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☆2020.11.19白い魔法使いからのお手紙

「架空の誰か」に語りかけているような文体で「お手紙という名の占い」を紡ぎます。なので、「お手紙全部が今日の占い(今日の雰囲気)を伝えている」と捉えて読んで頂けたら幸いです。

占術は、西洋占星術・ルーン占い。

(毎日の占いの書き方を変えたばかりなので、しばらくの間、冒頭にこの文章を置いておきますね。)

今日の占いです。

                 ☆

~名を持たない友へ~

懐かしい風景を見たような気がする時ってない?

実際に目に見えているわけではなくて

心が憶えている風景

それはきっとどれほどの時を経ても色褪せずに在る写真のようなもの

心が憶えている風景は この世のどこにも存在しないもの・・なのかも

だから手が届きそうになくて いつも君は泣いていたんだ

星みたいにあまりに遠く感じるものだから 空を見上げて泣いたり笑ったり


「でも もう大丈夫さ」

と私が声に出して言えば もしかするとこの声が小さな波紋を呼んで 遠くまで響くかも知れない・・・


そんなことを今日は大切にしていたいなと思う

笑ったり泣いたり 今ここではないどこかにいる懐かしい私たちが生きてると信じることができたら

私は「でも もう大丈夫さ」と声に出して言うことができる


取り返せない時間を越えてゆこう

闇も呑み込んだ後 嵐が去って朝の陽光が差し込む 過去の時間に

光を呼び返すために 私たちは笑い合う 何度も何度もこれからもそうして続いてゆくことがきっとある

だからこそ「今はもう大丈夫」と信じたい


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何だか分からないけれど捨てきれずに未だに君の掌の中で光り続けているもの

もう思い出せなくても何故だか胸が切なく苦しくなるような そういう光を放つもの 

私は子供の頃 自分のものを捨てることにとても罪悪感を感じてた

どんなものでも捨てなくちゃいけない 捨てていかなきゃ先へ進めない・・みたいな考えを子供ながらに知っていたのだと思う

今考えてみたら「ずっと先へ先へ進んでみたい」という想いを強く持っている子供だった私

だからあまり国内にいることはなくフラフラとジプシーみたいなふうにして生きてきたんだな

そうして時間が飛び去るように感じる旅のような生き方は今の私を作った

1人で彷徨って知らない国に飛び込むことはいつも私を自由にしてきた 心軽くて捕らわれずにすんだから

それで今思うことは

「捨てきれずにいるものを見つめること」を無意識にものすごく怖く感じる自分がいたんだ・・・

と、過去の自分に出会った気がする・・ということ

積み上げてきた「私」が崩れたことで たぶん私はこの「捨てきれずにいたもの」に気付いたんだなと思う

この感覚 何にたとえたら良いでしょう

些細な出来事が呼ぶ波紋がいつしか私がいる岸に辿り着いたのでしょう・・そう思う他ないようなそんな不思議な感覚

乗り越えてきた時間 混沌の時間 それでもたぶん手の中で光り輝いて捨てきれずにきたものは 喜びであり悲しみであり 苦く甘く 今も尚胸に残って消えなかった たったひとつ

消えなくて良かった・・と笑おうと思う

「きっと私たちは大丈夫さ」

この声が波紋になって君まで届きますように

冬になる前に もう一度火を灯そう 

浄化の火を灯すこと

喜びを感じて 私たちはまた火を灯す

何もかもを超えてゆく 熱い青い炎になろう 

冬を駆け抜ける青い炎を呼び覚ませ

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懐かしいもの それがたとえ今すぐには思い出せないことでも きっと時間が経てば思い出せる それが何よりもどれよりも大切なものならば

駆り立てられて辿り着く夢 

に辿り着きたいが為にわたしたちは思い出そうと何度も夜を繰り返してきた

駆り立てられる炎のような詩を君に置いておこうと思う


緑色わたしの好きな緑色。      Verde que te quiero verde.
緑の風、緑の枝よ。           Verde viento. Verdes ramas.
海の上には船。             El barco sobre la mar
山の中には馬。             y el caballo en la montana.
腰には影をおき、            Con la sombra en la cintura
娘には欄干で夢を見る。        ella suena en su baranda,
緑の肉体、緑の髪、          verde carne, pelo verde,
冷たい銀色の眼、            con ojos de fria plata.
緑色わたしの好きな緑色、       Verde que te quiero verde.
ジプシーの月の下で           Bajo la luna gitana,
物みな娘を見つめているが、      las cosas le estan mirando
娘にはそれらを見ることができない。 y ella no puede mirarlas.


――「夢遊病者のロマンセ」・Federico Garcia Lorca


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親愛なる全ての友へ 心に灯火を

愛するあなたへ 幸運を

星言葉紡ぎ屋 白い魔法使い



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