2021/1/18-1/24 全体の空模様

こんにちは、石井ゆかりです。
今週は20日に太陽が水瓶座入りし、土星のコンジャンクションに向かいます。火星・天王星と水瓶座2星のスクエアも依然、バリバリしており、全体にバッキバキな感じが続いています。

人間は集団で生きることを選択した生き物で、個人個人の意志の他に、集団としての意志のようなものがある、といわれます。意志だけでなく「集団的無意識」というものもあり、私たちは自分個人の思いの他にも、いろいろな意識や無意識を「生きている」生き物だと言えるかもしれません。水瓶座は人間が集団として生きることに関係の深い星座です。特に、山羊座が伝統的集団や組織的集団を扱うのに比べ、水瓶座はより新しく自由な人間集団の可能性を追求する世界です。

たとえば映画やドラマ、マンガなどでは、一人のヒーローが現れて「古い力関係を壊す」ような活躍を見せることがありますが、現実には「たった一人のヒーロー」ではなく、何人もいる英雄、たくさんの主人公が小さな、あるいは大きな集団を作りながら、古い力関係を壊し、より機動的で機能的な新しい集団としての動きを実現していくものなのかもしれません。

この時期、そうした「新しい集団としての動き」が、さらに活性化していく感じがあります。人の個人としての強さが、集団としての強さにまとまったとき、「一足す一」が3にも100にもなるような化学反応が起こる事もあるのではないかと思います。

水瓶座は科学技術や革命など、どちらかと言えば「人為」を管轄する世界です。人が意志や知恵をもって新しいことを為す、ということを扱う世界です。ただ、たとえば古代には「灌漑の神様」や「技術の神様」など、人のやることについても神様がいました。人間が自分の力でやっていることであっても、天の恵みによって可能になっている、という前提があったのでしょう。織物の技術を自慢して天罰を食らったアラクネの神話など、人間の「自力」への驕りを戒める物語はたくさんあります。

私たちは一人で生きているような時でも、過去の無数の人々から受け継いだ知恵に支えられて生きています。自分だけで生み出したこと、出来るようになったことなど、ほとんどないと言っていいように思われます。今同時代を生きている人々だけでなく、過去の人類から受け継いだもの、それを可能にした大きな環境などと「ともに」生きている自分がいるのだなと思います。どんなに孤独でも、どうしても、人に揉まれ、人の中で生きているのが、人間というものなのかもしれません。そういう意味で、人間が集団としてどういう意志を生きるか、ということが、今問われているのかなという気もします。

そんな中、山羊座の金星と魚座の海王星が60度を組みます。これは大変美しい、優しい組み合わせだなと思えます。現実に苦しんでいる人を救おうとする思い、愛を必要とする人に愛を届ける愛、といったものを感じさせます。本当の誇りとは何か、本当の愛とは何か、ということを考えさせられる形です。

考えを変える強さと、変えない強さ。間違いを認める強さと、認めない強さ。勝利にこだわる強さと、負けを認める強さ。打ち負かす強さと、打たれ強さ。世の中にはたくさんの種類の「強さ」があります。牡牛座の火星・天王星とスクエアする水瓶座木星・土星という今の配置は、かたく信じられている一つの強さが、もう一つ別の強さへと、はげしい衝撃を伴いながらシフトしていく、といった変化を連想させます。岩を割って石垣を作るとき、あるいは山を通るトンネルを作るとき、一度割られた岩は、もう元には戻りません。

水星がちょっと一人旅になりつつ、そろそろ減速しているのも面白いところです。物事を考えるには時間が必要です。一度出たはずの結論も、よく考えた後でひっくり返したくなることもあります。この時期に考えたことは、3月半ばくらいまでの中で「ひっくり返る」可能性が大きいようです。リクツの一本道ではなく、ぐるぐる周りながら進む面的な思考法のほうが、この時期には合っているのかもしれません。この時期たくさんの言葉が飛び交うかもしれませんが、それらが大きな形にまとまって行くには、時間がかかるのかもしれません。それでも、声を飛ばしあうことには、意味があるはずです。

今週はそんな感じです。