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にほんGTOむかしばなし

 むかしむかしあるところに、ナッツができたら鼻息荒くメガネを曇らせるおじいさんと、おばあさんがヘッズアップをしていました。おばあさんはKを持っていて、おじいさんはAかQをもっています。

 おじいさんが鼻息荒くメガネを真っ白に曇らせてポットサイズオールインしてきました。GTOだと2回に1回はコールしないといけませんが、フォールドが正解です。おばあさんはフォールドしました。これがエクスプロイトフォールドです。おじいさんはメガネを曇らせないでポーカーフェイスでオールインをしてきました。おばあさんはコールしました。おじいさんは悔しそうにQをマックしました。

 おばあさんにブラフキャッチばかりされるので、おじいさんは少し学習してきました。クズハンドでも鼻息荒くメガネを曇らせてきたのです。これがカウンターエクスプロイトです。そして、おじいさんはおばあさんが降りてくれるので、機嫌が良くなってきました。時々チェックしてドヤ顔でAをショウしたりして、おばあさんを煽り始めました。おばあさんはだんだんイライラしてきて、おじいさんのオールインに100%コールする選択肢をとりました。なんということでしょう。ナッツよりクズハンドが多く入っていたため、おばあさんの勝率は50%以上ありました。おじいさんはしばらくしてからバンクロールが減っていることに気づいて怒り始めました。

 おじいさんは、だんだん学習してきました。もしかして、強いハンドでチェックするのは損してるんじゃないのかと。そして、強いハンドのときだけ鼻息荒くメガネを曇らせるとコールされないから、弱いハンドも混ぜないとだめなんじゃないかということに気づいてきました。でも、弱いハンドを混ぜ過ぎたら逆に損してしまう。ちょうどいい塩梅はいくつだろう?おじいさんは一生懸命考えてみました。

 弱いハンドを入れないとコールしてもらえないおじいさんは、6回に1回くらい弱いハンドを混ぜてみました。おばあさんは眼鏡が曇っているときはコールしてくれません。6回に3回くらい弱いハンドを混ぜてみました。おばあさんは毎回コールしてきます。そこで、6回に2回くらい弱いハンドを混ぜてメガネを曇らせてみると、おばあさんは、なんと2回に1回くらいしかコールしなくなりました。

 こうして、おじいさんとおばあさんは均衡の取れた戦略で、バランスが取れましたとさ。

 めでたしめでたし。

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