NYダウはなぜ最強の株価指数なのか?

株がにぎわうときにだいたいよく言われるのが「アメリカ株の方がずっと上がり続けていてすごい」ということです。実際にNYダウは1980年代は1000ドル台、2000年代初頭は10000ドルくらいでしたが、現在は3万数千ドルとなっています。日経平均は何十年ぶりかにバブル後高値とか言っているのに比べるとえらい違いです。このあたり、単純にアメリカ株はすごい!日本株は駄目!ではなく別の観点で理屈を説明したいと思います。なので経営が~業績が~配当が~は今回の記事には書きません。


日経平均の株価指数算出方法について

株価指数の算出方式には
①単純平均 ⇒対象銘柄の株価(株価×銘柄ごとの定数)÷除数
②加重平均 ⇒対象銘柄の時価総額(株価×株数)の合算÷なんかの数字
の2つがあり、日経平均やNYダウは①です。日経平均採用銘柄は1株数万円の値がさ株から1000株単位で数百円くらいの数量株までバラバラで1銘柄の影響力が大きくなりすぎないように定数で調整しています。ただ、ユニクロとかソフトバンクといった値がさ株に対してはETFのような株価指数連動の投資信託でリバランスの売買が出てしまうことから日経は調整に消極的です。理由としては日経平均がハイテク株を20銘柄ぐらいゴソッと入れ替えた際にリバランスの売買が大量に入って日経平均が暴落したことがあったからというのも一因かと思います。

NYダウの指数算出方法とコントロールについて

NYダウは算出方法を公表していないので証拠はありませんが、日経平均とNYダウの大きな違いは、NYダウに「銘柄ごとの定数」が無いことです。じゃあどうやってコントロールするんだ?というと推測になりますが以下の単純なルールに従っています。

★構成銘柄が100ドルを安定して超えるようになったら分割させる。

分割したら除数で調整して指数の連続性を保つところに関しては日経平均と同じです。分割して余った分は何になるかというと、ETFとかの運用的な面で言うと現金化されて再度指数に組み込まれ、除数によって調整され、指数に対する影響力が緩和されます。個人の人であれば分割された株は持ちっぱなしでもいいし、売却して貯金するでも再投資するでもいいです。指数に対する調整は除数だけでやっているのでシンプルです。日経平均だと分割した場合は株価にかける定数をいじってしまうので株価指数に対する影響力については変化ありません。なので一部の銘柄が株価指数そのものに影響するような影響力をいつまでも保ってしまうことになります。ソフトバンクとかがいい例ですね。もちろん株価が上がり続ける銘柄があることが大前提です。

NYダウに投資することと日経平均に投資することの違い

日経平均に投資するには225銘柄を買って....。とってもめんどくさいですね。しかも特定銘柄、業種に偏っているので業績や業界の景気の良し悪しに影響されやすいです。NYダウに投資するには、NYダウの構成銘柄30をそのまま1株ずつ買えばいいです。簡単に言うと日経平均で運用することには非常に面倒なリスクファクターがあります。逆にNYダウはそういったものが無く、余計なリスクファクター無しで純粋にアメリカという国の成長や世界有数の巨大企業の成長にベットすることができるので投資しやすい株価指数といえると思います。(不祥事はもちろんあり得ますが。)
以上のことから、余計なリスクが無いので投資しやすい≒投資資金が集まる≒株価が上がる≒会社の総合力がアップする、という良いサイクルにつながります。株価指数のコントロール手法がシンプルで分かりやすいことも株価上昇の助けになるという自分なりの推論でした。

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