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ドイツと日本の指導者ライセンス比較

はじめに

ドイツも日本もサッカーの指導者に対してライセンス制度が設けられています。ライセンス=指導力というわけではありませんが、プロチームの監督になるためにはライセンス制度の最高位に当たるS級ライセンスが必要になりますし、ライセンスを取得するに当たって受ける講義や指導者仲間との出会いは指導者にとって大きな影響を与えてくれます。

ライセンス制度としては同じになりますが、ドイツと日本ではその中身は当然異なります。今回はドイツと日本のライセンス制度について比較していきます。


日本の指導者ライセンス制度

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出典:日本サッカー協会公式HP

日本ではS級コーチを頂点に以下、A級コーチ ジェネラル/U-15/U-12B級コーチC級コーチD級コーチと分けられています。同ライセンスは日本サッカー協会の資格としてのみでなく、日本スポーツ協会公認コーチとしても定められており、C級以上ではAFC指導者ライセンス(AFC=アジアサッカー連盟)との互換性も認められています。またゴールキーパーコーチやフットサルの指導者に特化したライセンスも設けられています。

S級ラインセンス保持者はJ1からJ3を含む、全てのチームで監督として活動する資格を得ることができます。


ドイツの指導者ライセンス制度

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出典:ドイツサッカー協会公式HP

ドイツではS級ライセンスを頂点に以下、A級ライセンスElite-Jugendラインセンス(エリート・ユース ライセンス)、B級ライセンスC級ライセンスと分けられています。同ライセンスはUEFA指導者ライセンス(UEFA=欧州サッカー連盟)との互換性も認められています。

S級ライセンス保持者はブンデスリーガ1部、2部、ドイツ3部リーグを含む全てのチームで監督として活動する資格を得ることができます。

※ドイツサッカー協会公認S級ライセンスは、FUSSBALL-LEHRER(フールバル・レーラー=サッカーの先生)とも呼ばれえています。


ドイツと日本の指導者ラインセンスの比較

ここからは両国の指導者ライセンス(B、C級ライセンス)について主催団体、費用、受講時間等について比較していきます。

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まず異なるのは受講可能な年齢です。ドイツは16歳から受講可能なのに対して、日本は18歳からになります。また受講時間も大きく異なり、ドイツの方が日本より55時間長く、その差は2倍以上にもなります。


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ドイツではC級、B級ともに16歳から受講可能なのに対して、日本ではB級を受講できる年齢は20歳以上となります。受講時間も大きく異なり、ドイツの方が日本より42時間長くその差は約1.5倍なります。※日本のB級ライセンスはEラーニングで共通科目を受講するので実際の受講時間は記載の時間と異なります。


ドイツでは各ライセンスによって監督として指導できるカテゴリーが明確に記載されています。S級ライセンスで1部から3部を含む全てのチームで指導が可能で、A級ライセンスでは4部リーグ以下、B級ライセンスでは5部リーグ以下、C級では6部以下となっています。


最後に

その国のサッカーの強さには選手個人の特徴や実力、生活環境、サッカーにおける環境、その他さまざまな要素が含まれていることは言うまでもありません。その中でも指導者が選手に与える影響は大きいと考えられます。最初に述べたとおり、ライセンス=指導力というわけではありませんが、指導者としての勉強と経験が指導力へと繋がることは間違いないでしょう。

ドイツでは若い年代のうちに選手としてのキャリアアップから指導者、審判でのキャリアアップへと移行する人も多いと感じます。その代表例としてあげられるのがユリアン・ナーゲルスマン氏でしょう。彼は当時28歳というブンデスリーガ以上最年少でTSGホッフェンハイムの監督就任を果たしました。2015/16シーズン終盤に降格圏内であったチームを立て直し、見事に残留を果ただけでなく、その後も監督としてのキャリアを積み、2019/20シーズンにはRBライプツィッヒへと移籍し、32歳という若さでUEFAチャンピオンズリーグを戦っています。

日本では2019年シーズンに当時34歳のシュタルフ・悠紀・リヒャルト氏がJ3のY.S.C.C.横浜の監督に就任し、Jリーグクラブ史上最年少監督が誕生しました。現在も同クラブを率いていますがそんな彼もドイツでのプレー経験とドイツでのライセンス講習受講歴があります。

指導者としての経験も国内外に問わず、さまざまな形がある今日ですので、今後さらに若くして国のトップリーグを率いる監督が誕生することは間違いないでしょう。

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