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5番糸原はコトを起こしたのか?

はじめに

いよいよ今年もプロ野球が開幕したが、我らが阪神タイガースは昨季日本一のヤクルト相手に3連敗を喫した。

中でも打線は初戦こそ8点取ったものの、その試合の5回から23イニング連続無得点。ともにプロ初先発の小川と桐敷を見殺しにした。

そんな低調な阪神打線において注目が集まるのが本日のテーマ、『5番糸原』。昨季にもあったこの起用をオープン戦最後の3連戦で披露しファンをざわつかせると、22日火曜日にはこんな記事が飛び出す。

井上ヘッドによると、内野ゴロや外野フライで1点を生み出す『コト起こし』の確率の高さを期待して糸原を5番に置くとのこと。

セカンドから外れるどころか5番を任されることが決定的となりファンからは賛否両論、割合的には否否否否否否賛否否否否否否否否否賛否否否両論が飛び交った。

結局、ご存じのように開幕3連戦を通じて糸原は5番セカンドで起用されたわけだが、果たして彼は期待通りコトを起こしたのだろうか。



GAME1

第1打席 センター前ヒット

記念すべき2022シーズン最初の打席は、無死1塁で打席に立つとショートに強い打球を飛ばす。これを長岡が触れず打球はセンターへ転がりチャンス拡大、先制点につなげた。長岡の処理次第ではゲッツーの可能性もあり、NHK解説の宮本慎也はショートのエラーだとボヤいていたが記録はヒット。今シーズン初安打を記録した。

さて本題だが、果たしてショートに難しい打球を打ちミスを誘うのはコト起こしなのかと、早速コト起こしに対する我々の理解の甘さに気づかされた。この打席を受けある人は広辞苑で『コト起こし』を引き、またある人は『コト起こし 井上一樹 セミナー 日程』でググったという。

ちなみに私もSiriに『コト起こしって何?』と尋ねたところ、以下の返答が得られた。

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第2打席 ライトオーバー2点適時三塁打

二死2,3塁と井上ヘッドが言うところのコト起こシチュエーションではなく、ヒットが求められる場面だったが最高の結果を残した。できることならコト起こシチュエーションでもコト起こ進塁打ではなくこれをやってほしい。


第3打席 ショートゴロ→サードエラー

二死2塁と再びチャンスで打席に立つと三遊間深めへのゴロ。ショート長岡がサード村上に送球し二塁走者のタッチアウトを狙うも失敗。ランナーはそのまま生還し追加点となった。

またも内野手のミスにつながりコト起こ審判としては難しい判定を迫られることとなったが、球審のコト起こ白井一行は「2ストライクから三振せず転がしたのはコト起こし適性があると判断しゲームを再開します」と場内アナウンスした。


第4打席 空振り三振

先頭打者なのでそもそもコトの起こしようもないのでは?と思っていたら案の定本当に何も起こさなかった。


GAME2

第1打席 セカンドゴロ

先頭打者で凡退。

第2打席 レフトフライ

二死無走者で凡退。

第3打席 死球

痛そ。

第4打席 四球

この後ゲッツー。


GAME3

第1打席 ファーストゴロ

二死2,3塁と先制のチャンスもあえなく凡退。

第2打席 四球

この後ゲッツー高校(2日連続2度目の出場)

第3打席 セカンドゴロ

先頭打者で凡退。

第4打席 ショートゴロ

【定期】先頭打者で凡退。


まとめ

井上ヘッドの想定する無死や一死でランナーを三塁に置くようなオーソドックスなコト起こシチュエーションがそもそもなかったので何とも困る結果となった。そもそもそういった形がこの上位打線で多く生まれる見込みや裏付けるようなデータはあるのだろうか。限られたコト起こシチュエーションのために糸原を5番に置くのが最善なのだろうか。2戦目3戦目では彼の守備力の低さに起因する『コト起こされ』が発生していたようだが、このままでは彼の起用により生まれたコト起こしをコト起こされが上回る『コト起こしのパラドックス』が生じるのではないだろうか。そもそもコト起こしというネーミングはいくらなんでもダサすぎるのではないだろうか。もしかしたら『古都お越し』という京都への誘いなのだろうか。

コト起こしについての疑問は尽きない。井上ヘッドと糸原がカップルチャンネルを始動させ、コト起こ質問コーナーを開催し山積した疑問を解消してくれる日を心待ちにしている。

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