(7) 私が親友の女の子への10年間の片想いを拗らせた話

続きます。

LINEで色々で話してる間、彼氏さんにうんざりしたりちゃんと話せた、と少し楽になったりを何度か繰り返していて、
この浮気騒ぎが彼女にとって1番ネックなのかと思っていたけれど、リスケしていた中学同級生4人の集まりで久々に会う頃には、ファンの女の子とはもう連絡取らないようにするよとかって話を一応したみたいで、だいぶ、もう別にどうでもよくなった、とのことだった。

ちなみに彼氏さんは、特に職についてるわけでもなくバイト生活をしているのだそう。
お金もないし彼女も大変だというのに全然シフトも増やさないし働こうとしないと言うので、聞いている限りあまりにも酷すぎて、もしかして本当は彼氏さんも病気とか何か事情があるのだろうか…?と私は思ったのだけれど、
別にそんなことは全くなかった。

私は彼氏さんの話を聞いて、ひたすらイライラして、腹が立ちすぎて、彼女をどうにか彼氏さんから引き剥がしたいという気持ちで一杯になっていた。でも、彼女はどうやら必ずしもそれを望んでいないように見えていたから、諭すわけじゃないけれど、彼女がなんとか思い直してくれないかと、脳みそをこねくり回してあれこれ言うしかなかった。早く目を覚ましてくれ、という気持ちだった。
まあ彼女に盲目な私が目を覚ませなんて言うのはおかしくて笑ってしまうのですが。

とにかく私が彼女の代わりに彼にキレ散らかしてるような感じだった。
彼女を傷つけるな、私ならそんなふうに彼女を傷つけたりしないのに、と、漫画だったら完全に噛ませ犬の発言だよな笑、なんて思いながら。

そこまで苦しむのなら、もう私のところに住んじゃえばいいのに、とかも思った。
彼氏さんの家を出て行かないまでも、本当に辛いなら、転職活動する間だけ私のところにいて、決まって落ち着いたら彼氏さんのところに戻るとか、生活リズムを整える間だけ私の家にくるとか、色々方法はあるじゃないか、そうしたらいいのに、そういう方法だってあるのに、とか、色々考えた。本当は、いっそのこと、力づくでも彼女を連れ出してしまえたらいいのに、せめて転職するまでの間でも、私が養うくらいのことができたらいいのに、と思った。

だけど、私も友人とはいえ他人をずっとワンルームの家に置いておく自信も正直なかったし、私がずっと彼女を支えるような力が、財力も含めあるとは思えなかったし、そこまで具体的にも強くも言えなくて、あくまで、いつでもおいでね、というスタンスで、彼女が泊めてくれと言ってくれるのを待つことしかできなかった。
お試しで3日間くらいうち来れば?とかは言ってみたんだけれど。でも、なんか出ていく覚悟ができてないとか(だから出ていくんじゃなくて試しにっつってんだけどな…)、試しに数日だとしてもあっさり彼に許されたらそれはそれで傷つくかもとか言われて、私もなんだかさすがに、ハァ?という気持ちになったりもした。

気になって、ずっとSNSも監視してしまって、彼女の気持ちが落ち込んでいる時のツイートなんか見てると、急にふっといなくなってしまうんじゃないかと怖くなったりもした。
やっぱり、私の見えるところにいてくれたらいいのに、と思ったりもした。
苦しむのならせめて、私の隣で苦しんでいてくれ。

そんな話をしていたら、突然、彼とちゃんと話せた、和解した、と話されて、なんか急にちょっと前向きになっていて、いよいようちに来るなんて話はなくなったも同然になった。もし今後またそういう話になっても、これは泊まる泊まる詐欺になりそうだな、と思った。

ちなみに、私がこの時の真相を聞いたのはかなり後だったんだけれど、私はこの時点でなんとなく察していた。彼女、2・3ヶ月くらい彼氏さんとレスだったようで、この和解した日、久々に彼としたっていうのを後々、実は…と聞いて、あーやっぱりそうだったのか、と思った。突然不自然にご機嫌になりすぎだった。はぁ、彼女も結局女か。そりゃそうなんだけど。

そんなこんなで私は彼女の話聞きながらもういろんな感情がぐちゃぐちゃになったまま、4人で会う日に好きだったことを言おうって、決心をしてた。でも、今でも私は彼女のことが好きなのか、結局中学の時の気持ちに囚われてるだけなのかわからなかったから、今も好きなのかどうなのかはこの日会ってから判断しようと思ってた。それによって、好き「だった」になるのか「今でもずっと好き」になるのか、伝え方が変わるなと。ただ、私のことを友達だと思っている彼女に気持ちを伝えることってどう考えても私のエゴでしかないと思っていて、だから彼女に伝えるなら、何か理由付けがないといけないと思ってた。彼氏さんの話やなんかを聞く前は「友達として、私の少しのわがままを聞いてもらおう、振ってもらって、前に進もう終わらせよう」っていう感じだった。でも彼氏さんの話を聞いて、やっぱりまだ好きなのかもしれない、そばにとまでは行かなくてももう少し近くにいて私が助けなきゃいけない、と思ってしまった。だから、会ってみて今でも好きだとしても、そうじゃなかったとしても、「昔私はあなたのことが好きだった。もしまたつらいことがあっても誰かに否定されても、そんな人がいたって知っててくれたら嬉しい」って、そういう風な気持ちで伝えようって方向に変わった。

飲み会の間、彼女は彼氏さんのことを、いやもうどこが好きなのかもわかんねえーほんとクズなんだよなーとも言ってた。もう本当によくわからない。
ダメダメだけどぉ〜それでも好きなの〜!❤️とか、そんなふうに言うならまだわかる。もうどうにもできないものとして、理解はできるのに。

ちなみに、この同級生と会った日、久しぶりに彼女を目の前にして、会ってみて、話してみて
あーやっぱり私は彼女のことが好きだなー、と思ってしまった。
この日は、お店に現地集合だったけれど、彼女、場所がわからないから誰か一緒に行ってくれと言っていて、
確かに昔から極度の方向音痴で本当に道に迷ったりするので、まあもう大人なわけだし最悪ほっといたって頑張って来るだろうけど、久々に世話を焼きたくなってしまって、駅で合流して一緒にお店に向かった。

同級生との集まりは普通に楽しく終わって、駅のホームで彼女と2人になったんだけど、いざいうとなったら何も言葉が出てこないし、全然そんなことを伝える気持ちにもなれなくて、そんな空気でもなくて、お酒も入れてしまって頭も回らないしで、結局好きのすの字も言うことなんて出来なかった。あれだけ考えて、言えないんかーい、って感じ。

LINEでダラダラ続けていたやりとりも、会った日で一旦止まるか、と思っていたけれど、
会った日の2日後くらいに、近況報告だと言って連絡が来た。就活をこれからどうしていこうと思ってるとかそういうことを教えてくれる。わざわざ。おい、かわいいな。(?)

私も結局、友達として、大好きな彼女のことを応援していきたいみたいな気持ちにこの時はたぶんなっていたので、生活リズム頑張って直しなね〜?とか言いながら、おっさんずラブはいいぞ〜!だとか、結婚願望がどうのみたいな話とか、彼女の近況を聞きつつの色々な雑談がまた始まった。

そんな最中、3月の三連休初日、金曜日の話。
私が、後で返信をしようと思って既読のままにしていた彼女のLINEに突然の追撃。

明日明後日泊まらせて欲しいって言ったら可能?

軽く事情を聞くと、
やっぱりまだ、彼氏さんがあの配信の女ファンと連絡を取っていることがしんどい、またお金関係でこじれそうだと言うので、一度出ていきたいとのこと。

私は「そらみたことか!!!!!!」とも正直思ったけど、あまりに突然の連絡すぎて普通に彼女が心配だった。
土日は本当は実家に帰る予定だったけれど、別に土曜日の夕方に出かけて、実家で寝て日曜日も朝早めに家を出るというだけのつもりだったんで、実家に行かずに家に帰るだけにすれば済む話だった。連絡が来た金曜日も何もなかったし、泊まりに来ることはOKをした。
彼女はこの連絡が来た時外出していて、帰ってから、夜中までゲームかアルバイトをしていて朝から寝ていたという彼が起きていれば、午後か夕方に話をして、そこでやっぱりダメだと思ったら、一度三連休の間だけうちに来る、とのこと。
正直この前のことがあったから、話し合いしてまた丸く収まって、やっぱり大丈夫になったわ、とかって泊まる泊まる詐欺になるのだろう、あんまり期待しないでおこう、という気持ちだった。もし来ることになったとしても、夜話し合って、明日(土曜日)来るって感じだろうな、と思っていた。

ところがどっこい。
この日の午後、今日行くわ、の連絡が来た。
マジか。
結局17時くらいにうちに着くということで、三連休の間泊めることになった。

この、彼女に関する一連の話を友人に聞いてもらっている間、彼女の闇に引きずられてしまわないか、あなたの方が心配だ、と言われた。
完全に持っていかれてはいないと思うけれど、もう何回も引きずられかけて、引きずられ慣れてしまったので、もう遅いだろうな、とも思う。
やっぱり、私のこの気持ちは恋などではなくただの執着なのだろうか。
なんて人を好きになってしまったんだろうか…というのは、10年前からずっと思っている。

正直ここからが1番の地獄だ。

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