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スプリンターズS 全頭考察

どうも、バリしゃんです。

今回は10月3日に中山競馬場で行われるスプリンターズS(GⅠ)出走馬の全頭考察を書いていきたいと思います。秋のGⅠに関しては2歳戦以外はすべて、この全頭考察記事を書く予定でいますのでお楽しみに!

【10月からの活動予定がコチラ↓↓】

それでは早速、見て行きましょう!

9000字を超える記事になっており、すべて読むのは大変だと思いますので、自分の気になっている馬だけでも見て行ってください。

✅アウィルアウェイ

臨戦B 能力B 総合B

ハイペースなどでタフさや体力が問われる展開になれば堅実にゴール前猛追を見せる馬。そんな単純な話ではないとはいえ、これまで前半3Fが32秒台に突入したレースでは全て馬券になっている。

その一つが【6走前】の昨年のスプリンターズS。当時の馬場は時計を要し非常に外伸びの傾向が強く、モズスーパーフレアとビアンフェがやり合った事でハイペースの外差し有利のレースに。時計の出やすい馬場で行われた2年前のスプリンターズSと前半3Fが同タイム(32.8秒)だった事を踏まえても、昨年のスプリンターズSは相当差し馬に流れや馬場が向いたレースであった事がわかる。この手のレースがこの馬の十八番。

【2走前】のCBC賞は異常とも言える高速馬場での競馬。休み明けで馬体重を増やしての差し競馬という形は得意な臨戦であったとはいえ、あれだけの速い馬場に対応しての3着は収穫有の一戦だったと言える。

【前走】の北九州記念に関しては極度に内の馬場が荒れていた関係で、ほとんどの馬が外を回る形での競馬を選択した一戦で、後方にいた馬は必要以上に外を回らざるを得ない競馬を強いられ物理的に厳しかったレース。更に間隔を詰めたにも関わらず前走プラス10キロから更に12キロ馬体重が増えていた事から、異常な高速馬場で激走を見せた反動が出た可能性が高く、ノーカウントと割り切っていい敗戦。

前走の大凡走で疲労を吐き出して迎える今年のスプリンターズS。前半32秒台に迫る流れになる事はメンバー構成からもまず間違いないですし、馬自身もここは動けるタイミング。人気的にもここは"買い"のタイミングと言える。

ただ、昨年が極度の外伸び馬場でのハイペース戦と相当恵まれての3着だったのも事実。昨年の位置取りから届く程の馬場には先週時点では感じないだけに、土日の馬場を見たうえで評価を下したい。


✅エイティーンガール

臨戦D 能力C 総合D

ヨハネスブルグ産駒らしく一本調子に加速する競馬を好む馬。その典型と言える競馬になったのが【7走前】&【前走】の2年連続で好走を見せたキーンランドC。

【前走】のキーンランドCはいつも通りの遅めの発馬から後方外目を追走。そこから得意の外から一本調子に加速する形であわやの2着。

ただ、臨戦に目を向けると、昨年のスプリンターズSと同じく中1週で挑んだキーンランドCで理想的な競馬で激走を見せた直後という厳しい臨戦。馬場&展開的に申し分のない条件が揃っていた昨年でさえ勝負にならなかった事を踏まえても、ここでは評価し難いか。ひとまず外枠が欲しい。


✅クリノガウディー

臨戦B 能力B 総合B

スクリーンヒーロー産駒らしく非常に闘争心が強く、レースに対して前向きな馬。その為、距離短縮や速い流れで荒ぶる気性を制御する事で激走を見せる事が多い。1位入線(4着降着)となった昨年の高松宮記念(◎を打っていたので思い出したくもないレースですが..)も1400mからの距離短縮で挑んだ一戦だった。

その高松宮記念後は、この手の馬によくある気持ちがキレてしまった様な状態(不振期)で凡走を繰り返していたが【4走前】にダートを使い気持ちをリフレッシュさせた事で不振期から脱却。ここ3戦は得意の左回りの中京戦で好走を続けている。

得意の距離短縮ローテで挑んだ【前走】のセントウルSは外枠でも短縮の折り合いを付ける事に加え、コーナー手前で鞍上がうまく内に誘導し開幕週の中京で外を回るという負荷の大きい競馬を避ける鞍上の完璧とも言える騎乗で3着。

ここ3走好走を続けている事に加え、持ち前の前向きな走りを取り戻している今は、非常に馬の気持ちがノっている充実した状態。この手の気持ちのノった充実している馬は、多少のストレスや疲労、そしてレースの苦しい状況を乗り越えて走ってくる事が多く、基本的には追い駆けるべきというのが持論(例.20年有馬記念2着サラキア、21年宝塚記念3着 ユニコーンライオン)。理想は左回りのタフ馬場でローテ面での上積みは見込めないが、上記の理由で軽視はできない。


✅シヴァージ

臨戦C 能力B 総合C

芝転向後、常に堅実な末脚を見せている馬。地力はここでも通用レベルだが、ポジショニングや持ち前の後半力を活かす意味でも、1200mならやはり前半が緩みやすく後半力のベクトルが高くなる中京がベストだろう。

【8走前】の昨年の高松宮記念では、1200mのGⅠとしては緩い流れで先行馬断然有利のレースの中、後方外から5着まで差し込む好内容の競馬。【3走前】のシルクロードSにしても、勝ちっぷりは鮮やかだったが中京1200mらしい流れである程度の位置取りを確保しての差し切り勝ちだった。

今回は1400mからの距離短縮で挑む一戦。中山1200mに舞台が替わり、これだけ先行馬が揃っている事からまず上記した高松宮記念やシルクロードSとは相反する速い流れになる見込み。前走が1400mにしても緩い流れだった事を踏まえても、馬が感じるペースの違いは相当な物になるはずで、追走面でかなりの"苦"を感じると推測。後方から脚を伸ばすも掲示板付近というイメージ。


✅ジャンダルム

臨戦C 能力A 総合B

母がスプリントGⅠ2勝のビリーヴという血統通り、1200mに矛先を向けたここ3戦で非常に高いパフォーマンスを見せている。

京成杯AHから着用したブリンカーの効果で安定感が出てきた中で挑んだ【3走前】の春雷Sでは、初の1200mでの競馬ながら楽に流れに乗って好位外目を確保。そのまま後続を全く寄せ付けずの2馬身半差の快勝。

【2走前】の北九州記念は極度に内の馬場が荒れていた関係で、ほとんどの馬が外を回る形での競馬を選択した一戦で、後方にいた馬は必要以上に外を回らざるを得ない競馬を強いられ物理的に厳しかったレース。そんなレースでスタートで出遅れ後方から外を回す負荷の大きい競馬を強いられたのがこの馬。それでいて外差し勢では最先着の7着であれば負けて強しの競馬。

◎を打った【前走】のセントウルSでは再び出遅れ。開幕週らしい内優勢の馬場で後方から一番外を回す北九州記念同様の負荷の大きい競馬になりながらも32.6秒の抜群の決め手で0.2秒差の4着まで差し込んできた。開幕週の中京で外を回る負荷の大きい形で見せた前走の末脚は見た目、時計以上に価値のある物だったと個人的には感じておりGⅠ級の脚力を証明した一戦だったと言える。

今回へ向けての課題は2つ。まずはやはりゲート。ただこれに関しては、陣営が試行錯誤を重ねているとはいえやはり出遅れる前提で考えるべきだろう。

そしてもう一つは臨戦面。結果的に使わなくても出走する事ができたとはいえ、北九州記念を取りこぼした事で、ここに向かうまでに"一戦余分に使って来た点"をどう見るか。蓄積疲労の面からプラスに作用する事はまず無く、2戦続けての後方差し競馬に加え、中3週での競馬となれば馬自身もそれなりに疲労を抱えているだろう。前走の競馬内容からここでの大幅人気アップが間違いない中で、臨戦的にはここ3戦の中では一番上積みがないという状況。地力の高さは認めるも前走程の評価を下す事はないだろう。


✅タイセイビジョン

臨戦C 能力B 総合B

1400mでも折り合いを付けるのに苦労していた様に、個人的には2歳時からいずれは1200mの馬になるだろうと見ていた馬。満を持して1200mに距離を短縮したここ2走も決して悪い競馬はしていない。

【2走前】のCBC賞は初めての1200mへの距離短縮によるペースの違いと、異常とも言える高速馬場での競馬で追走に苦労。内枠からロスの無い競馬が叶ったとはいえ、直線でもヨカヨカに寄られる様なシーンもあり4着。距離短縮、それも初の1200mという馬にとってはさすがに酷な条件だったと言わざるを得ない。

【前走】のセントウルSはスタートでゲートにぶつかってしまい出遅れ。そこから開幕週の馬場で後方インを追走し勝負所でも捌きにやや手こずるシーン。それでもそこからGⅠ級のジャンダルムと0.1秒差の上がりを使えており、一定の脚力と1200mへの適性を示した一戦だった。血統からももう少し時計の掛かる馬場の方が向いている印象も受けた。

その意味では少なくとも前走よりは時計の掛かる馬場での競馬になりそうな点は好感。上記した通り、未だ1200mで能力を出し切ったレースは一度も無く、それでいて人気が全く無いのであれば一定の警戒は必要と見る。行きたがる所がある馬なので内枠ベターか。


✅ダノンスマッシュ

臨戦A 能力A 総合A

ロードカナロア産駒らしく休み明けを好む馬で、そこで走った後の間隔詰め臨戦ではパフォーマンスを下げる事が多い。これは同じロードカナロアの代表産駒であるアーモンドアイやサートゥルナーリアに通ずる面がある。一昨年はキーンランドCを勝利し、間隔を詰めたスプリンターズSでは3着に敗れ、昨年も休み明けのオーシャンSを勝利し、間隔を詰めて挑んだ高松宮記念では10着に敗れている。

そして生涯初めて休み明けで挑んだGⅠとなった【2走前】の高松宮記念で念願の国内GⅠのタイトルを奪取。課題だった道悪でも結果を出す事ができた辺り、リフレッシュされた休み明けの競馬であれば、多少の苦のシチュエーションも乗り越えてくるという事だろう。

得意の休み明けで激走を見せ、間隔を詰めるというこれまでの凡走パターンで挑んだ【前走】のチェマンズスプリントでの凡走はある種必然と言える物で、全く気にする必要はない。

今回は高松宮記念同様、得意の休み明けでの競馬。休み明けのセントウルSを勝利し、間隔を詰めるという"パフォ下げ臨戦"で挑んだ【4走前】の昨年のスプリンターズSでは、外伸び馬場のハイペース戦の中、内枠から出遅れ、強引に先行し勝ちに動くという極めて負荷の大きい競馬ながら2着を確保。別格だった勝ち馬グランアレグリアには敗れたものの、この馬の競馬も驚愕に値するレベルと言っていいだろう。その昨年とは異なり、得意の休み明けで挑む今年は昨年以上のパフォーマンスを見せる可能性も十分。嫌う要素の極めて少ない一頭と言える。


✅ビアンフェ

臨戦D 能力D 総合D

キズナ×サクラバクシノーという血統の字面通り、非常に前向きな気性の持ち主で、馬券になった7回中6回が逃げる競馬という馬。【3走前】のスプリンターズSで、モズスーパーフレアに強引に競りかけざるを得ない形になり自滅してしまったのも記憶に新しい。

去勢明け初戦で挑んだ【2走前】のオーシャンSで3着、そして【前走】の函館SSを勝利と、ここ2戦好走を続けているが、いずれも展開や馬場の恩恵をフルに活かして物。今回はこの馬より数段速いモズスーパーフレアが出走して来る為、ハナ奪取が叶わない可能性が高く、非逃げの形になる事に加え厳しいペースを先行する事になるだけに、パフォーマンスダウンは避けられないか。能力的にも見劣りすると言わざるを得ないだけに…。


✅ピクシーナイト

臨戦C 能力A 総合B

気性的に前向きな馬を多く輩出しているモーリスを父に持ち、母父も気難しいタイプの産駒が多いキングヘイロー。当然、この馬も課題は前向き過ぎる気性のコントロールにある。

【6走前】の秋明菊賞で出遅れから道中掛かり通しの我慢する競馬を強いられ3着に敗れ、次走の【5走前】のシンザン記念で一転しての逃げる競馬で折り合いを付け大幅にパフォーマンスを上げた様に、とにかく前向き過ぎる気性をコントロールできるか否かがパフォーマンスに直結する馬。

その後の2走はシンザン記念の様な明確な苦→楽が無い状況では、気性面からも長いと言わざるを得ないマイルでの競馬で凡走。特に【3走前】のNHKマイルCに関しては、関東輸送でテンションが上がっていた事もあって前半33.7秒のオーバーペースを自ら刻む厳しい形。これは大敗も止む無し。

そして満を持して1200mを使って来たのが【2走前】のCBC賞。この日は異常とも言える高速馬場という事もあり、距離短縮臨戦馬、ましてや初の1200mでの競馬となる馬では追走するのがやっとという酷な条件。それでも、この馬は外枠から馬なりで先団を確保し、大幅にペースが上がっているにも関わらず相変わらず道中は掛かり通し。その後、鞍上がうまくインを確保しコーナーロスを防いで2着を確保。

初の1200mで1.06.0秒という超が付く高速決着に難なく対応してきた点は紛れもない能力、そしてスプリント適性の高さの証明と言えるが、同時に1200mに距離を短縮しても逃げや内枠で壁を作る事が出来なければ折り合いを付ける事ができないというのが判明した一戦。

【前走】のセントウルSも再度の外枠引きで、再び壁が作れず道中は掛かり通し。更に外枠の分、開幕週の内優勢の馬場で外に振られる負荷の大きい競馬を強いられながらクビ差の2着。勝ったレシステンシアが開幕週の馬場の恩恵をフルに活かしきる競馬だった事を思えば、競馬内容で言えばこちらの方が上と言ってもいいレースだった。

これまでのレースぶりでわかる通り、今回の課題もやはり折り合い。ここ2走は外枠で壁が作れず折り合いを付ける事が出来なかったが、内枠を引いて壁を作って折り合いを付ける事ができればもう一段上のパフォーマンスを見せる可能性も十分。今年のスプリンターズS出走馬で最も枠順が重要となるのはこの馬だろう。

NHKマイルCでテンションが上がり過ぎてオーバーペースを誘発しただけに関東への輸送競馬が不安材料だと個人的には見ている分、臨戦過程の評価は上がり切らなかったが、能力は十分勝ち負けレベル。内枠引きなら上位評価を与える事になるとは思うが、一転してここ2戦同様に外枠を引かされた場合は、関東輸送のマイナス面を踏まえて評価を下げる事になりそう。


✅ファストフォース

臨戦C 能力C 総合C

ロードカナロア×サクラバクシンオーという血統通りのスピードを武器とするスプリンターで、異常な程の高速馬場となった【2走前】のCBC賞で、逃げるが功を奏したとはいえ、大幅にパフォーマンスを上げて来たのがその証明。

一転しての道悪での競馬となった【前走】の北九州記念は、さすがにパフォーマンスを落としてくるだろうと見ていたが、あのレースは内の馬場が極度に荒れていた関係で、ほとんどの馬が外を回る形での競馬を選択した一戦。その影響で、ロスを最低限に抑えながら馬場の良い位置を走る事ができる外目を先行した馬が非常に恵まれたレース。その恩恵を最も受けたのがこの馬。必要以上に外を回らざるを得なかった後方馬を尻目に2着に雪崩れ込んだ。

確かに充実しているという見方もできなくはないが、ここ2走はいずれも好走要因がはっきりとしているだけに今回が試金石。激戦必至の先行争いに巻き込まれる可能性も高そうで、個人的には評価し切れない一頭。馬場は当然速ければ速いだけ有利。


✅ミッキーブリランテ

臨戦C 能力D 総合D

ディーブリランテ産駒らしく折り合いに課題があり、距離短縮臨戦やうまく壁を作る事ができた際に好走を見せる馬。

【5走前】の阪急杯が『距離短縮+内枠替わり』というまさにその好走パターンに該当したレース。その前向きな気性から1200mにも対応可能だろうと見ていた中で、得意の『距離短縮+内枠替わり』となった【2走前】の函館SSで再び3着に好走した。

ここ数戦で崩れたのがGⅠ・高松宮記念と休み明けの前走のみ。矢作厩舎らしく叩き2戦目でパフォーマンスを上げてくる可能性も否定はしないが、そもそもの地力面で見劣る事に加え、昨冬~6月まで連戦続きながら崩れず走れていた馬が間隔明け初戦の前走で見せ場もなく凡走した点を踏まえると、この手の精神制御に課題のある馬らしく、レース間隔が開いた事で気持ちが切れている可能性も考えられる。どちらにせよここでは触手は伸びないか。枠は当然内枠ベター。


✅メイケイエール

臨戦D 能力D 総合D

ミッキーアイル産駒らしく気性に難のある馬と書きたい所だが、そういった次元すらも超越してしまっているのは皆さんご存知の通り。

ただ【前走】のキーンランドCは、序盤こそいつも通りの遅めの発馬から内目で掛かり通しの競馬だったが、コーナー手前でハナを奪い取り、ここ数戦の中では最もスムーズな競馬が叶ったレース。それでいて低レベルなメンバー相手に7着であれば、そもそもの地力面に疑問符が付いてしまう一戦だった。

スタートが遅いタイプなだけに、阪神JFの様に大外枠から自分のペースで競馬をする形がベストだが、ある程度スムーズな競馬が叶った前走で見せたパフォーマンスの低さを踏まえると、仮に気分良く運ぶ競馬が叶ったとしても、ここでは能力不足か。


✅モズスーパーフレア

臨戦C 能力B 総合C

抜群のスタートセンスとテンのダッシュ力でハナを奪い取り、あとは粘り込めるか否かというタイプ。とはいえ確かな地力の高さは随所に示しており、単なる快速逃げ馬の枠に収めるには勿体ない馬。【前走】の北九州記念も壊滅していたラチ沿いを走り続ける形ながら3着に粘り込んでいる様に、そのスピード性能は多少衰えがあるとはいえ未だに現役最上位。

ただ逃げ馬にとって最もパフォーマンスが上がる臨戦は『非逃げ→逃げ』の形で、その臨戦で挑んだ【10走前】の一昨年のスプリンターズSではタワーオブロンドンにゴール寸前で差されての2着。当時は昨年とは異なり、時計の出るやや内優勢レベルの馬場だった事を思えば、条件&臨戦共にモズスーパーフレアにとっては完璧に近い中での競馬だったという訳だ。それでいて、確かに僅差とはいえ2着に敗れたというのがこの馬の天井と個人的には見ている。

【7走前】の高松宮記念は勝利しているとはいえ、繰り上がりによる物であった事に加え展開的にも相当恵まれていただけに、そこまでの評価上げには至らないというのが個人的な見解。

【5走前】の昨年のスプリンターズSは、外優勢の馬場でいつも通りハナを奪うも、ビアンフェに競りかけられ32.8秒のハイペースを刻み、直線でもインを通らざるを得なかっただけに10着凡走も止む無しといった所。時計の出やすい馬場で行われた2年前のスプリンターズSと前半3Fが同タイムだった事を踏まえても、あの一戦は相当負荷の大きい競馬だった。

今回も当然逃げの一手にはなるが、昨年競りかけて来たビアンフェに加え、制御不能のメイケイエール、CBC賞を高速時計で押し切ったファストフォースなど先行馬は過去3回のスプリンターズSの中でも最も多いだけに、楽な展開に持ち込むの難しいだろう。とはいえここ数戦は不向きな道悪やタフ馬場での競馬だっただけに、良馬場での競馬が叶えばこの馬自身のパフォーマンスは近走よりも上がって来るとは見るが..。


✅ラヴィングアンサー

臨戦C 能力D 総合C

常に堅実に脚を使うタイプで、いわゆるハマり待ちの差し馬。【2走前】のオーシャンSは内前決着の中、8枠から後方外を回る競馬では当然ノーチャンス。0.5秒差まで詰めているのであれば重賞級の脚力は示したと言っていい。【前走】のセントウルSも、開幕週で差しが効きにくい状況だった事を思えば、個人的に1200m戦で一定の評価を与えているタイセイビジョン級の脚で差し込めている点はそれなりに評価できる。

今回もいつも通りの形での競馬になるとは思うが、昨年の様な外差し馬場でのハイペース戦になれば圏内突入があっても驚けないが、先週時点でさすがに昨年の様な馬場になるとは考え辛いだけに... アウィルアウェイが届く様な馬場であればこの馬も拾っておきたい。


✅レシステンシア

臨戦D 能力B 総合C

ダイワメジャー産駒らしい持続力を武器とする馬。また休み明けから走れる気の良さもあるタイプ。

久々の1400mでの競馬となった【4走前】の阪急杯をレコードで逃げ切り挑んだ【3走前】の高松宮記念では、初の1200m戦という事もあり自然に位置取りを下げる形になるも好位差しの形でクビ差の2着。新たな差す形での競馬で新境地を見せたという見方もできるが、個人的には1200m戦の中では後半力、いわば1400や1600mでも走る事のできる様な馬に適性が向く中京芝1200mが舞台であった事に加え、当時はタフな道悪での競馬だった事で、結果的に距離短縮臨戦が活き好走する事が出来たが、本質的なスプリント戦になった際にはパフォーマンスが下がるだろうというのが、高松宮記念を終えた時点でのこの馬に対する自分の見解。

激走続きの休み明け3戦目で臨戦での上積みが見込めなかった事に加え、輸送減りする傾向にあるこの馬にとっては鬼門と言える関東遠征での競馬となった【2走前】のヴィクトリアマイルは鞍上が持ち前の前傾力を活かしきれない後傾ラップを刻んだ事もあり6着に凡走。

そして迎えた再度の1200m戦となった【前走】のセントウルS。好発を切るも内のシャンデリアムーンが主張した為、番手に控える競馬を選択。その後も開幕週の内優勢の馬場で終始ラチ沿いを通るという馬場の恩恵を最大限受ける競馬を見せるも、8枠から壁が作れず掛かり通しでコーナーでも外を回ったピクシーナイトにあわや交わされるかという競馬。なんとかクビ差凌ぎ切ったが、競馬内容としては明らかにピクシーナイトの方が上だったというのが現実。

高松宮記念は道悪になった分誤魔化しが効いたが、高速馬場のマイル戦で強気のハイペースの逃げを打ち衝撃のレコード勝ちを決めた阪神JFや、レコードVの阪急杯に比べ、1200mになりパフォーマンスを大きく落としたのは明らか。本質的にはやはり1400~1600mの馬だと個人的には見ている。

そして今回は初となる中山1200mが舞台。モズスーパーフレアをはじめ、レシステンシアよりも速い馬が何頭もいる今回は前走の様な競馬は叶わないでしょうし、休み明けで接戦を見せた直後の中3週という事で反動の懸念も拭いきれない。更にNHKマイルC出走時に、調教後の馬体重から大幅に体を減らしてしまっていた様に、輸送競馬を嫌うこの馬にとっては中山への輸送も大きなマイナス要因

そもそも1200mの馬だと思っていない事に加え、臨戦面でもマイナス要因が多い中で想定1人気。このレースはこの馬の評価をどこまで下げられるかが最大の焦点になると見ている。


✅ロードアクア

臨戦D 能力D 総合D

【3走前】のTVh賞でOP初勝利を挙げましたが、開幕2週目の内有利の馬場の恩恵をフルに活かしてなんとかハナ差凌ぎ切ったという競馬。さすがにGⅠは敷居が高いと言わざるを得ない。


最後までご覧頂きありがとうございました!

最終的な自分の予想に関しては週末のnoteで公開致しますのでそちらもご覧いただければと思います!

いよいよGⅠシーズンです!盛り上がっていきましょう!

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