見出し画像

ポケモンを究め、唯一無二のトークと企画で魅せる「ライバロリ」さん ゲーム実況鑑賞 #4

ライバロリさんはほぼポケモンコンテンツのみでチャンネル登録者数86万人(2022年1月時点)という、ポケモン界で圧倒的人気を誇る実況者の方。私がYoutubeでゲーム実況を持続的にみるようになるきっかけとなった方です。
ポケモンの世界にはランクマッチ(略してランクマ)というオンラインで対戦する仕組みがあるのですがもちろん私はランクマ未経験。にもかかわらず彼の動画は面白くて何度も観たくなる中毒性を感じます。
今回は何がそんなに面白いのかを改めて紐解いてみることにしました。

ーーー

なお、この動画は下記に留意いただいた上で、私が最大限のリスペクトを込めてゲーム実況者の方々を紹介するnoteです。

・ピックアップする実況者の方の対象は動画を50本以上/3シリーズ以上視聴した方(まだまだこれから面白い人や動画を発見していくことは間違いない)
・超主観(アラサー女性視点/ゲームタイトルのほとんどを未プレイ)
・Youtubeで今見られる動画限定(ニコニコでの活動などは含まない)
・あくまで動画自体の紹介(実況者さんご自身のプロフィールなどには深入りしない)

ーーー

今回もどういう点が素敵だと思っているかの項目別に動画とともにご覧ください。

1)ポケモンについての圧倒的なトーク力を活かしたエモい企画が楽しい

ライバロリさんは定期的にじっくり時間をかけて、ポケモンに詳しくなければ絶対に実現しえないすごい独自企画にチャレンジします。

中でも代表作といえるのは「リトバス」企画。これは進化前のポケモンだけの構築で、ランクマで「マスターボール級」という、対戦経験をかなり積まないとたどりつけないランクへの昇格を目指す企画。ちっちゃくてかわいいポケモンたちがボロボロになりながらも、けなげに勝利を目指す姿は、絵的にもとても応援したくなります。
そして、勝ち進むにつれ、難易度がどんどんあがり、普通にこれ成功するには相当の実力と奇跡が求められることがわかってきます。ランクマは毎月順位がリセットされ1からのチャレンジとなり、その都度対戦ルールも頻繁に変更されるため、一つのパーティ構築の賞味期限は原則1ヶ月。成功するかしないか本当にわからない(断念することも普通にあり得る)ので、とてもはらはらします。【感動の最終回】と題された#13は本当にぐっとくるラストです。

そして次に紹介したいのがコチラ。まずポケモン育成の世界が奥深すぎてやばい、という話なのですが、ランクマで勝つための育成方法を紹介するポケ徹というサイトがあります。
そこで☆5評価を得るために、育成論を投稿して、試行錯誤するのがこの企画です。
ライバロリさんの育成論自体の知識の深さがすごいうえに、ガチコメントへのオタク感たっぷりの本気の論破が超面白い。実況中のトークも普段以上に早口が止まらない感じがほほえましい。
彼の多くの動画に共通しますが、基本的な事項についての解説も丁寧なので、ポケモンの育成なんて一度もしたことない人でもきっと楽しめる企画だと思います。

2)他では見れない異業種コラボ的な実写企画へチャレンジ

ポケモンコンテンツを活かしたライバロリさんの企画シリーズで他ではないよなーと思うのが異業種コラボ的な実写企画です。

東大発の知識集団「QuizKnock」というチャンネルがあるのですが、これはそのチャンネルとコラボしてクイズ対決をする動画です。
QuizKnockのチャンネルの動画も大好きですが、こことライバロリさんがコラボするのかー!という驚き、からの納得。クイズ内容がいい感じにマニアックで面白い。ていうかポケモンってめちゃくちゃ頭使うし、ここからいろんなことが勉強できるんだという気付き。

続いてこちらは英語クイズ。ポケモンってそもそもランクマは海外のプレイヤーとバトルする際にはポケモンの名前は全部その国の言語で出てくるし、海外産のポケモンを活用することで色違いが出やすくなるなどの特別な仕様があって、英語でプレイすることもガチな方々の間では割とよくあるんですよね。
実はこのポケモン英語が英検1級より難しいというところからこのクイズバトル企画が始まります。内容がとにかくすごく面白いし勉強になってすごい。

実写でのポケモンクイズ企画というのは、これまでもサブチャンネルで時々行っていて楽しい企画だったのですが、全くポケモンと関係ない、実は相性の良いYoutubeチャンネルとのコラボは特に2021年に増えています。何年、ポケモンのコンテンツ出し続けたうえで、飽きがこないように進化し続けているライバロリさんを観ると、自分の仕事を振り返り、もっとできることあるかもしれないと考えさせられます。

3)視聴者との絶妙な距離感で実現する神企画の数々ににやにやしよう

視聴者と馴れ合う感じでなく、うまく企画へと昇華させていき、コンテンツにするのがすごく上手いのがライバロリさんです。

まずはこちらの動画をご覧ください。動画冒頭にもあるように、コメント欄で、約2年間もこのサムネイルに出ているキックが強みの「サワムラー使ってほしい」と書き続けている人がいたのですが、敢えて無視して意地でも使わず放置したうえで、満を持してサワムラーを使って対戦した動画です。
私も時々、サワムラー使ってほしいコメントを目にしていたので、ついに!と驚かされた記憶があります。
別にサワムラーはランクマの主力ポケモンでもなんでもないので使う必要は全然ないのですが、ちゃんと活躍できるように育成して、愛をこめて使ってあげる動画に多くの視聴者が感動した企画です。2年同じ内容をコメントし続ける投稿者の愛もすごいし、それにツンデレな返しをするライバロリさんもすごい。
この事例は割と特殊なのですが、このポケモンは絶対使えるからぜひ使ってほしいというリクエストを視聴者がコメントしたときに、それ取り上げるということはけっこうあります。また、動画についた気になったコメントに、不意にリアクションをとったりするのも敢えてコメント返し的な形でまとめてあげないのがあざとい。

ポケモンにはランクマとは別で、個人が大会を主催できるような機能が備わっておりまして。面白いルールを決めて、視聴者を集めて大会をする、ということをする実況者さんがけっこういます。
ライバロリさんは他の方が主催する実況者大会などにもけっこう参加しているのですが、視聴者参加OKの大会を定期的に開催しています。そしてそれを単なるファンとの交流にとどめず、動画コンテンツとしてしっかり編集してくるところがしたたかです。
↑で紹介しているのは「ゆびをふる」しか使えない大会。「ゆびをふる」はあらゆる技がランダムで出てくる技なので、一見こんなの全部運なのではと思うのですが、実は特性や持ち物をうまく利用して、勝率を上げることができるということが動画を通じてわかります。

4)普段の対戦動画の品質が安定して高いのがプロの技

いろいろな特別企画を通じて、ポケモンコンテンツの可能性を最大限引き出すライバロリさんの素晴らしさを説明してきたのですが、最もリスペクトすべき点は実は日々の対戦動画の品質の高さだと思っています。

ポケモンの新作タイトルなんて出ても年に1回(完全新作だと数年に1回)。そんな中、ひたすらポケモンコンテンツで、ほぼ毎日、何十万回も再生される動画をつくるってとてつもなく大変なことだと思います。
工数のかかりすぎる企画では長続きしないので、日々のポケモン対戦をどう魅せていくかがかなり重要だと思います。調べてみると、ポケモン実況やっている人はたくさんいるけど、ここまで再生回数とれる動画を何年も継続して出し続けている人って他にほとんどいないんですよ。

たとえばこちら。動画を盛り上げるために相棒ポケモンを使う、ということ自体はポケモン実況の手法的によくありますが、そのパートナーがバチンキーという、御三家で最初につれていけるポケモンの最終進化前のポケモンで、とにかく様々な手法でなんなら少し流行るくらいに活躍させているライバロリさんはやっぱり特別。
数々のバチンキー動画の中でもこの動画は130万回も再生とれている動画なのでぜひ試しに見てみていただきたいです。
ポケモンのモーションのかわいさや細かいルール・技などの解説、丁寧にキャプションを入れる細やかな編集により、詳しくなくても快適に視聴できます。

こちらは最近出たダイヤモンドパールのリメイクの対戦動画。ニックネームがそのまま対戦で使われるという本作ならではの対戦の仕組みを活かした企画です。ポケモンの特性を知った上でそれが対戦でどのような心理戦を生むのかがわかってすごく面白い。ライバロリさん本人が楽しそうなのもいいですよね。

まとめ)ポケモン一筋で地道にPDCAを回し続ける

ライバロリさんの動画を観ていると自分の未熟さというか、もっとできることあるな、ということを自身の仕事に対して考えさせられます。
目標を立てて、企画をつくって、実行して、結果をみて改善したり。Youtube側に新たな機能が実装されたらそれを活かした集客にチャレンジしたり。他の実況者さんをみてそれをうまく真似したり、はたまたポジショニングを切り替えたり。

そもそもポケモン自体が新要素を織り交ぜつつも、ほぼ同じ仕組みで長く続き、初代ポケモン発売時の小学生がもうおじさんおばさんになっているわけなので。
それでもなお今も子供から大人まで夢中になれるポケモンというコンテンツには、長く長く続く根源的なエンターテイメント要素が詰まっているんだろうなと思います。

ただ、ライバロリさんは実況するその瞬間はすごく楽しそうで、相手との読み合いの勝ち負けに一喜一憂していて、それゆえにこちらもそんなに知識がなくても純粋にポケモンの頑張る様子を楽しめます。

ライバロリさんが走り続ける限り、私も、これからも、いくつになっても、ポケモンを楽しむ心を失わずにいたいなと思います。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?