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播磨拳児「好きだからだ…!」

久しぶりにマンガのあるシーンを思い出して電車で泣きそうになった。

それは「スクールランブル」というマンガで10年くらい前にアニメにもなった作品のワンシーンである。

スクールランブル概要
同級生の烏丸大路に片思いするごく普通の女子高校生・塚本天満、その天満に片思いする不良高校生・播磨拳児、この2人の主人公が恋に悪戦苦闘するさまを中心として、多くのキャラクターが絡み合う高校生活を描いたラブコメディ漫画である。(Wikiより

実は既にマンガは手元になくて数年以上の記憶になるので、ストーリー自体は結構あいまいになっていて、これから書く内容は正確ではないのとネタバレを含んでいる。

よくある三角関係のラブコメディで、不良高校生の播磨は主人公の天満に恋をしていて何度も近づこうとするが運命のイタズラでなかなか叶わない。天満は同級生の烏丸が好きなことを播磨は知っていた。終盤シーンで烏丸は転校しなくてならず天満に別れを告げた。

播磨は天満の想いを知っていたので烏丸に本当を理由を確認したところ、烏丸が病気で海外に行く必要があり「自分も天満が好きだが相手を想って身を引く」ことを知る。納得のいかない播磨は烏丸と殴り合うが話はまとまらずに、烏丸は海外に行くため空港で飛行機を待っている。

そして、播磨は自宅で悲しんでいる天満のもとにバイクで行く。ここからが印象に残っているシーンで、烏丸に振られたと思って投げやりになっている天満を見て播磨は天満の手を引っ張って、バイクに乗せて烏丸がいる空港に向けて猛スピードで向かった。

バイクに乗っている最中に播磨はつぶやく。

「オレはいったい何をしてるんだ…?好きな女をライバルのもとに連れて行くなんて…どういうことだ…?」

そして、まっすぐ前を見て叫ぶ。

「好きだからだ…!!オレはこの女のためなら…どこまでも走れるぜーぇええっ!!」

バイクの爆音で播磨の声は天満には届かない、スピードはさらに上がる。

このシーンを当時マンガで読んだ時、好きなもののために真っ直ぐで覚悟を決めた播磨に心を打たれて涙した。このシーンはバイクの疾走感と物語終盤にさしかかる盛り上がりと失恋も含めて音楽が頭の中で再現される。

人生を歩む上で自分に嘘をついて生きることに悩むことが多い。播磨のような自分の心に真っ直ぐな生き方に憧れる。


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