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『星野君の二塁打』を考える

『星野君の二塁打』というストーリーをご存知でしょうか。
以前学校で使われている道徳の教材として話題になりました。
ストーリーを簡単にご紹介させて頂きます。

 ピッチャーの星野君は同点で迎えた最終回、監督から、先頭打者を「バントで二塁に送れ」と命じられた。納得はできなかったが、監督の命令にそむくことはできない。バントのつもりでバッターボックスに入ったが、姿勢を少し変え、二塁打を打った。この一撃が勝利を決定的にし、チームは選手権大会への出場を決めた。
 翌日、監督が選手たちを呼んで話した。
 「僕が監督になったとき、相談してチームの規則を決めた。いったん決めた以上は、厳重に守ってもらう、チームの作戦として決めたことは、服従してもらわなくてはならないという話もした。だが昨日、僕は面白くない経験をした。僕は、昨日の星野君の二塁打が気に入らないのだ。チームの統制を乱したことになる」
 チームメートが助け舟を出したが駄目だった。「いくら結果が良かったからといって、ルールを破ったという事実に変わりはない。チームの統制を乱した者をそのままにしておくわけにはいかない。僕は今度の大会で星野君の出場を禁止したいと思う」
 星野君はじっと涙をこらえていた。

指導案では「とかく勝てばよいと安易に考えてしまいがちな子どもたちにとって、集団生活・集団行動において規則やきまりはなぜあるのか、なぜ必要なのかを深く考えさせることかできる資料である」と書いてあるそうです。

このストーリーが道徳の教科書で使われていた点は様々な論争があります。今回私がこのストーリーを取り上げたのは、そういった話をするためではありません。監督、生徒、チームにとってもっと良い結果を出すには、他にどのような方法が考えられるでしょうか。そしてそこから何を学べるでしょうか。

アプローチ方法を考える

恐らく監督は、バントのサインを守る必要性を他の生徒たちにも教えようとして全員の前で星野君を叱ったのでしょう。ですが、監督のこのような行動により得られたものはなんでしょうか。決して建設的なものではないでしょう。監督の指示に逆らうと星野君のようになるという恐怖心を植え付けるような結果になったかもしれません。

もし星野君を一人そばに呼んで、他のチームメイトの聞こえないような距離で星野君の言い分を聞き、必要であれば叱責するというアプローチをしたならどうだろう。星野君は皆の前で叱られる緊張感もなく、恐怖を感じることもなく、監督の意見を聞くことができるかもしれません。

ただ、監督の星野君に対するアプローチは、監督の基礎にある信念からきているもので、そのアプローチを変えるには監督の信念を変えるしかありません。

現実を作り出す土台にあるものは信念

信念は、人生の様々な経験から年月とともに作り上げられます。人はその信念に基づいて現在を生き、日々様々な選択をしています。
では、その信念を人が変えることができるでしょうか。
答えはNoです。なぜならば、信念は自分で構築したものだからです。
では、監督自身が変わるにはどうしたら良いのでしょうか。

人が変わる条件は2つ

監督の星野君に対するアプローチを変えて、より良い結果を得るためには2つの条件があります。
一つは、現実を変えたいと本人が切に願っていること。
もう一つは、自分は変わる力があるという信念を持つこと。
『星野君の二塁打』の続編があって、その後監督、生徒、チームが思った結果を出せていないのであれば、監督にとっては人が変わる条件を満たす良いチャンスになるのではないでしょうか。

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