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宴の追憶

※2016.12.01完成。とても長い雑文です。書きたかったからね、しょうがないね。少しずつ更新・公開してましたが、気付いてた人はいるかしら?

○2016.11.20 暗躍の宴

 電子の海ではお久し振りの方が大多数でしょうか。このたび幸いにも暗躍の宴への招待を受け、この上なく楽しい夜を過ごしました。今なお胸に残る感情を忘れないうちに、ただ心の赴くままあるがまま垂れ流してしまおうと考え、こうして文章を綴ることを決めました。

 と言うのも、この感情とこの文章は、他の誰かに読んでもらって初めて意味を成すものだからです。最近更新サボってるブログ(ルピナスの花束)は、自分と偶蹄目のための備忘録の要素が大部分なので、できるだけ事細かに正しく綴ろうとして、無駄に時間かかってます。この追憶はそうではなく、できるだけ早く、多少拙くても思うように書きたい、そんな文章です。

 だからまず最初に結論から。今回の暗躍の宴に招かれた全ての参加者、そして全ての運営・スタッフ、この極上で甘美な夜はあの場にいた全ての方々の力によるものです。同じ卓を囲む魅力溢れる敵味方。その卓を支え彩り力を尽くす影。こんなにも素敵な時を過ごせたこと、本当にありがとうございました。

 日本全国できっとここでしかできない、とても特別な人狼ゲーム。それを成立せしめることは、他に代え難い大きな価値があることだといつも考えています。その感謝をきちんと形にして伝えたい。やっぱり今回もそう思わずにはいられませんでした。返す返すも感謝の気持ちでいっぱいです。

 伝えたかったことはご覧の通りです。後は長い長い蛇足。基本的に文章で戦術論やら思考開示やらは書かない人間ですが、もう二度と同じ夜は来ないから、感謝の気持ちを抱きつつ、あの日のあれこれを好き放題に。リアルタイムで考えてたことも、今振り返って整理できたことも。全部特別だったから。

○第1ゲーム:15人村 人狼 勝利陣営:人狼

編成:占墓ガ恋恋ハ村村村村狼狼狼狂狐

墓=墓守(いわゆる霊能者) ガ=ガード ハ=ハンター

 暗躍人狼は役職こそ一般的ですが、その能力の仕様は独特で他の対面人狼で滅多に見られません。と言うのも、前提となる状況が「夜時間は全員に別途の個室が与えられる」という、環境を作るだけでも困難なものだからです。これを成立せしめるには、しっかりと役割分担されたスタッフ複数名が、綿密な指示・進行・情報伝達を正しく行わなければなりません。回を重ねる毎に夜の処理精度は確実に高まっていて、そこに至るまでのスタッフの苦労や試行錯誤を思うと頭が上がりません。

 それでは具体的に何が特別でどんなことが起こっているのかと言うと。真っ先に挙げられるのは、「夜時間の逢瀬」でしょうか。今回だと恋人と狼ですね。影の誘いで夜中にこっそり他に悟られぬよう、仲間の部屋に移動して相談の時間を設けてくれます。ネット人狼では当たり前のこの光景ですが、対面人狼でそれを実現できることは、想像以上の驚きと感動と喜びと楽しみがあります。リアルタイムの村の様子を、仲間と明確に共有できること。ゲームシステムとしても一つの体験としても格別です。過去には狂人2人編成で相談したり、死者が自由に各部屋を覗いて回ったりしたこともありました。

 死者と言えば。暗躍人狼では会議部屋・個室とは別に霊界部屋が設けられており、場の雰囲気でネタバレ可だったりあえて控えたりしながら、昼時間の会議の様子をモニタリングできます。死者同士で気兼ねなく村の様子にあーだこーだと気楽な会話を楽しめ、時に応援したり時に感嘆したり時に絶望したり、脱落後にも脱落後ならではの貴重な楽しみが残っているのが嬉しいです。

 そして。暗躍人狼の世界はゲームの場の雰囲気を盛り上げるだけでなく、その「世界」をシステムに落とし込んである様を楽しむことも大切です。墓守が霊能者でないのは、処刑者の判定を行う特別な棺があり、墓守は実際にそれを開いて処刑者の正体を暴くからとのこと。ガードは誰かを守る夜、実際に相手の部屋へ出向いて特別なお守りをドアにかけ、祈りと使命感を捧げるそうです。人狼が誰かを襲うなら……当然相手に対面するわけで。無力な人間はドアが開かれることに怯えながら、長い夜を熱心に推理して過ごします。でも、もしもお守りがかかっていたなら、あるいは相手が不思議な力を持つ狐なら、部屋に近付く前に影によって遮られてしまうんだって。

 ……やけに伝聞形が多いですね。でも、仕方ありません。だって私は実際に「それ」を見ていないことの方が多くて、そしてゲームを始める前に誰も「それ」が実際に「どう」なのか説明してくれませんから。そんな「リアルな夜」が私は大好きです。事前に提示される最低限の情報の向こう側に、まだ見ぬ世界が広がっていることに、きっと誰しもが胸の高鳴りを隠せません。

 前置きはこれくらいで。今回の村で私は人狼でした。仲間は聡明な中学生の女の子わかなちゃんと、初めてお会いするけれど人狼慣れしていそうなりりぃさん。当然お二人と人狼でご一緒するのは初めてで、可愛い女性が仲間だとわかれば私のテンションも上がらずにはいられません。

 この村の狂人は狼の邪念を夜時間にキャッチできる力の持ち主。でも、正確には拾えない……具体的には10文字くらい。だから、「狼るわり占騙れり白囲」の10文字を紙に浮かび上がるくらい強く念じて影に託しました。無粋かなと思いつつも、可愛い人狼仲間が部屋に来る前、自分の部屋に「貴方は人狼です」のカードを見つけた瞬間から、狂人には狂信になってもらって、かつその存在を初日に把握するつもりでした。

 りりぃさんの白囲いを狙ったのは、わかなちゃんは初日のグレラン・占いの対象にはならないだろうという判断、りりぃさんはグレランはされにくいけれど占われやすいかも、と夜会議中にお話が聞けたから。何より私自身は占い騙りに出るつもりだったから。「一応様子見て3人目くらいに私が占いCOします。もしも黒出されたら、占い師COして狼以外に白出してください。自然な占い先を事前に考えておくといいかもね」女の子の前で良い所見せたくて、3-1進行から前向きに信用勝負狙っていく方針でした。

 そしていよいよゲーム開始。空気を読める墓守ひでさんがスルッと1COで進行役、一斉に占いCOの流れに。(ま、まあ黒進行でないならおそらく私のCOで全く問題無いし……最初からひでさんに白の予定だったから墓守COはむしろラッキー……)みたいな自分に都合の良いこと考えてたから、罰が当たったんですかね。

 はい、占い4CO。ああもうメチャクチャだよ。たにさんがりりぃさんに白。仕事のできる狂人に感謝。しかし、みうさんがわかなちゃんに白。真は狂人に白出したなーりさんで間違いない。村も優秀な人揃いだったから、すぐに「ハンター・恋人の占いCOあるなら撤回してね」の声がかかる。私からは言いにくい局面だったから素直に助かった。撤回無し。この時点で狼は狐捕捉、同時に展開一つで実質の全露呈に繋がりかねない状況になってしまいました。

 私が村でも……そして狼でも、積極的にPET進行を狙っていい局面。むしろ狐捕捉できてる狼こそ有利で、私さえ落ちなければ結果操作はかなり容易。4-1で墓守がひでさんなら絶対にこの進行になる……そこまでわかっていたので、私の役目はとにかく初日の吊りを避けること。信用勝負、いきなりクライマックス。私自身もPET進行に乗りつつ、可能なら吊りで落としたい狐に殴りを入れました。

 「一応初日の占い理由聞いておきたい」とは月見里さんの弁。気持ちはわかるし、信用稼ぐチャンス。真っ先に「溶かせると思ったから」と予定調和の理由を挙げました……が。「……初日白通知だよね?」(は?????)システム破綻の時間だあああああああああ!!!!!

 言い訳1:さほど長くない人狼キャリアにおいて、白通知環境でのプレイ経験はほとんど無く、占い師の経験に至っては皆無だった 言い訳2:ルール説明用紙の特殊役の能力や村内訳にばかり気を取られ、占い師の説明文は流し読みであまり意識が向いていなかった 言い訳3:るぅぴんは白痴

 占い結果どころか私の頭の中も真っ白でした。私のつまらない・あり得ない失態で、仲間達に迷惑をかけてしまったことがたまらなく苦痛で、胸いっぱいに申し訳無さが広がりました。この時点で私の吊りは避けられないことも認識しています。だから、それを前提に何を残せるか。苦しくても勝負を捨てられるわけありません。それこそ仲間達に合わせる顔がないですから。

 真っ先に動けたのは議論破壊。私吊りのPET進行以外の情報を封鎖……特に占いの内訳考察を進めさせないために、非現実的な私真の可能性を強く主張しました。そんな言葉遊びの裏で必死に考えたのは、今日死ぬ私が明日の盤面をどう作るかでした。難所は3点。私はもう仲間と相談できないこと。明日確実に狐が溶けること。仲間が狂だけでなく狐にも囲われたこと。一番痛いのが3つ目。この時点で狼が狐把握できていることの露呈は、狼の潜伏位置の露呈とほぼ同義だからです。

 限られた時間で必死に悩んだ結果、一つの結論を出しました。残り時間が少なくなったタイミング。「狼CO、みうさん狐です!」私はそれ以上話す必要がありません。狐さんの苦い顔が胸に刺されます。あとは信じて託すだけでした。仲間と、村とに。私は粛々と吊られ、霊界へと連れて行かれます。夜時間に誰が来るだろう、それが気がかりでした。

 私の発言の意図。1つは村へ。「私の狐告発って真実だと思う?」……村はこの時点で狼にも真と狐の見分けはついていないと考えるはず。もし見分けがついてるなら狐が狼を囲ったからってことを考えるはず。そして狼の私も村がそれに気付くことはわかるだろうと考えるはず。その状況下でわざわざ潜伏狼の位置を教えるような狼COからの狐告発は起こり得るのか? そもそも本当に告発者は狼なのか? ……そういう疑問を感じてほしかった。村が優秀であればあるほど、疑問を感じてくれると信じた。真狐の判断つかず狐告発したって思ってくれれば願ったりだったし、何より後述する狙いのための護衛操作要素になってくれることを望んでいた。

 それを受けてもう1つは仲間へ。「GJは怖くないから、真占いを噛んでほしい」……占・狐候補の一死体だけなら、盤面はどうとでも転がる。狂人の助けがあるから、真占いと狐の二死体になっても戦える。占い騙りの狂人が、狐溶かしと自分の真を落とすための狂人噛みを主張できるから。

 ちなみにリアルタイムでは、真占いでなくてもせめて墓守噛みに行ってくれればそれでいいとも考えていました。GJ狙いなら悪くない噛み先でしたし、もし通れば私の正体は確定しないかもという欲目もありました。でも今改めて考えると、もし墓守絡みで二死体出たら真占いが確定してしまうんですよね。やっぱりゲーム中の短い時間では、私の思考に限界があるようです。

 そんな私の待つ霊界にやって来たのは、完灰のうな次郎さん。(こんな役立たずの発言から意図汲めって方が無理ゲーだよね。んー……みうさんは灰から占いたいって言ってたし、遺言呪殺主張ワンチャンあるかな?)「灰噛みだったんですね、お疲れ様ですよー」「いやー、後でもう一人来るんですけどね」(は?????)恋人噛みの時間だあああああああああ!!!!!

 その後やって来た恋人相方のらいおんさん、そして案の定やって来たみうさん。2日目にして霊界は賑やかでした。私はとにかく自分のミスを悔やみ続けて、落ち込んでいました。ひたすら管を巻いて自責ループする私を辛抱強くなだめてくれた恋人達、絶望的な狐告発だろうに、「狐騙り楽しかったです! また次頑張りましょー!!」と、前向きで私の落ち込んだ気持ちも浮かぶような言葉を分けてくれたほんわか狐さん、そして画面の向こうでは、真占い・狐恋人落ち確定のどうしようもない状況でなお真ハンターを炙って吊られていく狂人の姿。遊ぶ時にはとにかく真剣で、でも優しくて温かい人達と一緒だから、昼でも夜でも霊界でも、心底楽しかったです。

 真が確定してしまうと、狂人の白囲いは裏目に出ます。狐溶かしの翌日には絶好の占い先に容赦無い黒出し。吊りは狼→狂→狼、噛みは恋恋(狐)→霊でガード生存確定。盤面は村の圧倒的優位でした。この展開のそもそもの原因は私だからこそ、いたたまれない気持ちを抱きつつも、LWを応援せずにはいられませんでした。

 けれど「リアルな夜」だから、人それぞれに色々な物を見て、色々なことを考えて、色々な決断がありました。最初の驚きは、LWが露呈していたハンターを噛みに行ったこと。これが通常の対面人狼であれば、確白潰した上でさらに村側を減らすチャンスになるため選択肢の一つです。しかし暗躍人狼において、噛みは直接対面して行うもの。噛まれハンターは実質猫又とほぼ同義の存在です。少ない説明文と過去の経験から私は理解していても、LWは多分この仕様に気付いていなかった……「銃」の効果を把握していなかったんじゃないかな、あるいはガードとハンターを誤認していたのかな、って。本当のところを聞く機会は持てずじまいでした。

 そしてもう一つの驚きは、ハンターの銃口を向けられた先が、自らを噛みに来たLWではなく、その時点の完灰だったこと。……顔を見てしまったから、選べなかった。霊界で聞いたその言葉に、どうしようもなく複雑な気持ちを抱えながら、全く理解できなかったわけでもなく。後は皆でゲームの行く末を見守るばかりでした。

 ハンターの銃撃先がその日の占い先だったこと。LWの奮闘と占いチャレンジ。そんな展開から最終日はまさかのガ村村狼の全灰。最後はCOのあったガード吊りでの人狼陣営勝利となりました。最後の2日間、村人達の葛藤する様子は真剣そのもので、決断を見届ける霊界も盛り上がっていました。苦悩が溢れていたとしても、あの時村の中で生きていた人達にしか得られない何かが、きっとあの場にあったんだろうなと思いました。

 霊界での会話の流れで知れた面白いこと。狂人も狐も、初日占い理由を聞いた人も、初日占いが白通知だと把握していなかったそうです。自分の役職のことで頭がいっぱいになってしまうのは、どうやら私だけでなかったようですね。先陣切って村から総ツッコミを受ける狼を見ながら、(白通知だったのか……)と噛み締める狂狐。狼は犠牲になったのだ。

 改めまして、全ての参加者にお疲れ様でした。特に頑張ってくれたお仲間には、ごめんなさいとありがとうを。村人一人一人にそれぞれの物語があった村だったのかな、とぼんやりと振り返る次第です。

○第2ゲーム:15人村 笛吹き 勝利陣営:笛吹き

編成:占墓ガ恋恋ハ村村村狼狼狼狂狐謎

 全員揃った会議部屋での編成発表時、「謎」とだけ書かれた役職が一つ。それ以上の情報が与えられるはずもなく、一体どんな役職なんだろうと皆それぞれに思いを馳せながら自室へ戻ったでしょうし、封筒を開けるまでは私もその一人でした。「貴方は笛吹きです」(は?????)

 その場で与えられたのは、美しくも狂気に彩られた一枚のカードだけ。(これが謎の正体か。第四陣営で間違いないね。能力と立ち回りは月うさぎでサンタ経験してるし、理解に多分問題はない。あとこれ、指定先が本当に踊らされるやつだな。でも……)大まかな方向性は定められても、私自身にも必要な情報が未だ出揃っていないことも同時に理解していました。

 この時点で決められたのは、最初にらいおんさんを呪おうということ。心情の上での大きな理由は、「いきなり理不尽な目に遭わされても許してくれそう」という甘え。勝負の上での大きな理由は、「前村早死にの人は、COさえなければ長期生存しやすいだろう」というメタ。そして「らいおんさんを最初に呪う人は偽装しやすそう」というメタ。呪われた人は呪われたことを自覚できるだろう状況下、(自分を呪いそうなのは誰だ……?)という視点から笛吹き探しをされるのは明らかです。この役職は「メタを駆使してメタを克服する」戦いも要求されるものだという認識で臨んでいました。

 そこに現れた紫マントの謎の紳士。どうやら笛吹きの使い魔のようです。そっと一枚の紙が差し出され、そこには笛吹きの詳細な役職説明が書いてありました。占・霊白判定、人間カウント、襲撃時死亡、死亡しても勝利条件は失わない……まあ予定調和でした。ただ「あなたの正体は3日目に明かされます」という一文を除いて。(え、何これは? 私が笛吹きだってことが公開情報になるの? いやいやいや、さすがにそれはない。役職「謎」の状態から、笛吹きの仕様が明らかになるってことだよね)裏を返せば、呪われた本人さえも3日目まではその効果がわからないってことで、それまでに呪う相手もよく吟味する必要がありそうです。序盤から自吊り柱進行なんて提案されるわけにいきませんから。

 とりあえず当初の決定と違える必要はなさそうだったので、使い魔にサクッと呪い先を指定して、その後の時間で最終的に決めた方針は、「素村としての立ち回りを徹底して最終日生存を目指す」でした。複数死体要因が3つあり、15→13→11→9→7→5→3の基本進行7日間の確保は難しく、平和発生を考慮に入れても最終日は6日目の3人or4人を見込むべき。無駄呪いを考えると、最低ラインの3呪いでは全く勝負にならないし、狼・狐に早いタイミングで勝たれる飽和盤面も避けなければならないため、安定進行で最終日を目指したい普段の私の立ち回りは相性が良いはず。加えて前村での初日吊りもあり、真っ当な素村として動きさえすれば、それなりの長期生存も展望できそうです。5日目以降にようやく勝ちが見えるレベルの厳しい条件ではありましたが、私にとっては決して分が悪い勝負でもないとやる気は十分でした。

 そうして迎えた1日目。占い3COに墓守2CO、霊ロラスタートからの恋人は両潜伏。私にとって幸運だったのは、らいおんさんからCOが出なかったこと。そしてこの時点での笛吹き偽装先候補だったうな次郎さんとみうさんからもCOが出なかったこと。前村初日霊界組は、長生きしたい私自身の思惑とあいまって、笛吹きの偽装先としては絶好の位置。そこからCOさえなければ、共に長期生存=その間呪いが飛ぶことの必然性=スケープゴートとしての役割を果たしてもらえるからです。初日の運ゲーが理想的な形で進み、平静を保ちながら村勝ちからの笛吹き勝ちの方法を頭の中で巡らせました。

 ……と長々固い文章で書いてきて疲れたので、よりいっそう気楽に以降の私の心情と思考を垂れ流そうと思います。

【1日目昼】霊ロラは展開長くなってありがたいね。占い回避を狙わなくていいのは楽かな。変に役持ち臭出さないように気をつけなくちゃ。吊られはないだろうし、噛まれだけが脅威だね。……らいおんさん、なんか声が良く出るアピールしてる。これ、身体動かしたからだな。絶対触れたり反応したりしちゃダメなやつだ。他の人には全くわからない笛吹きだけがターゲットのアピール、さすがに上手いなあ。ともあれ初日に呪い情報露出させられないのは私にもありがたいけどね。いいとこ呪ったわ。

【1日目夜】うな次郎さんとみうさんからもCO無かった。初日によりらいおんさんに呪い飛ばしそうなのは……うな次郎さんかな。偽装候補はこれでいこう。で、今日の呪い先……んー、それこそみうさんでいい……いや、みうさん少し抑え気味っぽい? 何か役持ってるかも。ひでさん白そうだし、うな次郎さんなららいおんさんの後に呪い候補にしそう。よし、ひでさんにしよう! 呪われ自覚しても、らいおんさんと同じく変な動きしなさそうだしね。……なんかBGMに笛の音混ざってる。これも村では触れられなさそう。笛吹きと踊り手の部屋だけで流れてたら困るもん。

【2日目昼】真占い抜いたか。これは狐狙い噛みの警戒強めないといかんな。……ちょっwひでさんすげい疲れてるっぽいwwwこれ絶対触れちゃダメなやつだけど、とりあえずカウントとるのだけ促してみようwwwwwww あら、自分が何かされたこと露呈しちゃうんだ。そしてらいおんさんがそこに噛みつく、と。いいね。素村の私ならここで全く反応しないのはおかしい。少しだけ私もつついておこう。霊ロラ完遂、願ったりだわ。

【2日目夜】露呈数と流れから察するに、狼は2露呈1潜伏か。基本的に村勝ち目指すけど、占いロラは不可避な状況下で最終日には狼1残ってるわけだし、潜伏狼にプレッシャーかけたい。……多分囲い入ってるな。メニーさん濃厚。偽装の呪い先としてもしっくりくる。ここだ。ただこれ、村の議論では触れないでおこう。早期狐勝ちは避けたいし。さりげなく狼への攻め手緩めつつ、占いロラだけは強く推しておこっと。明日の正体露呈ドキドキするね!

【3日目昼】平和……! GJ出るシチュじゃない、これ狐捕捉あるな? そして全員にこのルール用紙が配られるのか。しっかりじっくり読んでおかないといかんねwww あああやっぱり占いから黒出てるううううう! これはいける、素村の私と笛吹きの私の理想進行が合致してる。丁寧に村を誘導すれば違和感無く占いはロラしきれるはず。ああ……ひでさん恋人か。長期生存は望めないな。次の呪い先慎重に選ばないと。よし、黒出し占い吊りいけそうね。まずは及第。

【3日目夜】謎の正体がわかった以上、今後の狼の噛みは笛吹き狙いにシフトするだろうね。毎朝誰が踊らされたかも確認取られる。笛吹きの生死は村全体に露呈すると考えていい。ひでさんの相方がわからない……でも、りりぃさんは多分違う。もし恋人なら噛まれの可能性がある初日○貰いで両潜伏はないでしょ。ましてひでさん相方なんだし。偽装的にもそろそろ女性も狙い始めるタイミングかな、りりぃさんでいこう。ああ、夜毎に笛の音が大きくなってるけど村では触れたくないやーつ! しかしこの曲カッコいいな、とても良い。

【4日目昼】恋人落ち……相方みうさんか。ひでさん噛み? いや、七割方笛吹き護衛探しのみうさん噛みだな。狐告発濃厚の黒貰いより先に占いロラ完遂が安定だね。村もさすがに笛吹き警戒し始めるか。しゃーない……っと、LWのハンター撃ち抜き警戒! これは盲点だったな、狐候補はまだ呪えてないし、しっかり指示出しておかないと。「襲撃相手がLWだと思ったら、意図的に他の人抜いてください」っと。ああでもこれ、私の非ハンター透ける感じしちゃう……今晩襲撃されてもおかしくないな。あと2日、いやせめてあと1日生きられたら……!

【4日目夜】明日の吊りはきっと黒貰いになる。ここは呪わなくていい。私の噛まれが本線だけど、私でなければそれこそうな次郎さんが噛まれ濃厚な気がする……でももし私もうな次郎さんも噛まれないなら、いよいよ笛吹き候補の信用勝負になりかねないだろうし、うな次郎さんを呪うのも得策ではない。今日私が噛まれても生き残りそうな場所、今日私が噛まれなくても噛まれない場所……村視点の警戒感表に出したうさぎさんよりも、色が付いてないのはとみながさんか。悩み所だけど、LWのSG位置としてもとみながさんの方が残されそうだよね。こっち。そうだ、今更だけど私自身にも呪いかける必要あるのかな? 教えて紫マントの紳士! あ、はい。自分にはデフォ呪い状態ですよね。普通に考えればそうですよね。失礼しました。(「パァン!」ドコカカラジュウセイガキコエタ)……ハンター銃撃はシステムメッセージ!? これ初めて知った仕様だ。こうなってるのか。

【5日目昼】黒貰いの狐候補落ち……うさぎさんハンターか! 呪ってない2人の同時落ちで、笛吹きの勝利進行が早まったのは最大の幸運。今日さえ生き残れば私の勝ち……至極わかりやすいね! 残り6人で呪われてないのは私とうな次郎さんだけ。しかもそれは村に露呈しちゃってる。……いや、恋人落ちと同タイミングで呪ったりりぃさんだけ、笛吹きの呪われ騙りができる位置だ。可能性は広げないと。指摘指摘。あ、なんかダメっぽい。村の流れは完全に二択になっちゃってるね。えへへ、村も狼も優秀だ。ここで全部決め打たないとダメなのちゃんとわかってる。……でもまあ、私だって最初から信用勝負前提で動いてるし。いっぱいの幸運に助けられたし、タイミングこそ読み違えたけど、これが私の思い描いた勝負の形だよ!

 昼時間が始まった直後は、多分私の方が優勢でした。きっと偽装先を吊れると信じつつ、全く油断はできないから、素村としての進行と意思表示の手は緩めませんでした。でも、投票の直前のらいおんさんが「それでも、俺はるぅさんに入れます」って最初の主張を翻す答えを言葉にした時。やっぱり私には見えないものがあるんだなって、心の中で小さく笑った。だからこのゲームはとても難しくて、だからこのゲームはとても楽しい。

 結果は3対3の同票でした。暗躍人狼では弁明の時間は与えられず、すぐさまランダムで処刑先が決まります。処刑人の持つ2枚のカード、どちらかが「生」でどちらかが「死」。「お先にどうぞ」うな次郎さんが私を促してくれました。自分の勝利を勝ち取る権利を自分で選べることが、たまらなく嬉しくて、たまらなく緊張した。少しだけ震える指先を悟られないように、カードを一枚選ぶ。そして、この瞬間に私の勝利が決まりました。

 最後の夜。「一度呪った人でも再度呪わないといけませんか?」「意図的に呪わない選択は取れないと、昼時間に全体で確認しています」というやり取りの末、私はもう一度らいおんさんを呪いました。一番時間が空いてるから、一番疲れも抜けていそう、それだけのシンプルな理由でした。

 その夜、全てを悟ったのは再び踊らされたらいおんさんだけではありませんでした。次の日の朝、らいおんさんは会議部屋に現れることなく。「これはもう、笛吹き勝ちですね」とこぼしたのはメニーさんでした。最後の狼は、襲撃を行うべく部屋のドアを開けた時、踊るらいおんさんの姿を見て、やはり全て悟って膝から崩れ落ちたとは、後に聞いたお話です。

 そんな狂乱の闇の中。この楽しいゲームをこうして遊ぶ機会が与えられたことは、ただただありがたい限りです。霊界では何がどんな風に見えていたんだろう。皆が踊る姿はどんなものだったんだろう。私は全てを知ることはできませんが、それもまた「リアルな夜」の一つの形。ここでしか体験できない、とっておきの特別な時間。

 今回の夜は、片方は呪われていないにも関わらず一緒に踊りながら相談をする恋人達が、踊る仲間を脇に置きつつ淡々と会議をすすめる人狼達が、誰も見ていなくともノリノリのカメラマンにカメラを回され踊り続ける村人達がいたようで。霊界では神の視点から村の苦悩を見届けることができて。色々な人達にその人だけの物語がある、それが暗躍の宴です。私の大好きな、愛しい一時です。

 だからやっぱり、その時間を共有できた全ての人達に、心から、どうもありがとう。きっとまた、どこかの闇の中で。

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