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【英語学習者必見】大事な大事な英単語の学び方~近年の動向、記憶の仕組み、効率的な学び方~

皆さん、こんにちは!今日は英単語の学習に関する話をしようと思います。実は、今、英語ってめちゃくちゃ重要になってきているんです。日本で暮らすからいらない!という方もいらっしゃるかもしれませんが、そうも言ってられなくなってきました。そのため、いきなり、英単語の学習の話をする前に、なぜ英語が必要なのか?英語を学ぶとどういうメリットがあるのか?についてお話しさせていただけたらなぁと思います。


なぜ英語が必要なのか?

英語は現代社会における国際的なコミュニケーションの手段となり、その重要性はますます増しています。グローバル化も1つの理由ですが、最新の情報や知識はしばしば英語で発表され、英語を理解することで、その情報に素早くアクセスすることが可能となります

AI時代における英語の必要性

特にAI(人工知能)の時代においては、英語が持つ価値は計り知れません。また、AI技術を効果的に利用するためにも、英語の理解は欠かせません。AIが扱うデータは多くが英語であり、また多くのプログラミング言語も英語ベースです。

話題のchatGPTも、英語をメインで学習しているため、解答の精度をより上げようと思うと英語の存在は欠かせなくなってきています。

それだけではなく、stable diffusionやMidjourneyなどの、指示をすれば好きな画像を作ってくれるAIも、英語の方が精度は高いです。

だからこそ、高校生の皆さんには、大学受験だけでなく、未来の社会で成功を収めるためにも、今からしっかりと英語の学習に取り組んでいただきたいと思います。それには英語の文法やリーディング、リスニング力を磨くことも大切ですが、その基盤となるのが英単語の知識です。

新課程により英単語増!?

皆さんはすでに共通テストについてご存知かもしれませんが、その難易度は旧センター試験と同じくらいです。しかし、必要な語彙数や問題の文章量は大幅に増加しています。このことから、解答スピードをアップすることがより一層求められています

特に、新学習指導要領の導入により、高等学校で学習する英語の語彙数は、以前の1800語から、今では2500語にまで増えています。これは、受験に向けて学習しなければならない英単語の量が増加したことを意味しています。

さらに、新試験導入時には一般的に難易度が上がり、試験が難化する傾向にあります。解きづらい問題や、一読しただけでは理解できない問題も増えてきています。これらの問題を解決するためには、より多くの語彙を持つことが求められます。

これらの変化を見ても、英語の語彙力を強化することの重要性は明らかです。しかし、単に増えた単語を一度に覚えようとするのではなく、効果的な学習方法を用いて、長期的に記憶に留めることが重要となります。次の章では、そもそも英単語を覚えるとはどういうことなのかについてご紹介します。

エビングハウスの忘却曲線による英単語学習法

皆さんは、新しい情報をどんどん吸収して、その知識を長期間保持したいと思っていることでしょう。

しかし、一度に大量の情報を暗記しようとすると、時間が経つとそのほとんどを忘れてしまうことがよくありますよね。私自身も、英単語の暗記を試みたものの、すぐに忘れてしまい、挫折を味わうことが何度もありました。

今回はこの「エビングハウスの忘却曲線」と、最適な復習タイミングについてお伝えしたいと思います!

記憶の種類

エビングハウスの忘却曲線の話をする前に、簡単に人間の記憶に関して少しお話をさせてもらいます。実は、人間の記憶は大きく3つの種類に分けることができます。それが、以下の3つです。

1. 感覚記憶: 感覚記憶は最初の段階で、私たちが日々経験する情報を一瞬だけキャプチャします。たとえば、視覚情報を一瞬だけ保持する「視覚的感覚記憶」や、聞いた音を短時間保持する「音響的感覚記憶」などがあります。しかし、これらの情報はごく短時間で消失してしまいます。

2. 短期記憶ワーキングメモリ): 短期記憶は、感覚記憶からの情報の一部を数秒から数分間保持します。しかし、その容量は非常に限られており、通常は7つ±2つの情報(例えば数字や単語)を一度に保持することができます。このステージでは、情報は意味を持って組織され、理解されます。この情報は繰り返し(リハーサル)されない限り、数分以内に消失してしまいます。

3. 長期記憶: 短期記憶から反復や再編成を経て選ばれた情報は、長期記憶に移されます。長期記憶は、過去の経験や学んだ知識を長期間にわたって保存する記憶です。この段階では、情報はさらに深く組織化され、関連する概念やカテゴリによって連結されます。長期記憶の容量はほぼ無限で、一度長期記憶に保存された情報は一生を通じて取り出すことが可能です。

英単語の学習では、この記憶の仕組みを理解し、感覚記憶、短期記憶から長期記憶への移行を助けるような学習法を選ぶことが重要です。そして、そのためには、人がどのように記憶をするのか、どれくらい人は忘れやすいのかを知る必要があります。

エビングハウスの忘却曲線とは?

記憶について調べると真っ先にこの情報が出てくるので、もう知っている人も多いかと思いますが、エビングハウスの忘却曲線とは、時間の経過とともに人間の記憶がどのように減退するかを表した曲線です。

この曲線によると、人間の記憶は時間の経過とともに急速に忘れられていきます。具体的には、覚えた内容の42%は20分後、56%は1時間後、74%は1日後には忘れられてしまいます。

しかし、この事実を知ることで、忘れるのは当たり前であり、それを前向きに捉え、適切なタイミングでの復習により長期記憶に移行させることが可能だということを理解できます。

最適な復習タイミングとは?

効率的な学習は適切な復習のタイミングが最重要です。エビングハウスの忘却曲線から読み取れるように、覚えた直後の情報は時間が経つと急速に忘れてしまいます。

しかし、適切なタイミングで復習を行うことで、その情報は短期記憶から長期記憶へと移行し、時間が経っても忘れることなく記憶に留めることができます。

以下は、復習のタイミングの一例です。自分のスケジュールに合わせて調整してみてください。

1. 1日後
2. 4日後
3. 7日後
4. 15日後
5. 20日後


このような適切なタイミングでの復習により、大量の英単語の暗記や大量の情報を必要とする資格試験の勉強も、効率的に進めることができます。

エビングハウスの忘却曲線を理解し、適切なタイミングでの復習を行うことにより、記憶の定着を高めることが可能です。これにより、皆さんが学習した英単語は長期記憶に移行し、長期間にわたってその知識を保つことができます。どうかこの方法をぜひ試してみてください。

英単語の学習法:人間の記憶の性質を踏まえた効率的な学習の進め方

前回は、人間の記憶の性質と効率的な学習法についてご紹介しました。今回は、それらの学習法を具体的な英単語の学習にどう活かすかをお伝えします。大学受験などで多くの英単語を覚える必要がある場合、特にアウトプットと復習回数を意識することが重要です。

自身の目的に合わせた英単語帳を1冊選ぶ

英語の勉強をする際、まず最初にやるべきことは、自分の志望校を踏まえた適切な英単語帳を1冊選ぶことです。この英単語帳選びは、その後の学習を大きく左右します。しかし、なぜ1冊なのでしょうか?それは、学習を集中させ、効率を上げるためです。

複数の単語帳を同時に使用すると、どの単語帳にも手を出し、どれも中途半端になることがよくあります。また、ある単語帳で学習した単語が他の単語帳にもあると、「もうこれは覚えた」と安心してしまいがちです。しかし、それは一時的に覚えているだけで、長期的な記憶にはなりにくいです。

次に、この選んだ単語帳を中心に学習を進めていきます。英語を学習していくと、知らない単語に出会うことは避けられません。そのような時は、まず選んだ単語帳で調べるようにしましょう。単語帳に載っていなければ、インターネットで調べて、その単語と意味を単語帳にメモしておきます。これにより、自分だけの英単語帳が出来上がります。ここで重要なのは、自分がまだ知らない単語、覚えなければならない単語が1冊にまとまるということです。これは学習を効率化させるだけでなく、自分の進度が一目で分かるという利点もあります。

したがって、志望校に合わせた適切な英単語帳を1冊選び、それを中心に学習を進めることが、英単語学習の効率を上げる最初の一歩なのです。自分だけの単語帳を作成することで、知らない単語や必要な単語が1冊にまとまり、学習の効率化が図れます。これらのことを念頭に置き、自分に合った英単語帳選びと学習方法を見つけていきましょう。

学習状況に応じて単語帳にしるしをつける

次に、選んだ単語帳を全体をサラッと流してみましょう。知らない単語と知っている単語を分けることが大切です。さらに学習を進めていく中で、自分で使用できるか、聞き取れるか、スペルは不安だが意味はわかるか、意味も分からないか、といった段階に応じて印をつけ分けます。記憶に定着しない単語に関しては、イラストを描くなどして強調しておきましょう。

英単語をイメージで覚える

英単語の学習の目的は、長文やリスニング、英会話などで使えるようにすることです。そのため、英単語と日本語の意味を1対1で覚えるのではなく、英単語の表す内容を具体的なイメージとして頭に描くことが大切です。これにより、文や文章を速く理解する能力を高めることができます。

出会う回数を増やす

英単語は一度で覚えられるものではありません。できるだけ多く出会ってイメージすることを繰り返すことが大切です。そのため、1つの単語を何度も書いて覚える練習も大切ですが、基本的には出会う回数を増やすことの方が大切です。どうしても覚えられない単語に関しては、何度も書くなどして覚えることも大切ですが、多くの単語を覚える時にすべての単語をそのように覚えようとすると時間が足りません。大切なのは、1つの単語に費やす時間を短くする一方で、できるだけ毎日その単語に触れる機会を作ることです。

最後に、英単語をただ覚えるのではなく、その単語をどのように使うかが大切です。ライティングで書けるようになりたいのか、英語の会話で使いたいのか、目的に応じて学習法も変わります。自分の目的を明確に持って、自分に合った学習法を選ぶことが英単語学習の鍵となります。

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