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『空想少年への恋手紙』



朝起きて、仕事へ行き、帰ってきて寝る。


それは、いつもと変わらない日常。



何か、何か起きないかな…?



ある日魔法が使えるようになったり、扉を開けたら違う世界に行けたり。


まるで物語の主人公のような、そんな奇跡が私にも起きないかな…?


そんなことを思いながら通勤中、期待をして天を仰いで見てもそこにあるのは青い空だけ。


あまりにも変わらない毎日に、つい期待してしまう。きっと誰しもが経験しているだろう。


そんなある日、突然キミは現れた。


目の前に、ではないのだけれど。


キミは暗い過去をその若さで背負い、心身ともにとてつもなく強い人で。


表に出さないけれど、思いやりのある人で。


当然のごとくみんなにも人気で。


そんなキミに、自然と惹かれていた。


キミはね、私の退屈なこの人生を変えてくれたんだよ。


でもキミとは住む時代も、世界も違うから会えない。


キミは私に振り向くこともない。


ねえ、


キミへの恋手紙は何処に出せば届くのかな…?


この壁は人生をかけてでも乗り越えられそうにないなぁ。


でもキミに出会えて私は幸せ。


もしも、


もしも一生のお願いが今ここで叶えられるなら。


この想いは伝えられなくてもいいから。


キミと同じ世界を生きてみたい。


ただただキミの側で笑っていたい。


キミはいつも無口で感情を表には出さない。


物語の最後はまだ知らないけれど、最後には笑っていたと聞いた。


それを知って私は自分のことのように嬉しくなった。


これからも物語は続いていく。



キミの物語も、私の物語も。



決して交わることはないけれど、いつもいつまでもキミの幸せを願っています。





※逆視点の物語というわけでもないです。










ここまで読んでくださりありがとうございます😊 いつも、温かいコメントやハートにいつも励まされています✨ これからも何卒よろしくお願い致しますm(_ _)m💕