やる気について考える④ ~ドーパミンを知る回~
どうも。
kazです。
今日はちゃんとやる気のこととか考えていきます。
◆おい!やる気②を読んだけど俺は未来を変えたい欲はあるんだが結局なまけちまう!言ってることとちがうじゃねえか!
的な罵詈雑言が私の脳内のクレーマーおじさんから寄せられたので、そのおじさんをうまく宥められるように(笑)話を展開していきます。
ざっくりなに話したかというとマズローの理論とかを用いて
・やる気の正体=欲求なんじゃね?説
・人の欲求には種類や階層があるよ!
・欲深いとか強欲とか言うが悪くとらえるのではなく良き使い方を考えようねー
的な話をしたんですよね。
詳しくはこちら↓
◆今度は欲求の正体とかも考えようか
さてさて、クレーマーおじさんを宥めなきゃなんですが
まず我々は考えなきゃいけないことがあって
”欲求が湧いている状態ってどんな状態??””そもそも欲求が湧いているとは?”といった点です。
ワクワク?
ムラムラ?
ドキドキ?
さあ、皆さんはどんなイメージを浮かべます?あるいはどんな表現をします?
まあ、いろいろあると思いますがまずはそんな”欲求が湧いている状態ってどんな状態??””そもそも欲求が湧いているとは?”についての理解を深めていきましょう。
◆”ドーパミン”て名前だけ聞くとそう言う飲み物ありそうだよね。
さあ、どうやって欲求が出ている状態を我々は定義しましょうか!というところなんですが
まずは欲求が、出ているときの我々の体ってどうなってるの?みたいな話でもしましょうかね。
ズバリ人間のやる気や欲求は、脳内で分泌される神経伝達物質・ドーパミンによって引き起こされます。
このドーパミンという神経伝達物質は割と聞いたことある方もおおいんじゃないですかね?私は最初飲み物のドデカミンの亜種かなと思ってました(笑)
ドーパミンは“生きる意欲を作るホルモン”等と脳科学の界隈ではかなり大それた呼ばれ方をされてまして前向きに生きる!とかやる気!とか考えるうえでもはや常識的なやーつだったりします。
因みにどういったときにそんな誉高きドーパミンさんは出てきてくれるかといいますと
・スケベなことを考えているとき
・ギャンブルでイイ感じの勝負が出来ていると感じるとき
・スポーツの試合をしているとき
・ゲームに熱中しているとき
等々、わかりやすくいってしまえば「やば!こんなに時間たってたの!?気づかなかった!!」的なときとか「食事も完全に忘れていた件についてw」的なときなんかは皆さんも心当たりあるんじゃないでしょうか?そんなときにはドーパミンががっつり出てると思ってください。
◆じゃあなんで”ドーパミン”が出るのか?
報酬中枢の役割は、ひとことで言ってしまえば”予感”です。
ヒトが進化の大半をすごした旧石器時代には、食べ物を獲得したり性交をする機会を作り出すのが極めて難しい過酷な環境でした。なので、生き延びて子孫を残すには強い衝動で死に物狂いにさせるような脳構造のほうが絶滅せずに済むのですよね。
なので、「あらゆるリスクを冒してでも、欲しいものを即座に手に入れたい」と思わせるという強烈な予感を与えることが種を存続させるために合理的なんですよ。脳ってすごいですねー。
これを身近なことに置き換えると
恋愛は好んだ異性との過ごせる時間だったり、多少スケベなことをして種の反映にいそしむことができるという予感。
ゲームやギャンブルは目に見える課題を達成することで得られる、成果という報酬の予感。
という具合に”その刹那を投じたら気持ちいい瞬間が待ってる!”というものごとに対して予感を働かせ盲目的になってしまうのです。
欲求の正体がだんだん明確になってきそうですね。
◆~胸の高鳴り~、~電流が走るような気持ちよさ~、しかしその効果は長くは続かない
ドーパミンについての研究が始まったのは1950年代初頭、実験ネズミの脳内に報酬体系を発見したことがきっかけ。
ラットが恐怖を感じたときに生じる反応の再現検証の研究のはずが、
間違えて脳の報酬系に電極を刺したことによってラットが同じ刺激を何度も欲するようになったんだとか。
食べることも、水を飲むこともせず、交尾をする機会にも興味を示さず、最後には死んでしまうまで自ら電極のスイッチを押しまくるようになったらしいです。
ドーパミンの恐るべき効力が垣間見えたのと、ドMなネズミが誕生した瞬間でした。
そして1960年代になるとそれを人間で実験し始めます。
当時は重度の精神病患者の前頭葉を切断して廃人同然にしてしまうとんでもないような人権もくそもない手術が平気行われていまして、そんなクレイジーな実験内容でドーパミンの研究は行われてました。
実験対象となったのは長年にわたりひどい抑うつに苦しむ若い男性。抑うつなんで無気力な感じのひとですね。
が、側座核に電流が流れたとたん、「気持ちがよくて、暖かい感じ」がし、自慰や性交をしたいという欲望を感じたんだそうな。そして3時間のセッションで1500回以上も電極のスイッチを押したのです。
以上より、ドーパミンが抑うつの治療に使えるのではないかと期待しました。
が、しかしここで分かってしまったことがあります。
それは、憂うつな気分を晴らす効果は一時的で、すぐに消えてしまうという事実。また、「楽しいのは押す前の予感を働かせていた時、実際に押している最中は満足感が得られそうで得られないもどかしい状態が続いたと被験者」は言います。
すなわち、ドーパミンの効力は一時的、しかもそのドーパミンに支配された行動が残念なことに満足感を得ることにつながらなかったそうです。
◆おじさん、それ多分”欲”や”ドーパミン”の使い方まちがえてないかい?(まとめ)
こうやってやる気及び欲をドーパミンが分泌されることであるという前提を元に紐解いていくと
おじさんが、怠けてしまう理由もなんとなく察しがつきます。
それは
1つはそもそもドーパミンが分泌されるくらいの欲求でなかった。
あるいはもう1つは最初はやる気はあったけど、結局一時的にしか持続しなかった。
といった感じですね。
そういった意味ではこのテーマは実はまだまだ考察する余地、深堀する余地はたくさんあるんですよ。
欲望が大事だと知ったから、あるいはドーパミンの理論を知ったからすぐさまやる気が出る!だったら世の中のうつ病患者はいなくなることはないでしょう。
ドーパミンもやる気ホルモンとかいろいろ言われてますが生物である以上常にドーパミンを出し続けるのは非常に危険です。リスク見えなくなっちゃいますし。
なのでね。次回以降にドーパミンとの付き合い方やドーパミンの特性を知った上での戦略というのをまた改めて語っていくとします。
では、このへんで
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