銃口を突き付けられながらラブコメを摂取するマンガ「スライム娘は浸食したい!」をキミはもう読んだか


キミたちは「スライム娘は浸食したい!」というマンガを知っているか

この漫画は現在「週刊少年チャンピオン」で連載しており、「チャンピオンクロス」でも一部読むことができる。

あらすじをざっと話すと、陰キャ男子高校生の目の前に魔界から来たグリーンスライムの女の子(以降、彼女の名前であるミドリと記す)が現れ、なんやかんやあって一緒に住むことになったのだ。ここだけ聞くと特に変哲もない王道なラブコメに聞こえる。

だがこのミドリ、実は別世界の魔王からトウキョウ支配のために送られた斥候なのである。主人公に近づいたのも、主人公の近くにいれば情報が多く集まるからにすぎないのだ。「いやいやこういうシチュエーションからラブに発展するマンガはたくさんあるだろう」という意見がたくさん聴こえてくるが落ち着いてほしい。私が懸念する点は別にある。

4話ではクラスのみんなに見られるのを怖がる主人公を守るため、
ミドリが服屋の店員になりすまし誘導し、客からの質問攻めによって知恵熱を起こしスライム姿を見せてしまったミドリを救い出すという、
引っ込み思案だった主人公が成長し、二人の距離が一気に近づく名シーンなのだが、それを踏まえたうえでこの話の魔王のセリフを聴いていただきたい。

「彼の代わりなどいくらでもいる」
「クク・・・我々も楽しもうじゃないか
            この二人の"友達ごっこ"を」

これである。
魔王は一貫してミドリを主人公と親しくさせるのを
トウキョウ支配の一環だと考えている。

いくらミドリと主人公の中が深まろうとも、
魔王の一声でこの関係は終了する。
5話ではミドリが任務に反してまで
主人公が馬鹿にされているのを止めに入った。
ミドリと主人公が惹かれあうほどに、頭にはバッドエンドが過る。
この甘酸っぱい日常は薄氷の上に成り立っており、
薄氷の割れるタイミングは最高に物語が高まった時なのだろう。

終わりに

結局のところお前はこのマンガが好きなのかと思われる方もいるであろう。
初めてNoteを書くに至ったぐらいには大好きである。

前述でも少し書いたが他にも主人公の成長も見どころであり、
ミドリと暮らすことで変わろうとする彼の勇敢なさまは
これから来るであろう暗い結末の前振りにも見えてしまう。
これからどんな展開になっていくのか目が離せない。


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