2021/1/25-1/31 全体の空模様

こんにちは、石井ゆかりです。
今週はいよいよ(?)、獅子座の満月です。この満月は牡牛座の火星・天王星、そして水瓶座の太陽・木星、オマケで土星と、Tスクエアを形成します。バキバキのバリバリです。非常に鉄火な、何もかもぶちこわして前に進むようなエネルギーを感じます。

牡牛座、獅子座、水瓶座は「不動宮」で、変化しにくい、安定感のある世界です。一貫性、現状維持、粘り強さ、頑固さなどを司るのが不動宮で、「最も信頼できる星座」と言われたりもします。この、「一貫性・変化しない」世界に、火星とか天王星とか、ものごとをブチ壊して進むような「動」の星がバキバキ形を作ってくると、「動きそうもないものが動く」「滅多に変わらないことが変わる」といったイメージが湧いてきます。「山が動く」という雰囲気があるわけです。

特に、満月は「積み重ねられてきたことがピークに達する」ようなタイミングですし、「増幅」の木星が太陽に寄り添っています。「ピーク」に達したものが「更に倍」になる、みたいな、ものすごいエネルギーのボリュームが感じられる形と言えます。

とはいえ、この「バキバキ、ボリューミー」な雰囲気はもちろん、今に始まったことではなく、すでに去年の年末から、もっと言えば去年の頭からの流れの中にあります。木星と土星が寄り添い始めた頃から、私たちはバキバキした時間を生きてきているわけです。ただ、その最も新しい局面、変化の一番先鋭的な方向性が、この辺りのタイミングで具体化してくるのかな、という気がするのです。

金星は冥王星にかさなり、ここも別の意味でボリューミーです。金星は牡牛座の支配星であり、冥王星は普段地中に隠されている膨大なエネルギーの象徴で、「何か価値のあるものが、地の底から顔を出す」ような雰囲気が漂っています。牡牛座-金星という窓口を通して、このコンジャンクションも前述のTスクエアと繋がっているのです。

水瓶座は客観性や論理を重んじる世界ですが、牡牛座や獅子座はどちらかといえば「個人としての自分が、何を望むか」を問いかける世界です。また、山羊座の2星については、「支配力」や「権力」というものの不思議な特徴がにじみ出ている気もします。支配力や権力を持つ人々は、しばしば、そうした力を愛しているのだ、と見られます。利己的な理由で権力を手放さないのだ、と見られます。ですが当人は、「自分はみんなのためにこの力を使っている」と意識していたりするのです。支配力や権力は、単純に「善人が持てばよいことに使われ、悪人が持てばわるいことに使われる」といったようなものではないのかもしれません。

支配・権力関係は、どんな場所にでもあります。会社や学校などの組織はもちろん、家の中にも「支配側」と「被支配側」の関係が存在します。たとえば親は子供を支配していますし、子供に対して権力を持っています。「支配される側」の人間から見ると、支配力を持つ人は「権力を握ってはなさない」ように見えることもありますが、当人にとっては「権力が自分をつかまえて逃がさない」と感じられていることも、けっこう、あるのではないかと思います。誰かに恋をしている当人が「恋の感情が自分を捕まえてはなしてくれない」と感じるのに、少しだけ似ています。

たとえばそんな「つかまえて、はなさない」状態に風穴が空くとき、何が起こるのか。そんな風景を想像してみたくなる配置です。

今週はそんな感じです。