「洗脳団体」や「破壊的カルト」への一般的な注意事項
大学の全新入生に配られる冊子の編集を、学生時代にしていたことがあったが、その冊子には原理研をはじめとする「洗脳団体」や「破壊的カルト」への一般的な注意事項が掲載されていた。今になっても通じることだと思うので、軽く紹介したい(文章をまとめたのは、相沢先輩)
1.「試しにのぞいてみよう」と軽い気持ちで怪しい団体に近づかない。
「洗脳」は条件さえ整えば「自分だけは大丈夫」と言う人にも効果がある。そういう人ほど巧みな手法で強要させられることを「自分の意志」で行っていると思い込みがち。決して油断してはいけない。
2.署名・アンケートなどの名に騙されて、軽々しく個人情報(電話番号など)を教えない
相手が信用に値するかどうか判断するまでは、個人情報を明かしてはいけない。相手の連絡先だけを把握し、「自分がその気になって初めて接触(連絡)できる」という状態を保つのが大事。
3.相手の立場を明らかにさせる
多くの政治・宗教団体はいわゆるダミーサークルを使って勧誘を行い、「洗脳」が完了した後ではじめて自分達の立場を明らかにする。資金集めのためにダミーサークルを用いるというケースもある。関係する団体を把握することが重要。
4.家族や友人など、入学する前から付き合いのある人との連絡を絶やさない
破壊的カルトは、それまでと異なった生活環境にいる新入生をもとの社会的文脈から切り離すことで、態度・信念などの人格変容を図る。逆にいえば、家族や友人との付き合いを絶やさないことは「切り離し」を防ぐ手立てとなる。
5.自分の抱えている問題の解決を他人に求めない
先輩や友人に人生相談をするのは人間関係作りには効果的だが、「対話の過程で被勧誘者に問題意識を持たせ、同時に解決策を提示する」のが破壊的カルトの手法の一つ。問題の解決を安易に他人に求めるのではなく、自分の頭で考える努力をすることが重要。
6.断る勇気を身につける
人間関係を鎖にして、団体から逃れられないようにするのは破壊的カルトが使う手法の一つ。人間関係を断ち切る勇気、はっきりと断る勇気を身につけることは、社会を生きていく上でも重要。
結論として・・・
「自分の頭で考えさせず、教団(組織)の方針に従順させようとする」破壊的カルトに対抗するためには、「自分を見つめるもう一人の自分」の視点を養い、「絶えず自分の頭で考えること」が有効な対抗策。そのような人間を養うことが、「自治」の目的の一つでもある。
(了)