2020/5/25-5/31 全体の空模様

こんにちは、石井ゆかりです。
緊急事態宣言が多くの地域で解除され、わずかに明るい雰囲気が感じられるようになりました。まだ手放しで喜べるような状態ではないとは言え、4月の強烈な閉塞感を思うと、やはりホッとします。このまま、なんとか収束してくれることを祈るばかりです。

で、今週の空模様です。
先週末の新月があけて、物事が拡大・成長のモードに入ります。ですが、ガンガン前進! という勢いのある雰囲気かというと、必ずしそうではありません。金星はまだ逆行中ですし、水星が29日に蟹座に移動します。そして8月頭にかけて、ここに滞在します。水星は蟹座では特にディグニティに問題があるわけではないんですが、「水の星座の水星はちょっとアレ」と書いてあるものをよくみかけます。水星、つまりマーキュリーの「翼の生えたサンダル」が、水に濡れたような状態をイメージすると「なるほど」という気がします。濡れそぼった羽根ペンというか、本来爽やかに乾いていてほしいものが、ウェットになってしまって、動きづらくなるイメージです。

知性や思考(水星)が「感情」の水(蟹座)に浸されると、バイアスがかかって本来の機能を発揮しづらくなります。特に蟹座は共感と庇護、内側と外側を分ける世界であり、さらに「模倣」も蟹座の管轄とされています。「自分個人として客観的論理的に考えて動く」ことができにくくなる、という解釈になるのだと思います。

でも、本当に「感情」と「思考」は相容れないものなのでしょうか。そもそも何かを深く考えようとする「思考の動機」は、感情に他ならない気もします。中立公平客観的であれ、とされる「情報」も、「情」の文字が入っています。なぜその情報が情報として価値を持つかといえば、それを発する側・受けとる側の感情があってこそです。私たちはまず感情という動機を持ち、そこから物事を考えたり学んだり、理解しようとしたりします。「気持ち」と「思考」の繋がりを意識することは、むしろ、とても大事なことなのではないかと思うのです。

なぜ自分がこのように考えて、このような選択をしてきたのか。それを、「思い」の部分も交えて、ここから2ヶ月強、考えていけるのではないかと思います。自分ではきちんとしたリクツで語っているつもりだったけれど、じつはそうでもなかった、と気づかされる場面もあるのかもしれません。

今週は特に、山羊座の冥王星・木星と水瓶座の土星に対し、水星が次々にインコンジャンクトを組んでいきます。土星と水星は仲良しなので、この150度はなかなか、趣深く感じられます。150度は軌道修正、予定変更、条件の変化などを示す、という考え方があります。AかBかという分岐点で、もう一つの選択肢Cが出てきて状況が一変する、といったイメージのかたちです。「こっちにしか進まないだろう」と思っていたものごとが、今週「ナナメ上の展開」を見せるようなこともあるかもしれません。

今週、もう一つ特徴的なかたちは、天王星と火星のセクスタイルです。このかたちは、たとえば出生図にあると、ユーモアのセンスを感じるような配置です。コメディアンの方などによく見られる組み合わせなのです。トランシット(いわゆる「運勢」の占い)で出てくると、突発的でハデな変化、人々の耳目を集めるような出来事、想定外のインパクト、というイメージがわきます。これもある意味「ナナメ上」感がある、と言えるかもしれません。普通に考えていたのではわからないこと、ありそうもないこと、「普通こう考えるよね」という常識的発想の外側にあるようなことが起こりそうな感じがします。優等生的な回答ではおさまらないものがあるときなのかもしれません。

ちなみに、先月の火星と天王星のスクエアは4/7頃、日本ではちょうど緊急事態宣言が発表されたタイミングと重なっていました。とはいえ、あのタイミングは土星も火星とごく近くに位置しており、木星と冥王星のコンジャンクションもあって、むしろ「直球」感が強かったのかなという気もします。今週のセクスタイルに関しては、もう少し軽やかと言うか、自由な感じが強いのかなと思います。

今週はそんな感じです。