BeatsXを購入。初期レビュー

かれこれ1年ほど、PhilipsのTX2BTというBluetoothイヤホンを使っていて、これはこれで満足していたんだけど、このたびBeatsXに乗り換えた。今日とどいて、ちょっと使ってみたのでレポートを。

TX2BTは、音質はカナル型のBluetoothイヤホンとしてはホントに素晴らしくて、低音や打楽器を無駄に強調しないフラットなバランス、ダイナミクスレンジはバッハの無伴奏からフルオケのフォルティシモまで破綻することなく気持ちよく鳴らせるという、自分的には満足度の高い製品だったが、ここにきてボタン周りがダメになってきた。というか、よく思い出してみるとボタン部分は最初から微妙で、なんとか操作できていたというレベルだった気がする。それがついに押し込んでもカチッと言わず押せてなかったり、逆にちゃんと戻らなくなったりするようになってしまった。

音質は良くてボタンがダメなんだから、修理に出すとか、新たに買い直すということもできたんだけど、たぶんこれは構造上の欠陥であって、新品を買ってもおそらく同じことが起きて、使うたびにストレスがたまるようなことになりかねないだろうと判断して、別の製品を買うことにした。

試聴ができるショップで、カナル型のBluetoothで2万円以下という条件でいろいろ試した結果、条件内で一番よかったのがMHAというメーカーのMA650という製品だった。音質の好みは人それぞれだけど、これは余計な調整をしていない(ように聞こえる)フラットなバランスと、フルオケをしっかり鳴らせる強さを持っている。はっきり言ってTX2BTよりも2段ぐらい上。もう一個上のMA750というモデルもあるんだけど、こっちは音質以前に耳か頭の形に合わず、セットするのに非常に苦労したのであっさりやめてしまった。MA650の難点はネックバンド型なのでややかさばるところ。この形は使ったことがないのでわからないけど、持ち歩く前提なのでちょっと不安だった。

一方、試聴したときにMA650のすぐそばに置いてあったのがBeatsXだ。これは発表されたときに買おうか迷ったんだけど、当時はTX2BTに満足していたので手を出さなかったというもの。自分の印象としては、Beatsのヘッドホンはかなり強めにチューニングしてあって、好みに合うものではないだろうと思い込んでいた。んだけど、そのとき10機種かそこら試したときの1つとして試聴してみて、驚いた。バランスがほぼ期待通り、鳴り方はMA650よりやや劣るという程度だったのだ。なんというか食わず嫌いということか。

ここにきて、MA650にするかBeatsXにするか、それともTX2BTを我慢して使い続けるか、という選択肢に絞られた。いや、最後の我慢するという選択肢はハナからなかったんだけど…。MA650は音質としては最高、ネックバンド型であるという難点がある。一方で、BeatsXは音質はやや劣るが、普通のイヤホンなのでコンパクトに収納可能で、かつApple製品との接続はめちゃくちゃ便利だと聞いている。さてどちらにするか…。と思ってよく考えたら、音質は今使ってるTX2BTに満足していて、それより2段上のMA650よりやや劣る音質ということはBeatsXも音質は十分なのでは無いか?そしてそれ以外のポイントで上回るということは、それを買えばいいんじゃないか、という結論に至ったのでBeatsXを購入することにした。

いよいよここからがレビュー。まず接続。これは言われていたように簡単。電源を入れるとiPhoneの画面にイヤホンの絵が表示される。それをタップすれば接続。これって、たとえば電車の中とかで電源を入れたら、周り中のiPhone使っている人たち全部に表示されてしまうのでは? と心配になったんだけど、一度接続してしまえば、次は電源を入れたときに自動接続なのでそんなことはなかった。ついでに、Macにつなぎ直そうとおもったら、メニューバーのスピーカーアイコンからBeatsXを選ぶだけで切り替わるので便利。

そして音質だけど、驚いたことに最初から鳴る。高音質のイヤホンって、買ってすぐは幕でもかかってるみたいに鳴りきらなくて、しばらく使っているうちにその幕がちょっとずつ消えていくようによく鳴るようになるもんなんだけど、これはどういう仕組みかわからないけど、いきなり十分鳴る。そしてちゃんと期待通りのバランスで鳴る。ショップだとかなりうるさい中で試聴していたので、よくわからなかった部分もあったんだけど、静かな部屋で聴いても端々までクリアで、不満な点が見当たらない。

あと、ボタンの形状は真ん中のボタンが独立しているので、TX2BTみたいなことにはならなそうに見える(こればかりはしばらく使わないとわからないけど)。あと、それほど重視していなかった点として、充電ケーブルを挿す部分に蓋がなくてそのまま挿せるし、Lightningコネクタなので裏表が無く形もかっこいい。試聴したときには気にならなかった点としては、全体にやや長すぎる。首の後ろに回したときにケーブルがだいぶ余るし、耳から外してぶら下げたときにかなり下の方まで来るのが気になった。不満な点は、今のところその長さの点だけ。

もうしばらく使ってみてから、その時点でのレビューをまた書きます。

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