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葛飾柴又と

小林一茶?

これがまあ終の栖か雪五尺 小林一茶

(聞いたところでは)遺産相続で自分の家屋を手に入れたらしい。それまでの人生は転々として過ごしていたことになる。それで私のなかで葛飾柴又の寅さんと一茶が被ってしまった。寅さんも妹・さくらと離れて暮らすことが多かったんだ。愛するさくらの足手まといになっちゃいけないってんで全国の夜店やなんかに稼ぎに出てたんだっけ。そんな寅さんならさくらのいなくなった家になど未練はなかったと思うがどうだろう‥

一茶と寅さんの違いはどこだろうか?さくらは寅さんを家に引き留めようと何遍も試みた。これが一茶には未知の世界だったのを感じる。呼び寄せてくれる家族は居たか・居なかったか?寅さんは温かい家庭を護りたい想いが強いが、一茶を待ってくれる家族を知らなかったのだろう。句会の仲間と賑やかに過ごしていても一茶の心は天涯孤独の寂しい地獄にあったのか。温かいはずの吾が家は寒々として人が住むところに想えなかった?

ああ、雪に埋もれて寒々として、この家は当におれの一生そのまま‥

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