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☆2020.11.21白い魔法使いからのお手紙

おはようございます。

今朝は生温い風が吹いています。今年は全く季節が深まらない(笑)

こんなに季節感がないと体も心も鈍ってきてしまいそうです@沖縄

冷たい風に吹かれてみたいなあ、と思う朝です。

              ☆

「架空の誰か」に語りかけているような文体で「お手紙という名の占い」を紡ぎます。なので、「お手紙全部が今日の占い(今日の雰囲気)を伝えている」と捉えて読んで頂けたら幸いです。

占術は、西洋占星術・ルーン占い。

(毎日の占いの書き方を変えたばかりなので、しばらくの間、冒頭にこの文章を置いておきますね。)

今日の占いです。

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~名を持たない友へ~

どうしようもなく暗く澱んでしまう夜にも、何もかもがモノクロームの写真のように感じる光溢れる昼にも、「何も得ることなどない」と知らしめるような風が体を吹きぬけてゆく朝にも・・

昨日の夜、天体図を見ていて今は「どうしようもないこと」に目を見開いてることが何よりも大事・・という気がしたの。

太陽は蠍座の最終度数へ。金星も蠍座へ入る。

「どうしようもないこと」の中にだけ「瞑ったままの目を見開かせる鮮烈なもの」が隠されている・・・というメッセージが強い。強い、というか、「辛いけどそれしかないんだよ!」と念を押している気がする。

たぶん今、何かからあなたが手を離そうとしていること、もしくは、何か触れることが怖いようなものに手を伸ばそうとしているものがあるのなら、それは良い悪いという尺で測れないほど重要な何かにちがいない。

蠍座の最終度数は、-無理にでもどうにかしたいものに命をかけて突き進んでゆくー という度数だから。

それが「離れること」であれ「同化すること」であれ、いずれにせよ「全てを賭けて飛び込んで潜り込んでゆく精神」が発動されやすい。肉体の意思でもって制することが難しいような情動や衝動や本能・・・・そういうものが自分にもまだ残っていたんだ・・・と気付くようなことが今日はあるかも知れない。

それはたぶん、苦しみも汚れたものも全部含んでもなお愛しく美しくあなたを際立たせる。表面的な美しさではなく、地の底から湧きあがるような「美しさ」・・・・あなたにとってそれはどんなもの?

これから冬に向けてのメッセージとして、だいぶん前に書いたことを思い出したので伝えておこうと思う。

今年の冬のグレートコンジャンクション後「陶酔の後にやってくる癒しがある」ということ。

大嵐の後の陽光だけが曝す風景が広がっていると思う。目の前には「過去には戻れない」という現実が砂粒のように吹き荒んでいるかも知れない。世界は変わったんだ・・・と、このコロナ渦の中で私たちは何度も味わっている。だんだんその「世界は変わった」ということに馴染んできた頃。もう戻れない過去、というものが少し前までは「ファンタジーの世界の佳き言葉」のように扱われてきたけれど、今となっちゃあ「もう戻れない過去」が日に日に更新されてゆくのを目の当たりにしているのが現実。

もう過去には戻れない・・・その感覚がもっと突き刺すように私たちを痛めつける・・それが今年の冬の雰囲気。

厳しい冬になるかも知れない。

だから、今できるならば「厳しさを超えて それでも美しくあるもの」を、胸のなかに灯し続けておく必要がある、と私は思う。

今日はそれを思い出すこと、ただそれだけに集中してみて。

あなたの源泉に触れてみること、体も心も何かと同化するような時間を意図して作ること、深く感じ入ることを恥としないこと・・・

私たちは理性だけでは作られていない。本能があり、それによって生きている・・・・

「生きること」を思い出して

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オクタビオ・パス(メキシコのノーベル賞詩人)の「弓と竪琴」を今読み進めてる。あまりに難解で何度も挫折しているのだけど、今年の冬は絶対にこれを制覇してやる・・と何故か強く思っている。

たぶん今の私に必要な何かがこの本に書かれているんだな。

「弓と竪琴」の最初の言葉・・・そうだな、ボクシングで言うなら試合開始直後にストレートを喰らって倒れる・・みたいなショックを受けた、体に電気が走ったようなショック・・

ー ポエジーは認識・救済・力・放棄である。 -

これが私を打ちのめした一言。

ポエジーに限らずとも、この言葉は全てに共通するものがあるだろうと思う。一番大事なことは「放棄」で完結し「認識」へと立ち戻る循環がある、ということをパスが伝え続けたこと。

放棄で完結しない、だから私たちは生きている・・・何度でも循環を繰り返すこと、一定のリズムで生み出し続けること、刻み続けるものがあるということ、それ自体が救済であり、育む力の源泉となる。

今日の占いで書いた言葉の中に「同化する」という言葉が入っている。(蠍座は、心の底深くまで繋がることを美とするサイン)。

パスの本を読んでいると本当にこの「同化する」「溶け合う」「循環してゆくために必要な何かを捜し求める本能」ということについて、学ぶことができる。パスはきっと「詩(ポエジー)と完全に永遠に同化した者」なのだろうと思う。

貫かれるようなもの・・・は、美しさだけを見つめていては絶対に見つからない。奥へ進め・・・奥へ進め・・・とパスの全ての言葉から私は感じ震える。

あなたにとって、どう感じるか分らないけれど、昨日読みすすめた中で雷に打たれたように感じたパスの言葉を置いておこうと思う。そして、もし何か感じるところがあるなら今年の冬、この難解な本に挑戦してみてほしいと思う。「生きること」「変化すること」を厳しい冬のなかで君が肯定し続けられるように。

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ー すべてが調和する瞬間というものがあるものだ。対立する者が消え去るわけではないが、皆が瞬間的に融和するのである。それは何か意志の中断のようなものであって、その時は、時間は何ら重要性を持たない。・・・・・言うまでもなく、こういう状態に達することのできる人は少ない。しかし、われわれは誰でも、いつか、ほんの一秒の何分の一かであるにしろ、それに類した状態を垣間見ているはずである。-


ーわれわれはいな子供であった。われわれはみな愛した。愛とは、人間に開かれた、合一と参加の状態である。愛の行為において意識は、高くうねり上がった波、折れてくだける直前にあらゆるものー形と運動、上昇力、そして引力ーがそれ自体に依存して、何ら支柱なしにバランスを保っている、頂点に達した波のようになるー

-オクタビオ・パス/ 夢と竪琴-


パスはポエジーと同化し、その同化した視点から万物に共通する普遍性を永遠のように語りかけてくる。盟友がいつまでも粘り強く勇気について語りかけてくれているようなそんな気分になる。視点を置き換えることで生まれる奥行き・・・もっと奥へ進め・・奥へ飛びたて・・・


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親愛なる全ての友へ 心に灯火を

愛するあなたへ 幸いあれ

星言葉紡ぎ屋 白い魔法使い

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