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☆2020.11.18白い魔法使いからのお手紙

「架空の誰か」に語りかけているような文体で「お手紙という名の占い」を紡ぎます。なので、「お手紙全部が今日の占い(今日の雰囲気)を伝えている」と捉えて読んで頂けたら幸いです。

占術は、西洋占星術・ルーン占い。

(毎日の占いの書き方を変えたばかりなので、しばらくの間、冒頭にこの文章を置いておきますね。)

今日の占いです。

              ☆


~名を持たない友へ~

錆付いた列車が鈍い音を響かせながら動き出す

駅のプラットホームは何故だかものすごい濃霧の中に浮かんでいる・・・

明け方の空は白んで 私はそんな景色を見つめて空気に溶けるような感覚を覚えた 

夢の中のはずなのに・・

と、思った瞬間に夢はパチンと弾け飛んだ


ここではない夢の世界と現実が混ざる瞬間が私は好きだな

夢の世界では 今頃あの錆付いた列車はどんな街を走っているのだろう?

そんなことを考えると少しだけ元気が出てくる

鈍く重たく錆付いたまま心地よいとは言えない軋む音を響かせて走り続けるあの列車のようにいられたら・・・そう思うと夢に励まされている現実の自分が可笑しく思えてくるよ

濃い霧が立ち込める明け方の街を走り続ける列車

止むことはない不協和音のような音

風景は飛び去るように変わってゆく

私はそんな乗り物に揺られて 次に何を掴もうか・・と思案する

何を掴む? 掴みたいものなど明確にあったことなんて今まであっただろうか・・?

と考えてまた少し笑う

何もなくても何か掴みたい・・と思っていただけだろう?

と私に問いかける

列車の中の空気まで霧に満たされて少し湿り気を帯びてくる

こういう日は濃い紅茶が飲みたくなるな・・

現実に戻るためには何か口にすると良い できるだけ自分の好きなものを 感覚を自分に引き戻してくれるものを体に取り込むと良い・・・とお婆ちゃんが言ってたっけ・・と思い出す

夢と現実が交差して それでも前へ進もうとすること

それは決して楽なことではなく

夢に取り込まれないようにするために私たちには体があり肉体があるのだ・・と何かの本に書いてあった

夢に取り込まれたらいけないのか?

と私はまた考える 列車の先頭車両のほうから金色の光が差し込み始める

どうやらこの列車は東へ向かって進んでいるらしい

朝日は希望に満ちた金色に輝く涙のように私には感じられる

誰かが夜の淵で流した涙が零れ落ち 巡り来る朝を金色に染めたのだ


どこか違う時間の隙間で わたしたちの思考はこんなふうにたくさんの場所を無意識で旅し続けてる

あなたが1つ何か思う度に その思考は旅し続けている

あなたが一瞬思ったこと その思考を深く追って考えることを人はあまりに疎かにしすぎているのかも・・と最近私はよく考える

無意識に思いつくことを自力で回避することは無理だから だからこそ「いつでも最高のビジョン」を持っていたいと思う

けれど「最高のビジョン」というものが いつでも楽しく華やかで誇らしげなものでなくてはならない・・なんてツマラナイ条件は付けずにいたいね

だって 誰がその「何となく良さそうなもの」という枠を決めたの?

あなたにとって最高のビジョン・・それはどれくらい純粋なものなのか

自分に嘘偽りなく「私はこれを掴む」と言い切れるのか  っていうことにも関わってくる話よね

私にとっては まるで鮮明ではない今朝の列車のような世界が「掴みたいもの」なの

何それ? そんなものが欲しいの?

って自分でも思うけれど それはもう仕方がない たぶん「今掴みたいもの」がそれなのだから

意図は無意識にまで到達しなければならない・・

ということも何かの本で読んだ どんな物語も無意識のどこかにある泉のような場所から水を汲んで作られたものなのだよな・・と妙に納得する話

意図は無意識にまで到達しなければならない・・

ああ、それは真実だなと私は思う

自分の世界で生きるというのはたぶんそういうことなんだな

その世界に誰もいない 何も始まっていない 軋む列車を走らせるエンジンは自分意外の何者にも手渡すことはできない

あなたは何を掴みたい?

目の前にあるものの奥へ進め 心も体も超えてゆく夢を描き続けたいならば見えているものの奥へ進め 時々我にかえって 唖然としても それでも尚その場所に佳い風が吹き 何もないことの気持ちよさに吹かれて立っていることができたなら 孤独は消えてゆく あなたの世界の中に全部を消し去ってくれるような風が吹いているなら そんなあなたの話を聞いてみたい 違う場所にいる者として 今そこはどうだ? と始めて私は自分の世界の外側に興味を示すことができるだろう そこにはどんな風が吹いてる?

もっと可笑しな話をしよう

捕らわれていたものが目の前にある今だからこそ

それを消し去ってしまう その為にちょっとクレイジーな気分でいよう

そんな時間があってもいいでしょ

きっともっと笑い合える 

奥へ進め


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昨日は星がすごく綺麗だった

いよいよ冬の空 星が青く光り始めた

今日は君に好きな曲の歌詞を届けようと思う

誰でもが知っている曲の原曲の和訳 


ー旧友は忘れていくものなのだろうか、
古き昔も心から消え果てるものなのだろうか。
友よ、古き昔のために、
親愛のこの一杯を飲み干そうではないか。

我らは互いに杯を手にし、いままさに、
古き昔のため、親愛のこの一杯を飲まんとしている。

我ら二人は丘を駈け、可憐な雛菊を折ったものだ。
だが古き昔より時は去り、我らはよろめくばかりの
距離を隔て彷徨っていた。

我ら二人は日がら瀬に遊んだものだ。
だが古き昔より二人を隔てた荒海は広かった。

いまここに、我が親友の手がある。
いまここに、我らは手をとる。
いま我らは、良き友情の杯を飲み干すのだ。
古き昔のために。ー

Auld Lang Syne


さて曲名は分ったかな?

答えは「蛍の光」

古き昔のために・・それは希望の言葉としてスコットランドでは讃えられ勇敢さを証明するあり方なのだ・・と思うと懐かしい故郷のように感じる

私の列車は今日はそんな懐かしい故郷を走らせてみよう

あなたは今日はどこにいる?

その目にはどんな景色がうつってる?

友よ 君がいるそこには心地よい風が立っているか?

さあ目を開け

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親愛なる全ての友へ 心に灯火を

愛するあなたへ 幸いあれ

星言葉紡ぎ屋 白い魔法使い



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