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[番外]カスタード講習会資料4回目 ペンタトニックスケールその2-3

皆さんは、どんなクリームパンが好きですか?
おててクリームパンは硬いカスタードの入ったクリームパンがすきです。

講義の内容自体がすごーくレベルが上がってきましたね。
ついにいま私が練習しているのと同じ段階まで到達しました。

振り返ってみると早いもんですね

じゃあ本編です。

講義の見通し(カリキュラム)

前回は
・ペンタトニックスケールを使いこなすために2~4音セルを作ろう
・セルの切り分けを通して、自分のメロディ感覚を把握しよう
という内容でした。

全体カリキュラムとしては以下のようなイメージです。

1)ペンタの成り立ちとイメージ
2)ペンタトニックと2音~4音セル ←イマココ!
3)シーケンスフレーズとリズム
4)ペンタ+#2スケール
5)コードに対するペンタトニック(非カスタード的内容)
※2024/4/15に内容修正


1つのペンタを使いこなすためのスモールステップ

同様にカリキュラムです。ただし大事なことがあって、
全部終わらせなくても次に進めてOKです。
1つ1つの段階を完璧になるまでやってたら、日が暮れます。

習得に必要なステップ
step 1.ペンタの構成音を覚える
step 2.主音から上行・下行できるようになる
step 3.全部の音から上行・下行できるようになる

step 4a. 任意の4音で上行・下行できる(4音セル)
step 4b.任意の3音で上行・下行できる(3音セル)
step 4c. 任意の2音で上行・下行できる(2音セル)

step 5. 任意の4音で凸凹に上行・下行できる(発展的なセル)←ココカラ!
step 6.複雑なセル同士を組み合わせて、6音以上のフレーズが作れる

今回はstep5についてまとめます。
単純なセルを作る段階から、自分の好きなセルを切り出して
フレーズ感を出していく練習です。
無限に遊び続けられます。
考えろ!考えろ!考えろ!考えろ!

step5~6.を習得した時のイメージ①

複雑だ~~~~~~~~~~。

ただ、かなり音楽的に思えるし(自分でいう)、
ジャズで好まれるような”スケールを暗に提示する”フレーズになってると
思います。

step5~6.を習得した時のイメージ②

マセたジャズメンの最終形態の1つです。いや、新主流派なだけ・・・。

https://soundcloud.com/whats_up_poko-san/pentatonic-solos-on-d-dorian-mode?si=69e8fdc853464d02a9bd6646cac3f300&utm_source=clipboard&utm_medium=text&utm_campaign=social_sharing

でも、新主流派なんて大層な名前が付いたところまで行きつきました。
すごい。思ったよりペンタトニックってやれるじゃん。

step 5. 任意の4音で凸凹に上行・下行できる(発展的なセル)

step 4.までのフレーズは単に上行下行するだけでしたが、
もっと自由に上行下行できるように訓練します。

自由を手に入れるのには、それ相応の実力が必要です。
ビリヤニ。

セルを発展させる3つのアイデア

ペンタから抽出したセルは、今のところ全部で30種類くらいです。
ただ、中身を精査すると、練習曲らしいものも多く、
それ単体で格好いいフレーズになるものは少数です。

なので、セルに切り分ける時点で格好いいセルにしてしまいましょう。
何でも輪切り、千切りにするんではなく、いちょう切りや半月切りを
覚えて料理に華を添えましょう、というイメージです。

実際にセルを切り分ける時に意識しておくと便利な概念が
"スキップ"と"折返し"、2つを合体させた”切り返し”です。

スキップ

セルを切り分ける時、単純な順番に並べるのではなく、
好きな数だけ音をとばして、セル内で跳躍を作ってみましょう。
(単純な並びでは2度か3度の跳躍しか出来ない)

以下に、スキップを含めた上行・下行する4音セルを示してみます。


折返し

途中で上がったり下がったりしましょう。


今回は ①上がるー上がるー下がる などでしたが
②上がるー下がるー下がる などもありです。

切り返し

おススメのセルの作り方です。
スキップした後、逆方向に戻りましょう。ちょっと格好よくなります。


step 6.複雑なセル同士を組み合わせて、6音以上のフレーズが作れる

守破離です。
ここまでくると2~6音のセルが自在に作れる用になってるはずです。
例えば
3音セル+2音セルで5音フレーズ
4音セル+2音セルで6音フレーズ、ないし
3音セル+3音セルで6音フレーズ
6音セル+3音セルで9音フレーズ
など無限に作れます。

アクの強いセルはそれ単体でフレーズとしてお出ししてもよいし、
シンプルな3音セルを組み合わせたり繰り返してもよいです。
無限に作れます。

僕が好きなフレーズと、それができるまでをセットで紹介します。

③は本当に頻繁に使うので、仮に現実世界でクリームパンに会っても
「またあいつアレ弾いてるな…」とか思わないでください。思ってもいいですけど。

セル空間のサイズを定量する

皆様も察してきたと思いますが、
ペンタトニックを使いこなすとは、
適当なキーやスケール、コードの上で、適当なペンタから
良い感じに聞こえる音の移動パターン(=セル)を見出すことです。

じゃあセルって何種類あるの?っていうのが気になるところですよね。
どこまで突き詰めれば、良いのか、限界はあるのか?
音の配列に限界を求めるべきなのか???
私はそれを調べるために、アマゾンの奥地に向か….わず
中学数学の教科書を開きなおした。

こっちはアマゾンどころのさわぎではない。
どこ向かってんのほんと・・・インド洋?

要するに、あり得るペンタのバリエーションというのは、
順列の通りを計算することと同じです。

まったくあり得ないものの通りを考えても仕方ないので、
制限をかけながら計算してみましょう。

高度に抽象化されたセル

まずは開始音です。
これは5通り。

次にあり得る音の動きを見てみます。
上行4種類(スキップ0個~3個)、下行4種類に加えて、
移動なしの計9通りとかでしょうか

すると、二音フレーズの個数は
開始5通り×移動パターン9通り で45種類です。

次に3音フレーズですが、同じものをかけます。
開始5通り×二音目への移動9通り×3音目への移動9通り
=405通り

4音になると…? 3645通りです...。
多すぎる…

こいつらくらい増える

ということで、結局全パターン練習するのは現実的に無理です。
全通り試して好きなセルを見出す,,,とかはあまりに現実的じゃないです。

あとがき ”一番大切なこと”

やって欲しい事は、日々の練習の中、ゆっくりセルを切り出しながら
自分の好みを把握することです。

どういう音の動きが好きなのか?何音飛ばしなのか?
それとも切り返しがあるのが好きなのか?
もしくは特定の音から始まるものが好きなのか?
ペンタトニックなんだけど、3度積みや4度積みになるものが好きか?
実は、音の配置は何でもよくて、好きなリズム型にハマる
フレーズが好きなのか?…..

など、自分に問いかけながら進めていくことが大事です。
そうやって、自分の好きを少しずつ集めて、自分らしさを
言語化していくこと、その過程に価値があります。

そうやっていくと、ペンタでオリジナリティが出てきます。
そこまでいけば一人前です。
やる前と比べてめちゃくちゃうまくなってると思います。

そして、頭使って、格闘しながらセルを切り出した経験や、
好みを見つけるべく自分と戦った経験は今後も必ず活きます。

……自分の価値を知りたいっていうのは誰でも思うことじゃないか、
俺だって一緒だよ。
ただでさえ目に見える形で示すのが難しいものだし…… 
誰かに決めてもらって納得できるなら楽ちんだ
……でも、値段を決めるのは、自分じゃなきゃ

桑山千雪 G.R.A.Dコミュより

次回の更新

しばらく滞ります。
キーに対するペンタの解説はこの記事で終わりです。
次回は、アイマス曲の分析例をやる気力があればやります。
気力なければ、コードに対するペンタトニックや
リズム型の解説に続きます。

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