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メイキング・オブ・222【忍殺二次創作のライナーノーツ】

こんばんは、望月もなかです。

ライナーノーツというか、メイキング記事といいますか。ええと、単に、こちらの記事を拝見したらすごく面白くて、私もやってみたくなったのです……。影響されやすい水面の落ち葉なので……。

途中のメモ書きを公開してくれるのすごく楽しかったです!

二次創作への考え方なども、非常に面白かったです!

あと、イラストのメイキングはよくお見掛けするのですが、小説(二次創作含む)のメイキング過程って意外と見ないな~と思ったんですよね。もっと読んでみたい。ならば自分でまず書こう。というわけなのです!

元になった本編はこちら

ニンジャスレイヤー222」に提出した二次創作です。

【ネイバー・ネクストドア】の原案

【ネイバー・ネクストドア222】(以下、【NN 222】と表記)を思いついたキッカケはこちらのシャードです。

もっともこのシャードが発表された時点で私はPLUSに加入しておらず、読めなかったんですよね。S1サブストーリーを読んでいた時期です。(最近ニンジャTLがマスラダ野良猫説であふれているな?とは思っていた)

で。PLUS購読者の夫くんが「コトブキもマスラダもいずれアパートを借りる予定なんだって」「二人が出て行って一緒に住み始めたりしたらタキはショックを受けそうだよね」と私に雑談を振ってきた、のがすべての始まりです。

「…かくかくしかじかで、そうなったらタキさん絶対ショックだよね」

「……マスラダが猫だというなら奴は『家につく』のでなんだかんだ言って出ていかないのではないだろうか。でも確かにコトブキちゃんは積極的にお部屋探しそう、あっそして格安のすごくいい部屋とか見つけちゃうんだよ事情があって住めなくなった女の人の部屋がたまたま空いてたのを紹介されたとかで、意気揚々と引っ越しするしマスラダには『2DKですしマスラダ=サンの部屋もありますよどうですか』って一緒に住もうと誘うんだけどマスラダは『今はやめておく』とか言って断る、今はってなんだよ絶対出て行かないくせにそういう言い方をするんだよマスラダはそういう奴だよ。でもねタキさんはお人好しだから格安ってことは何か裏事情があるかもしれないって心配して物件情報をひっそり調べ始めるんだよね、で、案の定ヤバい物件で、タキの話を聞いてマスラダはヤバい部屋まで迎えに行き、すごく悪いニンジャとかが出ていろいろあってコトブキちゃんは折角のお部屋をすぐに退去しなきゃならなくなりまたマスラダに連れられてピザタキに帰ってくる……happyピザタキend……そう、そうなるんだよ!一緒に出ていくパターンよりそっちの方がありそうじゃない!?」

「妄想が長いよ」

ほとんどプロット原案はできていますね。

【NN 222】のプロット作成

お正月に急に閃いたので出先にてスマホで詳細なプロットを作成。ツールはNolaを利用しています。PCとの同期がすごく便利でおすすめ。

時期的にシーズン3クライマックスを読んでいたので、ちょうど追いついて時間ができるだろうから、噂の222祭りで書けるな!とワクワクしたことを覚えています。

こちらがプロットです。
ちょっと長めですが……。(読み飛ばしてオッケー!)


重金属酸性雨、ネオン、工事音、ネオサイタマ。ヒバノビル(仮)を出てくる痩せた女。爪がぼろぼろ。街角の不動産屋にチラシ掲示板があり、その前にフード姿のシルエット。フードから覗くオレンジ色の髪……「コトブキ=サン!?久しぶり!」「モヒコ(仮名)=サン」「ずっと見かけなかったからどうしたのかとおもってた」「世界中を旅していたんです」冒険の話をするコトブキ。

カウンターに足を上げているタキの前にシルエット。大荷物。
「私、部屋を見つけました。自立のときです。これまで大変お世話になりました」「…ア?」物件情報を見せてくるコトブキ。格安。便利な立地。「ピザタキに通えます。これまで通りお仕事も」「いやそれはどうでもいいンだが…なんだ?騙されてんじゃねえのか」「理由があります!私も何も考えず飛びついているわけじゃありませんよ」得意そうなコトブキ。曖昧に頷くタキ。「○○ディストリクト、あまり聞かねぇ名前だな」「再開発中なんです!ですから、騒音があります。古いオフィスビルを再利用しているので築年数は…でも、リフォームされています、管理人さんもいます」「ンー…」「下見もして、お隣の方とも仲良くなりました。モヒコ=サン(仮名)という方で…角のマートでお会いしたこともある方です。いい人です」マスラダが扉から現れる「どうした」「マスラダ=サンもいかがですか?部屋が2つもありますし」マスラダ、渡されたチラシを一瞥してカウンタに戻す「いや、やめておく。手伝いが必要なら呼べ」ちょっと残念そうなコトブキ「いつでも遊びに来てくださいね」「ああ」
いそいそと荷造りして出ていくコトブキ。
見送る男たち。ドアの閉まる音。
「アイツ、忘れてやがら」忘れ物をカウンターの上におくタキ。ピザが焼けた音。(ザックの帰宅?)
※忘れ物はVHSテレビとその横の写真にする?テレビ台を見上げてボヤくタキとか

ザック少年は仮置きしています。スレイトのタイトルから「ネオサイタマにいる」ことだけは把握していたのですが、シーズン3を読み終えておらず、どこに住んでいるのか分からなかった…


静かなピザタキ。「アーッ!」唐突な悲鳴。ガタッと立ち上がり、椅子が倒れる。椅子を引き上げまた座りタイプ速度を上げるタキ。マスラダがタキを見る。「妙に引っかかるとは思ったんだよ。番地名を変更してやがるが、元々あの地区はこういう場所で云々。ヤベエ、あの部屋は…あのバカ」「詳しく話せ」ネオサイタマの街に駆け出すマスラダ。

逆?

荷解きを半分終えて、満足げに天井を見上げるコトブキ。騒音は確かに気になるといえばなるが、集音を調節すれば大丈夫だ。
スシをパクパク。コトブキ一人の食卓。時計を確認してベッドに横たわる。「あら」忘れ物に気づく。「明日、取りに行きましょう」タイマーをかけて、寝る。天井が開き(壁?バスルーム?)怪しい影がコトブキに迫る。

決定稿ではコトブキ→ピザタキ→コトブキ、と、場面転換の順番を弄っています。


迎撃するコトブキ。サイコキラーがいる。女の爪の垢を煎じて飲んだおチャが健康にいいと思ってるタイプのサイコ。紹介してくれたモヒコ(仮名)は情人のサイコキラーに逆らえず女を差し出し続けていたのだ。女を狩るための部屋だった。さまざまな理由で退去したと思われていた女性たちは、皆…!
「そいつを殺して、コトブキ=サン!」「モヒコ=サン…」「『ニンジャだって倒したことがある』んでしょ!?ウキヨなら…殺せるんでしょ!?」「このクソアマ裏切りやがったのか!」「このマンションは、そういう場所なの……ニンジャが経営する、殺人しやすいスポット」「クソッタレ契約違反だ!マンションの管理人(ニンジャ)を呼ぶ」といって隠し壁のコールボタンを押す男。ニンジャの……管理人!
コトブキはサイコキラーをダウンさせる。
彼のナイフが転がり、へたりこんだモヒコ(仮名)の膝下で乾いた音を立ててクルクルと回り、止まる。泣き出すモヒコ(仮名)。扉を睨むコトブキ「…!」(グワーッ……!)物音。ニンジャは……入ってこない。

女の爪の垢を煎じて飲んだおチャが健康にいいと思ってるタイプのサイコ。って我ながら意味不明ですね。なぜ思いついたんだろう。
モヒコさんのキャラクターが完成形より弱々しいです。


「イヤーッ!」吹き抜けをジャンプして階に降り立つニンジャスレイヤー。ニンジャ(マンションの管理人)を殺す。「ドーモ、ニンジャスレイヤーです」「ドーモ、……メゾンドです。不法侵入者か……」「奇遇だな。おれも○○号室に用がある」「不法侵入者などこの俺のマスターキーでグワーッ」瞬殺!
トランクを引いてぼろぼろの部屋から俯き歩いてくるコトブキ「マスラダ=サン」「帰るぞ」「私、浅はかでしたね」「そうでもない」

ピザタキのドアが開く。「おう。遅ぇぞ」とカウンター向こうのピンナップから顔を上げて、「あれお前んだろ。持ってかなくてよかったのかよ?」VHSテレビを指さすタキ。テレビの上か横には写真立て。無言で椅子に座るマスラダ。(ザックもいる?)「まだ、私には早かったみたいですね…こんなに大切なものを忘れるなんて、どうかしてました」笑うコトブキ。

敵ニンジャの名前がメゾンドなの、投げやり感がスゴイ。さすがに完成稿ではケアテイカー(「管理人」の意)に変えました。
モヒコも仮名でしたが代案が思いつかず、結局そのまま使いました。由来はヒモです。ヒモ男を飼ってる女性だからモヒコ。ひねりがない。

なお戦闘シーンの雑さにより、後日、苦しみます。後述。

初期案はもう少し簡素だったかな、でもほとんど同じです。確か冒頭の不動産屋前のシーンと、サイコ野郎の「爪の垢」設定は後日追加したものだったと思います。


学園パロディものに寄り道

2月22日になった途端一斉にTLに流れ出す作品の数々……楽しそう……私も簡単なのでいいから何か書きたい…!(と子どもが夜寝た後に突然思い立つ)

そうだ、学パロ書こう!元ネタとなった幻覚はある!

よし!22日中に書けるところまで書いて、あとは28日までに【NN222】を頑張って書こう!

書いた!寝る!!

が。
翌朝、ありがたいことに幾つかご感想をいただきまして。続きを読みたいと言っていただけてとても嬉しかったんですよね。感想には、すごいパゥアーがあるんです……感想は光……ありがとうございます

で、考えてみると実際心残りが結構ある。

・忍殺パロなのにニンジャが爆発四散していない
・七不思議「サツガイさん」を追うという肝心の設定が書けてない
・カンフー同好会の勧誘をするコトブキちゃんを書けてない

いっそここまで書いてしまおう、と、起き抜けの頭で後編Bパートについて考え始めます。

しかし、もなかさんの前には、大きな壁が立ちはだかっていたのだ……。

壁・バトルシーンを書いたことがない

ヤバい。よく考えたら人生でバトルシーンを書いたことがただの一度もない。小説は一次創作も二次創作もいろいろやってきましたが、恋愛SFミステリホラー、どれも日常をベースにした静かな内容だったんですよ。

本来はこういう作風です(↓は伝奇ホラー)

なんで戦う内容にしちゃったんだ……。「いろは」すら分からない。えっ何から始まるの戦闘って…忍殺だからアイサツから始まり爆発四散で終わることだけは分かっている、それだけでも助かる。いやでもどうするの? 最初にパンチなの? マスラダくんってそもそもどんな戦い方をしてたっけ!? 全然わからん何もかもがわからん! でも制服コトブキちゃんに「青春ですよ!」って言わせたいので諦めたくない!!

というか(ハッと思い出した)、学園ものを諦めても【NN222】でどのみち戦闘シーン書かなきゃいけないんですよ! ……なおこんなことを悩んでいる時点で23日。時間がない。学パロはできれば今日明日中に何とか形にして、【NN222】に取り掛からねばならない。とにかく何とか格好だけでもいい、ざっくりでもいい、忍殺な戦闘シーンを身につけねばならないのだ!

どうする、どうする、どうする私!?

……そうだ、絵コンテ(字)を描こう。


解・戦闘シーンをコンテに起こす

結果的に正解でした。私には合ってました。

小説の二次創作をする際、元の文章の癖を取り入れて二次創作をしたことはこれまで数度あるんですけど(1、米澤穂信〈古典部〉 2、竜騎士07〈ひぐらし〉)、何度かやってみて感じたのは作家にはそれぞれ固有のカメラワークがあり、文章の解析はその設定(使用機種や露出やピントの合わせ方、レンズの種類etc)を読み解いていく作業に近いのだなということです。

忍殺はもともと非常に映画的な小説ですので、その流れを短時間で把握するのに効果的な方法でした。



とはいえマスラダの全戦闘を振り返っている余裕はない。マジで時間がない。短期決戦でキメねば。選定エピソードは以下の通り。

1、速習が目的なので、戦闘シーンのみ。
2、【サンズ・オブ・ケオス】(vsメイレイン戦)をベースにした単発エピソードにする予定なので、以下の条件に見合う戦闘のみを分析対象とする。
 ・シーズン1の時系列
 ・ニンジャスレイヤーによる、一対一の戦闘
 ・短編エピソードにおける戦闘

3、色分けで互いの動きを把握する。

こんな感じでザザッと。(赤字がニンジャスレイヤーの動き)

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字が汚い。自分用なので…まあ……ウン

書き出した戦闘
vs.ジェイドマムシ【スネイク・オナ・マナイタ】
vs.ブルタルギア【カット・ザ・ボトルネック】
vs.コーストウインド【トーメント・イーブン・アフター・デス】
vs.ストリングベンド【同上】
vs.ナハトローニン【マーセナリイ・マージナル】
vs.メイレイン【サンズ・オブ・ケオス】

メイレインは性格や言動を把握したかったので、セリフ含めて気持ち丁寧に追っています。

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これが終わった時点で夕飯!
マジで時間がない!!(2回目)

(もうやだよ…戦闘シーン難しいよ……はやく終わってほしいのにニンジャがちっとも死なない……マスラダ早くイヤグワしてよぉ……)とベソをかきながら書いた。

なお戦闘シーンを書くにあたっては、実際のメイレイン戦よりも両者の戦力に調整をかけています。

具体的には、「アユミが『行方不明』であり、マスラダも学生なので殺意が弱く、殺しには躊躇がある」「マスラダがニンジャの力に目覚めたばかりで、原作に比べてカラテに乏しく戦闘慣れしていない」「メイレイン=冥令院もヤクザじゃなくてボッチ学生なので戦闘慣れしていない」「アニメBパートをイメージしているので、戦闘はあまり長引かせたくない」などの理由が加味されています。

例として、原作のメイレインは右目も潰れますが、冥令院くんは右目を潰されない…などの違いがありますね。

戦闘シーン以外はサクサク書けました。ピザタキわちゃわちゃしてるの書けて幸せでした…。そういえば書く機会がなかったのですが、PC部のスチール棚には歴代の部誌が創刊号から揃っており、タキはYCNANという10年前の部長の書いたコード記事をリスペクトして大切にしているという幻覚が眠っています。

【NN 222】本稿アレコレ

といってもイラストのメイキングのように「下絵レイヤー」があるわけではないので、途中経過が残っていないんですよね……もっと残しておけば良かったです。

貴重な途中経過画像を見つけました(〆切がヤバくてTwitterで泣き言を呟いた時の画像)。変遷を見てみましょう。

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↓決定稿↓(太字が差分)

いしていた方です。いい人です」「……」タキは冷めたコーヒーを手に取り、口をつけた。

 カランカラン。ベルが鳴った。扉が開き、赤黒の男が店内に入ってくる。「終わったかよ」「ああ」ニンジャスレイヤーはスーツケースに目を留めて、コトブキを見た。「どこかに行くのか」「引越しです!」「自立のときなんだそうだ」タキが明後日の方を見ながら言った。

「ニンジャスレイヤー=サンもいかがですか? まだ空きがあるそうですよ」コトブキはカウンター上のチラシを取りあげ、顔の前に持ってきた。ニンジャスレイヤーは一瞥し、首を振った。「いや、やめておく。手伝いが必要なら声をかけろ」コトブキは残念そうにチラシを戻し、スーツケースの持ち手に手をかけた。「いつでも遊びに来てくださいね」「ああ」

仕事から帰ってきた=ニンジャ装束かな、と思ったので地の文を「ニンジャスレイヤー」呼びに変えました。(今作ではニンジャの格好をしている彼を「ニンジャスレイヤー」、青年の姿のときは「マスラダ」と表記しました。原作を分析している時間がなかったのですが、実際にどう使い分けされているのかは気になりますね。)

また、書いている途中で、場面設定を【ピザタキ閉店中の昼】→【ピザ屋は開けているが客がはけた夕方】に変更しました。確か…閉店なのにザックがいないのは不自然かな、と思ったのがひとつ。もうひとつは、タキの情報収集能力は結構すごいので、コトブキが騙されたことに気づくまでに半日もかかるのは不自然と考えたためですね。なおこの変更に伴い、マスラダ入店時の擬音もドアベルの音に変わっています。

その他、プロットからの変更点や追加点。

ネオサイタマがわからない問題
AoM、意外とネオサイタマの風景から始まるエピソードが少なくて焦りました。思わぬ落とし穴。『スズメバチの黄色』『マーセナリイ・マージナル』『ライオット・シンティレイション』『プレリュード・オブ・カリュドーン』あたりを必死で読み返してイメトレしました。ネオンサーチライトや広告音声をここで初めて認識。意外と読み流しちゃってますね。反省。

ザック登場
無事最新話まで読み終わったので、安心してザック少年を出せました。マスラダくんと違って反応が素直なので、コトブキちゃん不在のシーンでも画面が賑やかになります。可愛いね。

222号室
部屋の描写を具体的にしました。元美容室なので床がタイル→血痕の掃除がしやすい部屋、というエグさが気に入っています。

戦闘シーン
何が「俺のマスターキーでグワーッ瞬殺!」だよ……!!こんなのどう書けっていうんだ、ニンジャのジツもタイプも性格も容姿も何ひとつわからないんだが!? と過去の自分を呪いに呪った。必死でマスラダが画面外で殺しながらエントリーしてきた箇所を探して読み込み、イメトレして乗り切りました、乗り切れたと思いたいです。

【キャラクター覚書】

サイコ野郎
「爪の垢を煎じて飲む」設定だけでキャラクターができたら苦労しない…コイツと戦うんだぞ、武器とか服とかもっと細かく書いてくれ…。と過去の自分を呪った。(一応「茶杓」を尖らせたピックのようなもので戦わせようと思ったことはあったらしく、メモだけ残っていました)

でもなぁ……絵的にショボくない? もっとこう、お茶菓子を切る包丁とかお茶道具に物騒なものってなかったっけ(お茶道具に物騒なものなどないが…???)

と考えて調べた結果、もう一つの武器を羊羹包丁に決定。カッコいいね!

画面外でコトブキちゃんにボコボコにされましたが、vsコトブキのシーンはもう少し筆を割いてもよかったかも、と今では思います。(どのみち時間がなくて無理でしたが)

モヒコさん
サイコ野郎から逃げるに逃げられない、代わりに「ウキヨ」に殺してもらおうとする他力本願さ。なのにいざナイフが転がってくると殺せない弱い女性……が最初のキャラ造形イメージでした。あと、ウキヨを尊重せず「犬」や「クローンヤクザ」のように、「人のふりをしているロボ」みたいに息をするように扱ってくる普通の人、を書いてみたかったんですよね。そういう、善意の普通に傷つけられるコトブキちゃんを、見たくて、私は……

が、プロローグを書いてみたら、爪がぼろぼろで明日をも知れず、己の容姿に自信もない、そしてコトブキと親しく言葉を交わしながらも「オイランドロイド」という属性を見ている彼女の視線って、なんかもっとこう……嫉妬と諦観を伴って、突き放した感じなのかなぁと。サイコ野郎との力関係などもちょっと変わりました。「爪のない新しい生活。ウケるよね」というセリフが意味不明で気に入っています。ウケるってなんだ。

ニンジャの管理人(ケアテイカー)
最初は彼もガッツリキャラを立てようかと思っていたのですが、垢茶サイコ野郎が思った以上に濃く仕上がったので、バランスを取るために戦闘もキャラクターもあっさり味つけにしました。マスターキーで戦う予定だった。剃刀のように鋭いカードキーとか色々……下層階のショッピングモールを吹き抜けにしたのも、吹き抜けビルで戦闘させたかった名残です。

今、ちょうど新章【ケイジ・オブ・モータリティ】で最高の吹き抜けビルバトルしてくれているので欲求は成仏しました。本家がやはり最高……

どうでもいい追記

思い出したので追記します。
学パロAパートのここ、

(ナラク。ニンジャはどこにいる)(((教室の中じゃ)))(どの教室だ)

ナラクちゃんの口調が変ですね。わかってます。欲求に抗えなかった。

元ネタはこれです。

そういえば、今思い出したんですが。
学パロBパートを書くにあたっては、戦闘シーンと同じくらいナラクちゃんのこともわからず、自家用にナラクちゃんまとめも作っていました。

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使用アプリは一太郎Padです

まとめていて気づいたのは、シーズンごとに、マスラダとナラクちゃんの距離感がすごく変わるということですね。シーズン3のやりとりと、シーズン1(学パロの元ネタ時系列)ではまったく会話のテンポが違う。当然マスラダの戦闘スタイルも全然違うのです。

一番大きな変化は、シーズン2冒頭でシルバーキー氏が「封」をしてくれたことでしょうか。そのおかげで、ナラクもマスラダもお互いに距離をとって安定するようになり、マスラダからナラクへのコミュニケーションが丁寧になった感じを受けました。マスラダの精神にも余裕が生まれ、彼本来の性格がよく見えるようになったのかもしれません。

以上です!

取り止めのないメイキングのようなライナーノーツのような記事でしたが、少しでもお楽しみいただけたら嬉しいです。ではでは、また感想か雑記か、何かの書き物でお会いいたしましょう!おやすみなさい!

楽しいことに使ったり楽しいお話を読んだり書いたり、作業のおともの飲食代にしたり、おすすめ作品を鑑賞するのに使わせていただきます。