オルレアンの少女(偏見あり口語訳)

 どうも、どうもどうも白衣さんです。オルレアン読んでたら脳内で勝手に現代訳されたから言うんで、それを垂れ流してみました。
 まぁ垂れ流しなんで、偏見あり、何やねんこの言葉使い、etc…と色々お見苦しいでしょうが、所詮垂れ流しやからさ、これからこれ読むヒトは雄大な宇宙みたいな心で読んでくだせぇ、それが嫌ならお引取り願いマッスル

 あと、読み進めながら書いとるし、気ぃ向いたら書き出すからタツノオトシゴ並に遅いのは覚悟しとってな


おk?
おk(ズドンッ)

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序幕

第一場


親父「さぁさぁ、近場の皆さん!互いに今日はまだフランス人で、ごっつええ天気やし、ご先祖さんが鍬入れてからの馴染み深い田畑持っとるけど、明日以降は誰がトップなるか分からんさかい!何せ右も左も英国の方が旗色ええから言うんで、豊潤なワイらの土地を滅茶苦茶に馬の蹄使うて滅茶苦茶にしよる。   
 トックの昔にパリの連中なんかは、英国に下りおって誉れ高いダコベール陛下の家系に他所もんの血ぃ入れよったわ。何やねん彼奴等。
 それに比べてワイらの王さんの直系なんか、位追われるわ、ホームレスなってまうわで、国中彷徨っとるんやぞ。
 そんなんやのに、貴族はん仕切っとる王さんの親戚ブルグント公爵なんざ敵さんに付いてもうて、王さんに刃向けよるし、気ぃでも狂いよったんか、王さんのお袋さんなんて、敵の軍勢率いとるやんけ。
 そこかしこやと、村は焼けるわ、街と焼かれるわで、焼き討ちの火も、いつこの平和な谷間に来るんやら分かったもんちゃうわ。
 そこでや、近場の皆にな相談事があんねん。ワシの眼がまだ黒い内に娘連中をどっかに嫁がせとこって思ったんや。何でか言うたらさ、女はこんな穢れた世に頼りになるような相手が居ったらんとアカンからや。そんでな、そのヒトの情さえあったら、どんな苦境でも乗り切れるやろ。(楽観的思考)

ーさて、エチエンヌさんや。アンタはウチのマルゴーを嫁にしたい言うとるやん。場所も隣同士て気も知れた仲や。ええ夫婦なるやろー

ーで、クロドはん。アンタはいつなったらウチのルイゾンに手ぇ出してくんねん。アンタがプロポーズせんから言うて、両思いの仲割く程ケッタイなことするとでも思っとんかいな。今どき財産あったとこで、敵さんに火ぃ掛けられたら全部燃えて消えてまうやん。こんな騒がしい世の中で、頼りになるんは、立派な男の、それも真実の心だけぞー」

ルイゾン「父ちゃん!」

クロド「ルイドンちゃん!」

ルイドン「(華麗にスル-し)ジャンヌ!」

親父「アンタらには各々12haの土地と、家畜小屋と、屋敷と羊アゲるで、ーアンタらにもワイとおんなじように神さんの祝福貰うようにな!」

マルゴー「(ジャンヌ抱きしめ−)アンタもアタシらみに続いて父ちゃん喜ばしたってや!それやったら3つもめでたいこと続きやん」

親父「さぁさぁ、早う支度しとき、式は明日すんで、村の皆全員に祝ってもらうで。」

第二場

親父「ジャンヌよ、お前の姉貴達な、結婚することなってん。あの嬉しそうな様子見てみぃ、年取った俺も嬉しいわ。それに比べて、いっちゃん下のお前はさ、いつまで脛かじる気やねん。」

レーモン「まぁまぁ、おっちゃん、何でそんなにジャンヌにキレとるん。」

親父「見てみぃ、ジャンヌ。レーモンみてぇな健気な奴さん村の何処行っても居らんで。そんなレーモンがさぁ、お前みてぇな奴でも快う思ってくれてさ、今秋まで3年間も真面目にええ返事をまだかまだかって待ってくれとんねん。それやのにお前と来たらさ、それを知らぬ存ぜぬで無視しよるし…ほんならなら誰がええねん。
ー見てたらお前結構ええ身体しよるんやからさ。もうそろそろ春も来とるんやろ。お前も青春くらい過ごしてみんかい。そんなんやのに自分の殻に閉じ籠もりよって…ええ加減にせんかぁ!!
ホンマオモんないなお前。自然に身ぃ任さんかい!!思春期に閉じ籠もっとるホンマ気に入らんわ」

レーモン「まぁまぁまぁ、おっちゃん。心配せんとき。ジャンヌかて立派な娘や。この娘の愛情はな、綺麗なヴァルハラでノンビリ成熟してくねん。まぁ、まだ山の上の方が気に入っとるから、せっまい下界なんかより広々空間の牧場の方がええんやろ、知らんけど。ジャンヌが羊の群れん中でスタッて立ち上がって牧場から下界の方エゲツない目付きで見下ろしとる時は、流石におっかねぇけどな。でも、そんな時て何でか知らんけど尊さの化身みてぇな感じしてな、遠い遠い昔の人間みてぇな気ぃするんよ。」

親父「ちゃうちゃう、そこやねん、俺が怖いとこは。この娘はさ、姉貴達と仲良う遊ぶの嫌いらしくてな、気ぃ付いたら山の上行きよんねん。それに鶏がコケコッコー言うどころか、起きだす前にベッドから抜け出して皆寝静まった真夜中に、まるで梟かっちゅうレベルの時間に活動し出すねん。怪異が集まってくるようなこんな気味悪いとこでホンマ何やっとんねん。それにいっつもいっつもおんなじ場所選んで羊追っかけよる。神さんの恵み受けるような連中は寄り付かへんようなオッカねぇ樫の木の根っ子に座っとんの良う見るけど、それも怪異が集まってくる所やからやろぉな。この木の下のとこに大昔のそれも異教の頃から悪霊が一匹棲み着いとるらしいわ。って、村の年寄り連中が同じような噂話言いよったわ。何や、木の枝んとっから変な声聞こえるんやってさ。俺もいつやったか忘れたけど、夜更けにココ通ったときに幽霊みてぇな女が木の下んとこ座っとんの見たで。その女な、ダボダボの着物の下からシワッシワの片手出してきて、こっち来いこっち来いむて手招きしよったもんやから、慌てて神さん助けてくれや、て唱えとったら何とか通れたわ。」

レーモン「(祠の聖母像指しながら)天国の祝福振り撒いてはるありがてぇ聖母さんの像もすぐそこにあるし、ジャンヌがここ来るんも悪魔の仕業ちゃうって、知らんけど」

親父「ちゃうねん、そうちゃうねん。こっちは夢ん中やで、変な夢見る時って大概オカシイやろ。俺はな、アイツがランスの玉座に座っとるん3回も夢で見とんねん。七つ星がキラッキラ光る冠つけて笏まで盛っとってん。その笏からはな、3本の百合も咲いててん。それどころか、父親の俺も姉貴達も、公爵も伯爵も僧正も、王さんまでもがアイツに跪いとんねん。こんな片田舎の羊飼いにそない豪華なこと起こるかいな。」


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