【シャドバ】デッキパワーで立ち回りを変えよう【2Pick】

こんにちは。ウァルトです。

DoV環境の2Pick、私は調子がいいですが、皆さんいかがでしょうか。

最強ネメシスができたのに、最強ウィッチのアン複製に破壊されて悶絶していませんか?

私はしています。

でもそれは仕方ないことなので、諦めも付きます。

今回はそういうお話です。

前回の記事に引き続き、環境に依らない考え方シリーズです。

半分スパムみたいな内容ですが、楽しんでいただけたら幸いです。

(RAGEの待ち時間を利用した書き散らしなので雑です。5000字ありますが…)


プレイングで勝敗が変わらない試合は2割ある

2Pickは自分と相手が全くの同条件で戦うので、同じ実力の人同士が戦うと、長期的な勝率は5割に収束します。当然ながら、実際には実力差があるので、強い人は勝率が5割より高いです。

しかし、2Pickというフォーマットの性質上、強い人でも弱い人にどうしようもなく負ける試合がかなりあります。一方、自分より強いデッキを組んでいる相手に、プレイングの差で勝つ試合もたくさんあります。そのような「プレイングが勝敗に影響する試合」は全体の8割くらいです。この8割の試合のプレイングについてはしっかり考察しましょう。(※デッキという表現をしていますが、実際には試合中に引いてきたカードのパワーというニュアンスが強いです。)

残りのうち、1割は普通の道筋を辿って自然と勝ち、1割は何もできずに負けます。そういう分岐が存在しない試合に対してあれこれ考えるのは、ストレスの発散にはなるかもしれませんが、練度の向上目的でやるものではありません。確率的には、相手の最強デッキに負けるのと同じくらい、自分の最強デッキで勝っているはずです。

また、プレイングが勝敗に直結する8割の試合の中でも、特に大事なのは自分と相手のデッキパワーの差が僅差のときです。そのときのおすすめのプレイング方針は、「自分のデッキや引きが強いとき、盤石に勝ちを拾うこと」「自分のデッキや引きが弱いとき、ハイリスクな択で勝ちを狙うこと」です。解説は後述。


(参考)8割・2割ってどこから来た?

前提として、仮定に仮定を重ねた結果の数字なので、あくまで目安くらいに考えてください。

以下のようにして算出しました。

1.デッキパワー(カードの引きも含む)を10点満点で評価。

2.デッキパワーが正規分布(平均=5点、分散=2点)に従うと仮定。

3.自分と相手が同じ分布であるときの点数差毎の確率分布を計算。

正規分布1

2Pickは二択から強い方を選び続けるので、正規分布にならない気もしていますが、単純なモデルとしてとりあえず受け入れます。

統計に詳しくない方は、グラフの面積がその範囲の確率を表すことだけ押さえていただければ大丈夫です。また、用語の説明ですが、分散というのは「ばらつき具合」を表す指標です。シャドバ用語で「偏差が大きい・小さい」(デッキの安定感がある・ない)というときの「偏差」のイメージです。というか「偏差」はもともと統計用語ですからね。

そして、計算の結果は以下のとおり。

パワー差の表

私は10点満点で3点差以内ならゲームになると感じるので、8割という数字を使いました。本当に個人の感覚に依るので、ご参考程度に。

正規分布2


デッキパワーでゲームプランを変える

皆さん、ピックが終わったらデッキ全体を見返していると思います。デッキ全体の強さ、ゲームの勝ち方、マリガン等、見るポイントは様々です。今回は「デッキ全体の強さ」に注目します。

デッキ全体の強さを見たとき、ざっくり「強い」「弱い」「普通」に分けてゲームプランの立て方を解説していきます。

1.自分のデッキが強いとき

正規分布3ー1

自分のデッキが強いときは、相手のデッキも強いものとして動きましょう。相手の理想ムーブが飛んでくる前提でケアしていく、強い面を押し付けても結構返される前提である程度余力を残す、でも相手が楽に動けないように強い面を押し付ける、といったプレイングです。相手から強いカードが飛んでくると想定し、変なケアをして動きが弱くなっても、相手のデッキが弱いときは問題なくパワー差で勝てます。

「自分のデッキがめちゃくちゃ強いとき、ロングゲームになったらデッキ全体のパワー差で勝つからゆっくりやる」という考え方もありますが、あまりおすすめできません。相手が強いとき、ゆっくりやると先に攻められる展開を維持されて負ける結果になりがちです。相手が弱いときは「ゆっくりやる」ことでゲームをコントロールし、プレイングが良かったような安定した勝ち方をするのですが、そもそもゆっくりやらなくても勝てる試合です。


2.自分のデッキが弱いとき

正規分布3ー2

自分のデッキが弱いときは、相手のデッキも弱いものとして動きましょう。長いゲームをやっても勝てない(そもそも長いゲームができない)ので早く攻める、そこそこ強い程度の盤面でも返されない前提でオールインする、相手から強いカードが飛んでくると負けるので、割り切って自分のやりたい動きをする、といったプレイングです。全体除去を割り切った結果全体除去が飛んで来たりしたら負けますが、ケアしても相手に持たれてる時点でどうせ負けるので気にせず攻めましょう。

デッキが弱いときでも、デッキの強い部分だけ引けばかなり勝てます。そのため強いカードを探しに行くハードマリガンをするのも大事です。


3.自分のデッキが普通のとき

正規分布3ー3

自分のデッキが普通のとき、対面として想定するのは自分のデッキより少し強い~少し弱いくらいの相手です。このパターンは確率的に一番多く発生し、プレイングの影響度も高いです。特別なことを考えるのではなく、デッキに合った中庸的なゲームプランを選択しましょう。

例えば、相手が強いカードを持っているとまずいと変なケアをして盤面が弱くなった場合、拮抗している相手にはその盤面差で負けることがあります。逆に、全くケアをせずに横並べして、きれいに全体除去が刺さってしまうのも負けます。

このあたりのバランス感が大事で、基本はデッキによってゲームプランは変わります。よくあるケースは、後々フィニッシュとして作る盤面に刺さるカードを相手が持っていると困るので、先に使わせるためにあえて刺さる形を作るというものです。例えば大型フォロワーを通して勝ちたい場合、本命の前に一度除去されても良い大型を立てて確定除去を使わせる、という考え方があります。

結論としては身も蓋もありませんが、中庸的なプランというのは、要するにいつもの自分のプレイングで良いということなので、普通にやりましょう。

ところで、この図ではデッキパワーを5点と設定したので、自分より少し強い相手と少し弱い相手が同じ割合です。でも、自分が平均より強いデッキだと思ったら、確率的には相手のデッキのほうが弱い確率が高く、逆もまた然りということになります。そのため、平均より強くなるほど1.強いときの考え方に寄せていき、平均より弱くなるほど2.弱いときの考え方に寄せていくのもアリだとは思います。個人的には突き抜けて強いデッキや弱いデッキのとき以外は変なことを考えない方が好みではあります。


なぜ格上狩りが起こるのか

デッキパワーと引き運を合わせた、「用意されたカードたち」のパワー差で考えた場合、基本的にパワーが高い方が勝ちます。でも実際には弱いデッキで強いデッキを倒せることはあります。これはなぜでしょうか。

まず、これまでの話の前提を今更するようで申し訳ないですが、「プレイングが勝敗に影響する試合」の「プレイング」とは、自分と相手双方のプレイングになります。自分のプレイングのみでひっくり返せる試合はデッキパワー1点差くらいまででしょう。

もし仮に相手が全くプレイングミスをしない場合、格上に勝てるはずがありません。自分のプレイングが良く、相手のプレイングが悪いときが噛み合って、ようやく格上狩りができます。

自分のプレイングを良くするのはまだしも、相手のプレイングが悪いのは努力でどうにかできないと思われるでしょう。しかし、実際には、ゲームプランのミスマッチが起きて相手が勝手にミスしていることがあります。簡単に言うと、相手の敗因は「ケア対象を間違えて負け」です。

例として、自分が1点のデッキで、相手が3点のデッキの場合を考えます。このとき自分は、「相手が強すぎたら勝てないから相手が弱い前提で攻めよう」と考えています。つまりゲームプランと実際の相手の強さがうまくマッチしていて、プランどおりに進む可能性が高いです。

そして相手は、「相手が平均デッキならうまくすれば勝ちを拾えるから、ワンチャン通そう」みたいなことを考えています。しかし今回の自分の強さは1点なので、ゲームプランのミスマッチが起きています。この状態だと、相手がプランどおりにゲームをしたとき噛み合わせが悪くなります。ゲームプランを修正する頃にはパワー差で逆転できないくらいのアドバンテージ差が付いてしまい、そのままゲームが決まります。

良くあるのは、相手が「強いカードをケアする」選択をして盤面が弱くなり、自分が盤面勝ちするケースです(全体除去で良く起こります)。あるいは、相手が「格上想定でハイリスクに攻める」選択をして、自分がたまたまケア範囲外のニュートラルカードを持っていて刺さったりします(単体除去で良く起こります)。

ただし、これは相手が悪いとは一概には言えません。なぜなら平均値付近のデッキが最も来る確率が高く、想定すべきだからです。3点デッキを持った時、5点デッキ相手に勝ちを拾いに行くプレイングをした結果1点デッキに負けても仕方ないです。対面の5点デッキの確率は1点デッキの確率の何倍もあるので、結果的に5点デッキにある程度勝てれば、総合勝率を上げるプレイングとしては間違っていません。

互いにデッキが弱いとき、この期待値とゲームプランのミスマッチが格上狩りの大きな要因です。

互いにデッキがそこそこ以上に強いときはロングゲームになったりケア範囲が広がったりして、単にプレイングが難しくてミスります。


リーダーごとのデッキパワー分布

今まで自分と相手が同じ正規分布に従うとしていましたが、当然リーダーによって強さが異なります。

以下は、DoV上位3リーダーの私の考えるデッキパワーの分布です。

正規分布リーダーごと(元)

※リーダー順位を1位ネメシス、2位エルフ、3位ウィッチとしています。

ポイントは、以下の2点です。

平均値は、ネメシス>エルフ>ウィッチ

分散は、ウィッチ>エルフ>ネメシス (安定感の無い順)

まず、リーダー順位は基本的にリーダーの平均値で決まるので、それらは同じ順番になります。そして、安定感がないほど分散が高く、ウィッチは図のようにかなり平たい確率分布をしていると思います。

ここで10点付近のグラフに注目します。ウィッチは平均値こそ低いものの、分散が非常に高く、最強デッキを組める確率が高い(ただし最弱デッキになる確率も高い)です。ネメシスやエルフは平均値こそ高いものの、分散が低いため最強デッキはあまり組めません。戦えるデッキを組めても、アン複製に轢き殺されます。

でも、上ばかり見ずに下を見ると、ネメシスエルフに比べてウィッチはデッキが弱いことも多いです。弱いウィッチ相手に勝ったのは記憶に残らず、最強ウィッチにやられたのは印象的だから悪印象が残っているだけです。

さて、リーダーごとにデッキパワー分布が異なるということは、対面のリーダーがわかったときにゲームプランの立て方も異なるということです。

対面がウィッチの場合、最強デッキが来ることもあるし最弱デッキが来ることもあるので、前述のとおり自分のデッキパワーに合わせてケアラインを調節しましょう。

対面がネメシスの場合、相手は平均的に強く、最強デッキが来る確率は低いですが、最弱デッキが来る確率も低いです。そのため、相手は自分より少し強いくらいのデッキを使うものと想定し、若干ハイリスクな択を取って攻めるのを基本とする方が勝率は上がると思います。


おわりに

ここまでお読みいただきありがとうございました。お楽しみいただけたのなら幸いです。

デッキパワーという計測不能なものを数値化したせいで、エセ統計でそれっぽいことを言ったような感じになってしまいました。でも、根本の考え方自体はそれなりに使えるのではないでしょうか。

相性だったりカードの噛み合いだったり、デッキパワーで測れない要素はたくさんありますが、単純なパワーでゲームの勝敗を評価したらこんなもんだと思ってます。

では、また次の記事でお会いしましょう。

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