2020/10/5-10/11の星占い 牡羊座

私たちは「違い」「差」をキャッチするようにできています。
ゆえに、どんなにセンセーショナルなことでも、どんなに感情を揺さぶられるようなことでも、それが長い間、毎日同じ調子で続いていくと、いつかそのことを感じなくなってしまいます。

たとえば夏の蝉の声などは、その最たるものです。蝉の声はあんなにもうるさいのに、毎日一日中聞いていると、私たちの脳はそれを意識することをやめてしまいます。それで、「気にしようと思わなければ気にならない」状態になるわけです。

大問題が起こっていても、大勝負に挑んでいても、それが長く、毎日同じように続くと、いつか意識にのぼらなくなります。
一方、わずかずつでも変化し続ける些細なことには、私たちは敏感に反応します。とても大きな目標に向かって偉大な人生を歩んでいるのに、つい、他人のどうでもいいような意見に揺さぶられたり、目先の小さな利害に目をぎらつかせたりしてしまうのは、そういうことです。

よく、なにか大きな目標を目指すことに「一念発起」した人が、カベに標語や決意表明を張り巡らしているのを見かけます。インテリアという意味ではお世辞にも「すてき」とはいえない光景も、上記のようなことを考えると、なるほど理に適っています。どんなに熱い情熱も、長い時間の中に置かれると、蝉の声のようにいつか「意識にのぼらなく」なるのです。それを知っている人が、ああした不調和な言葉をカベにベタベタ貼り、自分の意識を逸らさないように工夫しているのでしょう。

今週は特に、「今、時間をかけて歩み続けている、大きな問題」を忘れずにいたいのです。意識にのぼらせておきたいのです。そうでないと、些細なことが意味もなく大きく見えてしまうだろうと思うのです。

たとえば、年内に成し遂げたいこと。
たとえば、初夏に心に誓ったこと。
そうしたことがあれば、心にもう一度、フレッシュな形で刻みつけてみたいのです。そして、この毎日が確かにその目標に向かっている、ということを、確かめてみたいタイミングだと思います。
そうすることによって、目の前に転がってくるものが、余計なものなのか、そうでないのかを、見分けることができます。

今週、人の態度が変わったり、誰かの動きが変則的になったりして、それがあなたに影響を及ぼしたとしたら、「手の中にあるもの」を確かめて下さい。今あなたが手がけていること、取り組んでいることを、相手はじっと見ているのかもしれません。相手の動きは、あなたの取り組みの長期的な新しさへの、ささやかな反応なのかもしれません。