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男の子で花摘むなんてと言われたよ
実家の裏は草原。は言い過ぎか。ちなみに生垣はお茶の木でした。
一軒家が二軒は建つくらいの広さが夏場には腰くらいまでの高さ草が生い茂る。子供にとっては最高の遊び場。
実家の周りには五軒しか家がなく、子供はうちが一番低年齢だったから妹と遊んでました。
雉もいたしネズミが草の上の方で巣を作ってたし、蛇は怖かった。これ、平成初期の話。昭和じゃない。昭和はどうなってたんだろうな…。
よく花を摘むのが好きだった。見るのが楽しかった。
考えることはただ一つ。食べられるかどうか。
クローバーは花はまずかった。葉っぱは青臭い。イタドリなんかは酸っぱくて好きだった。ヨウシュヤマゴボウの実も少し食べたが毒があるって聞いて青ざめた。よもぎも生のままじゃ苦いだけ。カラスノエンドウとかは食べられた。キノコは怖くて手が出せなかった。あけびとかはおじいちゃんの家になってて秋が楽しみだった。草原だからかウリ系なかったな…。
隣は畑なのでそこには侵入しないという厳命は守りつつ。
男の子っていつもサバイバルなことを考えてると思う。もし食料がなくなったら、食べれる傘と食べられない草の違いくらい見抜けなきゃって思ってた。だから食べて覚えようとした。
その結果今生きてるから、毒の草とか食べてたのかもしれないけど、大したことはなかったんだろう。
女の子はすぐ大人になるけど、男の子はいつだって世界の危機に対して準備しているもんだ。
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