エルデシュ 016




「だが、ほくにとってより重要だったのは、かれがおびただしい数の数学者を育てたことだ。とくにかれはすぐれた難問出題者だった。どんな難易度の問題でも作成できる能力は伝説的だった。とんでもなく難しい問題か、凡庸で簡単な問題を出せる人はいくらでもいるが、凡庸さと超難解さのあいだの狭い道を縫っていける能力に恵まれた者は少ない。エルデシュが出題する問題は、半世紀やそれ以上もかかって一件落着するようなヒルベルトの問題とはちがう。エルデシュの出題はいつでも的を射ていた。よくほくたちが研究で足踏みをするのは、出題が適切でないからだ。エルデシュの出題の多くは秀逸なだけでなく、重要な問題だが、その多くが挑戦されて部分的に、または完全に解かれている。

ポール・ホフマン『放浪の天才数学者エンデシュ』、訳平石律子、株式会社草思社、2000年、48ページより引用



これを自分の文脈で実践する。




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