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6/16(日)現役競馬誌記者 今週の1鞍 東京11R スレイプニルS(OP)

割引あり

スレイプニル(Sleipnir)とは北欧神話の主神オーディンが跨る8本脚の馬である。あらゆる馬より早く、空を駆けることもでき、オーディンの息子ヘルモズを連れて冥界に渡ったこともあった。

 スレイプニルの母はロキ(Loki)という神だった。石工に扮した山の巨人は、ミドガルドの砦の工事を行う報酬として神々に、月と太陽、美と豊穣の神フレイヤの3つを要求した。神々は怒ったが、ずる賢いロキの助言によって「半年間で完成させるなら」という到底不可能な条件を提示した。対する石工は「愛馬スヴァジルファリ(Svadilfari)を使っていいなら」という条件を出し、これを認めてしまったのである。

 もちろん巨人の愛馬とあって工事がどんどん進んでいくと、慌てた神々は「それはならん」と、事の発端であるロキを牝馬に化けさせた。そしてスヴァジルファリの欲情を誘い、工事を頓挫させたという。そのお色気作戦の副産物がスレイプニルだった。ちなみに愛馬が使用不能となった石工は巨人の姿を現して作業を進めたが、なんと雷神トールによって鎚で打ち殺されたという。

 つまり何が言いたいのかというと、スレイプニルSは小柄な馬をアタマで狙えということである。今年で創設6年目となるが、現に馬体重500kg未満は近3年で3勝、2着2回。

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