2021年 牡牛座の空模様

2021年の牡牛座の占いの記事に、
私はくり返し
「大活躍の年!」
と書いてきました。
大きな目標を掲げ、
大きな役割を引き受けて、
全力で勝負していく年になるだろう、
と想像したのです。
更に言えば、牡牛座の人々の
「社会的な姿」が変化していくプロセスを
「大活躍」という言葉に詰め込んだつもりでした。

一般に
「いかに練習を積もうとも、
実践の経験に勝るものはない」
とよく言われます。
そういう意味では、
牡牛座の2021年はすべて
「実践」の時間と言えます。
何十時間の練習で得られるものと、
たった数分の試合1回で得られるものとは
本来、比べようもありませんが、
「本番ってこううものか」
「真剣勝負とはこれか」
という実感は、
人の生き方を変えるほどの威力を持ちます。
2021年の牡牛座の人々は、
自分という人間として、
全力で「世の中」に飛び込んで、
そこで、急成長を遂げることになります。

「成長」というと、ただ
「小さなものが大きくなる」
イメージが浮かぶかもしれません。
でも、現実の「成長」は、
双葉から本葉が出たり、
緑の中に突然白い蕾が顔を出したり、
卵が孵ったり、
蛹が蝶になったり、
というふうに、
神秘的なほどの「変容」のプロセスです。
2021年のあなたの「実体験」もまた、
あなたという人を大きく変容させるでしょう。
ですがそれは、
自分というものが本質的に変わってしまう
ということではありません。
蕾も、蛹も、羽化した姿も、
すべて「それそのもののありよう」です。
「自分らしさ」そのものです。

「活躍」は「舞台」と
切っても切れない関係にあります。
活躍するには、「場」が必要です。
2021年の牡牛座の人々は、
「活躍の場」に恵まれるでしょう。
あるいは「恵まれる」のではなく、
自分自身の手で、活躍のための舞台を
「建設」することになるのかもしれません。
自分が思いきり暴れるためのフィールドを、
何もない荒野のような場所に
切りひらいていく人もいるでしょう。
あるいは、活動している間に
「この場所は、今の自分にはもう、
狭くなってしまったな」
と感じて、
より広い場所を捜しに出かける人も
少なくないかもしれません。

「舞台」は、
チャンスとか、
人からもり立ててもらえる状況とか、
あるいはマーケットの状況、
世の中の変化なども含まれます。
いくつかの条件は全く偶然のものですが、
自分から意図して選べる条件もあるはずです。
自分というものと、世の中との結びつきが、
この年、かつてなくダイレクトなものになります。
「社会人」という言葉の意味が、
あなたの中で、
新しく捉え直されるでしょう。

たとえば、子育て中の人が
「こどもの反抗期」に直面した時、
とても辛く感じられるものだそうです。
子供と自分の関係、という視点で見ると、
それはまさに、衝突であり、
摩擦であり、トラブルです。
でも「こどもの反抗期」を
すでに経験済みの人たちに話を聞くと
「そういうとき、うちもあった!」
「はいはい、そうですか、で流したよ」
など、いろいろな意見が聞かれます。
すると
「こどもは反抗期を迎えるものだ」、
ということは、
実は個人的な人間関係の問題と言うより
子育てという社会的なテーマなのだ、
と、気づかされるのです。
もちろん、この発見で、
辛さが完全になくなるわけではないでしょう。
でも、少なくとも、
「この状況をムリにでも改善しよう」
というプレッシャーは、
わずかにでも軽くなるはずです。
人の意見を聞いてみること、
自分だけの小さな問題としてしまわないこと、
より広やかな視野で、
長い時間を捉える目で見つめること。
「社会人として生きる」ということは、
きっと、そうしたことなのだと思います。

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[時期について]

1月から3月前半、
「大活躍」への道を、
一気に駆け上がっていくことになるでしょう。
年明けからガツンとアクセルを踏み込んで、
一気に突っ走っていくような時間となります。
忙しくなるでしょうし、
新しいポジションを引き受ける人も多いはずです。
大きなプロジェクトがスタートしたり、
独立したりする人もいそうです。
「勝負」の気配が濃厚な時期で、
言いたいことを思いきり言う!
という場面もあるはずです。
遠慮したり、後回しにしたりするのは、
この時期にはまったく合いません。

3月になると「勝負」が一段落し、
ホッとひと息つけそうです。
一方、経済活動は3月から4月、
一気に活性化します。
新しい収入の途を開拓する人もいるでしょう。
3月は「人に恵まれる」時でもあります。

4月半ばから5月は、
とても明るい、フレッシュなタイミングです。
伸びやかに過ごせるでしょう。
熱いコミュニケーションが生まれる時期でもあり、
議論や衝突もあるかもしれませんが、
そこで議論した相手がいつのまにか、
5月から7月にかけて、
無二の親友となっているかもしれません。

6月から8月は、
居場所や家族のことに注力する時間です。
引越や家族構成の変化なども起こりやすく、
身近な人のサポートやケアに忙しくなるでしょう。
子育て中の人は、
8月から9月が特に、熱い時間となっています。

8月から9月は、
とてもクリエイティブな時間帯です。
なにか素敵なものを作れそうですし、
創造的な活動に取り組んでいる人には、
大きめのチャンスが巡ってくるでしょう。
あなたの活動が「権威」に認められる、
といったことも起こりそうです。

9月から11月頭は、
とても忙しくなるでしょう。
「やるべきこと」に集中する時期で、
周囲から頼られ、必要とされます。
生活改善にも良い時期です。
また、自分に合わない生活を続けている人は
根本的な生活改善や転職など、
かなり大きな変更を選択できそうです。

12月以降年明けにかけて、
遠くから素敵なものが届くかもしれません。
あるいは、
素晴らしい招待・招聘を受ける人もいそうです。
旅に出ることが可能になっていれば、
遠出して得るものがあるでしょう。
この時期、学ぶことはとても楽しく感じられます。
ライフワークに出会う人、
自分に合った専門分野を見つける人もいそうです。

12月末から2022年5月、
大きな夢を描き、
その夢を叶えるために生きる時間に入ります。
2021年は「目標達成」の時間で、
2022年は「その先の夢を描く」時間なのです。
一つの山を登り切ったら、
次の山を選ぶプロセスに入ります。
12月までに「山を登り切った」あなたは、
年末、肩の力を抜いて、
限りなく大きな夢を描く喜びを
味わうことになるはずです。

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[愛について]

愛に追い風が吹きそうなのは、
1月から2月頭、
4月後半から5月前半、
7月から9月中旬、
10月末から2022年3月頭です。
また、5月半ばから7月にも、
雄大な追い風が吹いてきます。
恋愛関係、パートナーシップにも是非とも必要な
「友愛と信頼」の風です。

2021年は非常に忙しい年なので、
うっかりしていると
プライベートは風のように
流れ去ってしまうかもしれません。
「忙しすぎてそれどころではない」
という感じがある年なのです。
一方「婚活」のように、
パートナーを得ることを一つのミッションとし、
ハッキリした目的意識を持って動くなら、
きっと達成できるでしょう。
愛にも意志が必要なのです。

パートナーがいる人は、
自分が今何を目指していて、
どんな状況にいるのか、ということを、
常に情報共有することが大事です。
たとえば
「家に仕事は持ちこまない」
という主義の人も、
2021年はなんらかのかたちで、
自分の置かれた状況について、
情報共有するといいかもしれません。
いわゆる
「忙しすぎるがゆえのすれちがい」は、
コミュニケーションによって、
ある程度補える部分もあるはずです。

5月から7月は特に、
愛を育てる風が吹きます。
できるだけ時間をとって、
「ともに生きる」
ことを意識したい時間帯です。
「これからのこと」
を話し合う機会も増えるでしょう。
自分が何を目指しているか、
どんなことに奮闘しているのか、
ということを解ってもらい、
相手のそれも受け止めようとすることで、
「未来」の話はいっそうカラフルに、
現実味を帯びるはずです。

11月から2022年3月頭にかけて、
爽やかな愛の追い風が吹き続けます。
一緒に成長し合えるような相手に出会えますし
カップルも、ともに学び、
新しいことを分かち合える時間となるでしょう。

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また、私は私の生を<社会>の認識の中で ”位置づけて” いる。私の将来像、たとえば将来どういう職業につくか、どういう老後を過ごすか、ということ自体が<社会>についての一定の像を前提にしないと成り立たない。学校に通うことも、すでに<社会>の存在を前提としているのである。もし<社会>の認識を放棄するならば、人類や日本社会の将来を思い描けないだけでなく、自分個人の生をも、思い描くことができなくなってしまうのだ。
(西研『哲学的思考』ちくま学芸文庫刊)

年末が近くなると、インタビューなどで「来年はどんな年になりそうですか?」と何度も聞かれます。そして、そのあとに「私たち一人一人の生活は、どうなるでしょうか?」と続くことが、よくあります。
「世の中の動き」と「個人の生活」を語る言葉は、まったくちがうものであるようです。あるいは、「大きな世の中のこと」と、「小さな自分の生活」とは、別世界で、遠く隔てられている、というイメージもあるのだと思います。
でも、実際はこの引用部にあるように、「社会」のイメージがあって初めて、「将来の夢」「志望校」「未来の自分像」「終の棲家」などを「おもいえがく」ことができるものなのかもしれません。この世の中がどうなっていくか、というイメージがなければ、「これからどのように生きて、何を選択するか」も、決めようがないのです。

先に「大活躍」と「活躍の場・舞台」は、切っても切れないものだと書きました。
活躍のスケールが大きくなればなるほど、「活躍の場」としての「社会」が、大きく視野に入ります。
2021年は牡牛座の人々にとって、そういう意味で「社会」がはっきり見えてくる年となるでしょう。
「大きな世の中」と「小さな自分の生活」を遠く隔たったものとして感じていた人も、2021年は「両者は溶け合っていて、一体だ」と、日常の中で実感することになるかもしれません。

社会が、世の中が、あなたの手の中に流れ込んできます。そしてあなたの動きもまた、社会を、世の中を、変える力となります。
大袈裟なことを言っている、と思われるかもしれません。でも、もし2021年の終わりにこの占いを再度読み返して頂ければ、また違った印象を持たれるのではないか、と私は想像しているのです。