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朗読劇版「孤島の鬼」感想

ドーモドーモ、お世話なっておりますドーモ君です…

と思ったな、そっちは残像だよ


貴方の後ろからおはこんばんにちわドーモ、

モノホン白衣さんです。

 夏川さん主演の朗読劇「孤島の鬼」観て感想ぶち撒けたくなったから個人的にここに注目してほしい
、こんな細かいことまで知ったら今作をもっと深掘り出来る的なとこをぶち撒けていきます。

 個人的見解あり、ネタバレあり、脱線ありき、原作表現でぶち撒けるからネタバレすんちゃうぞ、このアホンダラァって方は360°向き直ってくだされ(180°だ、この歴史的馬鹿もんが)

それでも全然構いませんって方、イッテイーヨ

※ここからの白衣さんはひよこ群としてではなく乱歩シリーズファンとして語っていきます。


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まず白衣さん的にここ面白ポイントと思ったのは以下
・明智君と徳さんの配役を笠間淳さんが演じていた  
 こと
・明智君と小林少年が出てきたことによるルート分
 岐
・エピローグにてボソッと言われた少年探偵団結成
 により、乱歩シリーズ読者にどこら辺の物語か表
 現出来たこと
・原作に無かった年号を表記することにより、最後 
 の道雄君の死因をより明確に出来たこと


それでは語っていきましょう
 まず1つ目の

笠間さんの演じた明智君と徳さんが同じだったこと

明智君シリーズ原作ネタにはなりますが、明智君変装が得意中得意であり、二十面相シリーズでは変装の名人こと怪人二十面相と双璧を成すレベル
 因みに小林少年もガチ仏像になって怪人二十面相のアジトを暴くレベルの変装の達人です。(原作ネタ)

それに劇中にて小林少年の「先生は今日は戻られません」←別現場で何かの解明をしてるんやろ…はたまた個人的用事か…

そもそも自称素人探偵の深山木君の知り合いと知ってりゃ事は明快
それに明智君、事件と知りゃ飛び込むレベルの推理狂なんで、こんな面白不可思議明快な事件飛び込まない筈がない
それで、どうやって島に忍び込んで推理をしたもんか…片輪者に偽装するにはいくら変装の達人明智君でも様々な点から厳しかろう…そこで目を付けたのが徳さんなんじゃないかと…

それに徳さんお喋りやからそのことを渡し船の時にでも聞いて、明智君これをチャンスと捉えて入れ替わったんでしょうな

それに笠間さんの役が明智小五郎他て書いてる時点で徳さん=変装中明智小五郎て気付けてたポイントなんよね(白衣さんは明智君が正体明かす直前で理解が追いつきましたorz)

https://twitter.com/nori_nov13/status/1618544775107575808?t=SKguNCC96tOqOFhtav9pbg&s=09

如何に伏線まみれな作品か

話は少し逸れるけど徳さんて秀ちゃんに国内だけでなく世界のことや音楽、文字とか教えてるから島で閉じ籠もってるだけの漁師でなくある程度の知識人なんじゃないかと…

明智君と小林少年によるルート分岐

「孤島の鬼」原作では事件を推理し見事正解を当てたのは深山木君と道雄君だけでした。

深山木君が何故この島を一週間如きで発見出来たのかは原作を最後まで読むと判りますが、実を言うと今回よりずっと昔に初代さんの実のお母さんと同棲していた時期があり、その時に島の経緯を教えてもらっていたようです。(何の因果よ、ご都合主義もええとこやんけ)
道雄君は育ちの実家やからしゃあない…
正直なところ推理かどうかはちょっと怪しい(過激派)

ところがどっこい、深山木君にはトンデモナイ知り合いが居た……
そう何を隠そう明智君である

類稀なる推理力に深山木君の知識を加えられた明智君にはもう怖いもん無しってレベル…そら行って解決するしか無いわな

因みに深山木君が乃木大将の石膏像を送った開化アパート2階は、何を隠そう明智小五郎シリーズにちゃんと出てきてるれっきとした明智君の探偵事務所です。

それに明智君と丈五郎と相対した時に銃構えてますが、これも原作ネタでちゃんと警察から認可済です。

このピストルにより道雄君が親殺しをするという世界線が発生し、この後の道雄君の人生に影を落としていたかも知れないというのはまた別のお話…

エピローグの少年探偵団結成のお話でどこら辺の物語か判明する

 この少年探偵団というのは読者の方々が愛して止まない少年探偵団シリーズの「少年探偵団」のことですね、決して何処かのスケボーで道路爆走したり映画でヒロインの名前叫ぶ方の探偵に出てくる少年探偵団ではありませぬ。

そうそう…江戸川というのは江戸川乱歩から…コ○ンというのはかの有名なピストルごっこが大好きな麻薬中毒者を生み出したコナン・ドイルです。

 江戸川乱歩ワールドはサザエさんのような永遠ループを描いているのでは無く、しっかりとした時系列が物語として書かれています。
時系列は皆さんご存知、D性の殺人事件→心理試験(ここで探偵として名を馳せた)→黒手組→屋根裏の散歩者→一寸法師(ここで開化アパートを事務所にしてる)→蜘蛛男→魔術師→黄金仮面→怪人二十面相(小林少年の登場)→今作→少年探偵団→(少年探偵団シリーズ)

という感じです。因みにまだまだ続くため以下略とします。詳細は読んでください。(白衣さん、推理小説はネタが解ると面白く無くなるから基本1回しか読めないので、詳しくはご自身で読んでくださいな)

もうお判りですね、小林少年が出ており、少年探偵団が未だに結成されていない世界…

詰まる所今作が、怪人二十面相と少年探偵団の間しか無いのということです(オタク特有の早口)

因みにこの少年探偵団…明智君に変装出来て探偵七つ道具を揃えて運転手から銃まで扱える何でも御座れの小林少年を筆頭に御曹司、ボクサーの息子(ボクシング経験あり)etc等各方面のヤバい連中がゴロゴロ居ます。※少年探偵団は全員小学生です。

あと、原作では小林「少年」は明智君のことを「先生」と呼んでます。

小林芳雄君も原作で小林少年と明記されています。


そして最後に

 

原作に無かった年号を表記することにより、最後の道雄君の死因をより明確に出来たこと

これは劇中、頻りに年号が大正である、第一世界大戦のことが云われていたことの伏線です。(断言)

某鬼退治漫画と同じくらいですね、あれも大正です。


元々、道雄君は原作では病気で亡くなったとしか書かれてません。

そして、第一次世界大戦と言えば世間一般的な感覚としてはそれまでの戦いとは打って変わった戦いというのが、精々良いトコでしょう。

どれくらい変わったかというと戦車、航空機での兵器群の開発、同時多発的な各陣営の戦い、日露戦争全体で使用された砲弾が1日で消費されたイープルの戦い等と挙げれば切りが無いくらいには変化して、未だに禍根も残っています。そして最も忘れてはいけないのが、全世界に広まってしまったのは戦いと新兵器だけではありません。



そう…スペイン風邪


またの名を鳥インフルエンザウイルス

 お気づきの方も多いでしょう、世間で久方振りに流行してきたA型インフルエンザ…これの大元といっても良いくらいのウイルスです。(正確には遺伝子変異を繰り返しまくる前のご先祖レベルのもの)

 当時の世界人口18億人(推定)中の6億人が感染したとか

100年に1度はパンデミック起こしとるな、この世界線

で、話を本筋に戻しましょう。朗読劇版の道雄君は何故スペイン風邪で逝ったのか、第一次世界大戦の主戦場は欧州の筈やのに何故日本でもスペイン風邪が大流行していたのか。これは1つのことで解決できます。


 ご存知の通り、日本も参戦してたんですよ、第一次世界大戦に…
そればかりか欧州に対潜部隊としても行ってるし、日英同盟を理由に当時のドイツ帝国に宣戦布告して中国に進出もしています。

そして、各地で転戦していた兵士がスペイン風邪に掛かる→帰国する

もうお分かりですね、そう、大流行待ったなしです。

これがパンデミックを起こした原因と言われています。ましてや最前線など塹壕足等が出来るどころか考えるだけでもゾッとするくらい劣悪な環境…
しかも、スペイン風邪もといインフルエンザウイルスも強力なものに変異してるのが兵士と一緒に帰ってきます。(そりゃ当時の世界人口の1/3が掛かるわな)

故に、その年代に道雄君が肺炎で亡くなったとしたら本当にスペイン風邪やも知れません。(まぁ病死云うても死因は腐る程あるんで一概にスペイン風邪による肺炎で亡くなったとは言えませんが…)




うむ…………ものの見事に劇のこと書かずに明智君のことしか書いてねぇや、こりゃ感想やない、てか明智君大好き過ぎませんか

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 タイトルには感想などとは書きやしましたが、読んでの通り感想なんて1つも有りやしませんね、面白ポイントとは名ばかりの知識披露会でした。反省はしてません。
 因みに白衣さんが明智小五郎氏のことを明智君呼びしているのは乱歩奇譚という(明智君も小林少年も羽柴君も皆さん大好き影男も黒蜥蜴も二十面相もちゃんと出てくる)作品の影響です。

 最後にはなりますが、深作監督、夏川さん、笠間さん、松田さん、牧野さん、銀河さん、演奏担当の西川さん、そして、江戸川乱歩先生、本当に面白い作品をありがとうございます。感想なんて1つも触れやしませんでしたが、とてつもなく楽しく、陰湿で愛のある作品でした。







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