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秩父蒸留所のクーパレッジ見聞録〜ミズナラ樽の作り方〜

2023年11月、東京・神田のBar Groovy主催による秩父蒸留所ツアーにて、初めてクーパレッジ(COOPERAGE / 製樽工場) を見学させて頂きました。

クーパレッジに並ぶ機材は、かつて埼玉県羽生市にあった、今は閉鎖された製樽工場から譲り受けたものとのこと。重ねてきた時間ならではの風格に惚れ惚れといたしまして、たくさん写真を撮らせて頂きましたので、備忘録として樽製造工程順にまとめます。(メモしながら説明をお聞きしていたのですが漏ればかりで…誤りなどございましたらぜひご指摘ください!)

前身としてのマルエス洋樽製作所

2008年に開設された秩父蒸留所が、樽づくりを始められたのは2013年。ニッカのウイスキー樽を作っていた「マルエス洋樽製作所」の齋藤光雄社長の技術と設備を継承して、クーパレッジを開設されたとのこと。設備の佇まいの奥深さはここからなんですね。

工程① 原木の買付け

樽材となるミズナラ原木は、北海道の銘木市で選んでいるとのこと(以下、キャプションに続く)

クーパレッジの外にミズナラの原木が並んでいます。
なかには道有林の原木も!

工程② 丸太から板へ

ⅰ こちらの機械では
ⅱ 丸太を
ⅲ 真上から切ります。

工程③ 自然乾燥

柾目板は再びクーパレッジの外で自然乾燥

工程④ 板の角を丸く

ⅰ 樽として組み立てるため、
ⅱ 板の角をなだらかに丸くします

工程④ 加熱しながら組み立て

ⅰ こちらの機材では
ⅱ 加熱しながら木を曲げます。

工程⑤ フープをはめる

フープをはめる機材
樽まであとちょっと!

工程⑥ 水漏れチェック&調整

ⅰ 2日間かけて水漏れチェックを行い、
ⅱ ガマの葉で調整します

次代を担う樽職人

クーパレッジの入口に向かって

ホグスヘッドサイズのミズナラ樽を年間約200丁をつくる秩父蒸留所のクーパレッジ、なんと現在は19歳や21歳の秩父出身の若い方が働いているとのこと!受け継がれた設備や技術が次代に繋がる未来が楽しみですね。