はじめて言われたことばだ。あなたは手越祐也さんを好きになるための第一関門を突破しましたよ、と、許された気がした。私はできるだけおおきいドーム、ひろいステージでアイドルをみたい。座席にこだわりはおそらくないほうだ。他のメンバーにも手を振りたいし、だれが近くにきてもすっごくうれしい。当たり前の、たったそれだけのことで、手越祐也さんを好きになってもいいのだ、と、思えた。そして、手越祐也さんを好きになるにあたり、手越祐也さんに恥じない節度とマナーと教養のあるファンでいたい、とも強く思った。
 私が好きになるアイドルはみんな、客席をニコニコしながら眺める、という共通点がある。Sexy Zoneの松島聡くんも、元Love-tuneの森田美勇人さんも、でんぱ組.incの成瀬瑛美ちゃんも、とってもしあわせそうにステージに立ってくれる。よくよく考えてみると手越祐也さんは私の求めるアイドル像そのものであり、外面的なうつくしさ、えげつないほどの歌唱力を差し置いても目に見えるすてきなところがたくさんありすぎるのだ。また、過去のアルバムを聴けば聴くほど、手越祐也さんがはじめからいまほどのえげつない歌唱力を持っていたわけではなく、努力のもとにいまの手越祐也さんがあることを実感させられた。アイドルの手越祐也さんを好きだ、と、自覚した状態でみるコンサートは、いつもよりキラキラしてみえた。手越祐也さんが床とともに目の前にせり上がってきたとき、ありえない量の涙がドババと出てきて困惑した。強めの目潰しをいきなり喰らったくらいドバドバ出た。そして、うちわを持っている子ネコちゃんたちへ慈愛に満ちたまなざしを向け、丁寧に手を振り、ときにバーンし、ファンサービスをしている手越祐也さんがあまりにもかわいく、うつくしく、気高くて、私も子ネコちゃんになりたい、子ネコちゃんにしてください、という気持ちだけがうず高く聳え立った。手越祐也さんにとっての子ネコちゃんに、ハニーに、ファンになりたい、と、思った。
 NEWS LIVE TOUR 2019 WORLDISTAにあたり、コンサート自体の構成、WORLDISTA自体に隠された伏線の回収もさることながら、曲単体としては『SPIRIT』をいちばんのたのしみにしていた。

-誰にも奪わせないSPIRIT
-存在の証明 さらに高みへ
-立ち上がれ さあ 掴み取るんだ

-この魂(うた)は終わらない

 手越祐也さんの肉声で、この歌詞が聴きたかった。手越祐也さんの存在の証明は歌うことや、アイドルでいること、そのほかいろいろな手段があるのだろうけれど、そのなかのたったひとつでも、手越祐也さんがこの世に存在し、これからもたくさんの努力をしてどんどん成長され、ファンを愛し、アイドルをまっとうしようとしてゆくのを眺めていられたらどんなにしあわせだろう。きっと、かならず、少なくとも20周年までにはファンクラブに入ってしまうだろう。
 手越祐也さんに完全に落ちた日、頭からつま先まで私はしあわせだった。そして、手越祐也さんを好きでいるかぎりずっとしあわせにしてもらえるのだ。こんなにうれしいことはない。私はアイドルが大好きだ。そして私は子ネコちゃんだ。私のことはこれから子ネコちゃんと呼んでくれ。NEWSに恋してをダウンロードしたので最強になってしまったんだ。
 Sexy Zoneのことがいちばん大好きな私が、片手間みたいにNEWSのコンサートに行くことは、NEWSがいちばん好きなファンのみなさんにとっては迷惑かもしれない。けれど、私はこれからがんばって利口な子ネコちゃんになる。アルバムも欠かさず買う。NEWSに、そしてNEWSのファンのみなさんに恥じないファンになりたい。そして、 NEWSとNEWSのファンをお手本にしてSexy Zoneを応援していきたい。はじめて行ったアイドルのコンサートがNEWSのコンサートであること、はじめて買ったアイドルのポスターがNEWSの集合ポスターであること、はじめて買ったコンサートのかばんがEPCOTIA -ENCORE-のかばんであること、すべてを自慢に思って、Sexy Zoneを応援していきたい。それを許されたい。こんなにすてきな指標があることがうれしい。10年、15年経って、アイドルとファンとの関係性として、あんなふうになれていたらしあわせだ。手越祐也さんに恥じない人間になるために、きちんとしたい。
 ありがとうNEWS、まぎれもなく、アイドルってすばらしい!コンサートって超たのしい!ということを教えてくれたのはNEWSとNEWSのファンのみなさんだ。私はあなたたちを見習い、道しるべにして、アイドルのファンをやっていく。
 さいごに、私がはじめてのコンサートの際にはじめてつくったうちわの画像を見てお別れしよう。ワアー!