日本Vintage15年史2003年のコメントと回答(コッソリ修正R2)

また、《ザンティッドの大群/Xantid Swarm》の登場により「Dragon」のコンボ成功率が上がりました。もう「Replenish」の様に《中断/Abeyance》をカウンター戦の水増しに使う必要もありません。これによりもはや「Replenish」を使う利点は消滅しました。

日本Vintage15年史 2003年より
コメントありがとうございます!

まずはキチ#0360さんコメントありがとうございます。
読み返してみますと、《ザンティッドの大群/Xantid Swarm》が出ていなくても「Dragon」が「Replenish」に対し当時のメタではそもそも優位でした。入ることで更に優位になった説明は必要なので以下のように文面を修正いたします。

また、《ザンティッドの大群/Xantid Swarm》の登場により「Dragon」の勝率が上がりました。それまではのコンボは《マナ吸収/Mana Drain》と《意志の力/Force of Will》を突破する所から始まるのが前提でした。これだけであれば《ザンティッドの大群/Xantid Swarm》でなくとも、《強迫/Duress》なり《オアリムの詠唱/Orim's Chant》なりで対応できますが、《ザンティッドの大群/Xantid Swarm》の利点は2つあります。1つ目は、1マナなので《マナ吸収/Mana Drain》されにくい、されても1マナで済みます。2003年当時はそれなりのマナコストの呪文を《マナ吸収/Mana Drain》されると返しのターンで即死に繋がります。2つ目はマナを分割払いできます。《強迫/Duress》なり《オアリムの詠唱/Orim's Chant》ではどうしても仕掛ける時にマナが余分に必要です。1マナの差とはいえ、この影響により「Replenish」と比較してもともと優位だったのが更に優位になりました。

《ザンティッドの大群/Xantid Swarm》でカウンターを止めただけでは、置物対策の差を説明出来ていないので、次に置物対策差を説明します。例として場に《トーモッドの墓所/Tormod's Crypt》がある場を想定します。
《中断/Abeyance》は効果だけ見れば理想的ですが、何分2マナなのでコンボを仕掛けるには重かったです。そのためこのプランは早々にあきらめることになりました。
当時の「Replenish」が《トーモッドの墓所/Tormod's Crypt》を越えて即勝利するには、一般に《Bazaar of Baghdad》、《補充/Replenish》、《はじける子嚢/Saproling Burst》と《伏魔殿/Pandemonium》を最低1枚合計3枚、《解呪/Disenchant》の総合計6枚+4WWが必要となります。これに対し、「Dragon」は《Bazaar of Baghdad》、《世界喰らいのドラゴン/Worldgorger Dragon》、《動く死体/Animate Dead》、《ネクロマンシー/Necromancy》、《ラクァタス大使/Ambassador Laquatus》の総合計5枚+3BBで済みます。マナの差こそ1マナですが、手札1枚差(相手が《動く死体/Animate Dead》につられて即《トーモッドの墓所/Tormod's Crypt》を使ったら、《ラクァタス大使/Ambassador Laquatus》は無くてもOK※)はコンボでは大きな差になります。 加えて、「Dragon」には別ルートとして《世界喰らいのドラゴン/Worldgorger Dragon》+3RRRでハードキャストがあります。このルートを取られると、場に《トーモッドの墓所/Tormod's Crypt》や《浄化の印象/Seal of Cleansing》が何枚あっても無関係です。そして2003年当時のVintageでは、場に出た《世界喰らいのドラゴン/Worldgorger Dragon》を除去できるカードは《青霊破/Blue Elemental Blast》と《水流破/Hydroblast》しかデッキに入っていません。 
また正しいと言い切れない記載でした。わきまえます。

例1として場に《トーモッドの墓所/Tormod's Crypt》がある場を想定します。
《中断/Abeyance》は効果だけ見れば理想的ですが、何分2マナなのでコンボを仕掛けるには重かったです。そのためこのプランは早々にあきらめることになりました。
当時の「Replenish」が《トーモッドの墓所/Tormod's Crypt》を越えて即勝利するには、一般に《Bazaar of Baghdad》、《補充/Replenish》、《はじける子嚢/Saproling Burst》、《伏魔殿/Pandemonium》、《解呪/Disenchant》の総合計5枚+4WWが必要となります。これに対し、「Dragon」は《Bazaar of Baghdad》、《世界喰らいのドラゴン/Worldgorger Dragon》、《動く死体/Animate Dead》、《ネクロマンシー/Necromancy》、《ラクァタス大使/Ambassador Laquatus》の総合計5枚+3BBです。マナの差1、手札の差0ではありますが、大きな違いが3つあります。1つ目は、「Replenish」は《トーモッドの墓所/Tormod's Crypt》を除去してから墓地に仕込みをしなければなりませんが、「Dragon」は墓地に仕込みをしてからコンボが可能です。2つ目は、「Replenish」は《補充/Replenish》1種4枚しかないのに対し、「Dragon」は《動く死体/Animate Dead》、《ネクロマンシー/Necromancy》、《Dance of the Dead》の3種最大12枚あります。特に2つ目の枚数差が大きな差となりました。
3つ目は、例2に関係しますので合わせて開設します。例2の置物は《浄化の印象/Seal of Cleansing》です。「Replenish」側に必要なものは一般に《Bazaar of Baghdad》、《補充/Replenish》、《はじける子嚢/Saproling Burst》+《伏魔殿/Pandemonium》各1合計3の総合計5枚+3Wです。これに対し「Dragon」側に必要なものは例1と同じく《Bazaar of Baghdad》、《世界喰らいのドラゴン/Worldgorger Dragon》、《動く死体/Animate Dead》、《ネクロマンシー/Necromancy》、《ラクァタス大使/Ambassador Laquatus》の総合計5枚+3BBです。一見すると「Replenish」側の方がマナが少ない分よさそうに見えます。しかしながら実際には《ネクロマンシー/Necromancy》の存在によりこの場合も「Dragon」側の方が成立しやすいです。《ネクロマンシー/Necromancy》による《浄化の印象/Seal of Cleansing》回避手順は以下の通りです。

1.墓地に《世界喰らいのドラゴン/Worldgorger Dragon》を準備する。
2.《動く死体/Animate Dead》、《ネクロマンシー/Necromancy》、《Dance of the Dead》のどれでもいいので《世界喰らいのドラゴン/Worldgorger Dragon》を対象にして唱える。
3.《世界喰らいのドラゴン/Worldgorger Dragon》に上記3種のどれかがエンチャントされて戦場に出る。
4.《世界喰らいのドラゴン/Worldgorger Dragon》の戦場に出た時の誘発型能力がスタックに乗る。
5.優先権を相手に渡したら、相手は《浄化の印象/Seal of Cleansing》で上記3種のどれかを破壊する。
6.上記3種の誘発型能力により、《世界喰らいのドラゴン/Worldgorger Dragon》が墓地に置かれる。
7.「4.」のスタックの上に《ネクロマンシー/Necromancy》を唱える。
8.《ネクロマンシー/Necromancy》が場に出たので、「6.」で墓地に置かれた《世界喰らいのドラゴン/Worldgorger Dragon》が戦場に出る。
9.以降無限ループをして、仕込み
10.《ネクロマンシー/Necromancy》で《ラクァタス大使/Ambassador Laquatus》を戦場に出す。
11.「4.」のスタックの上に、《ラクァタス大使/Ambassador Laquatus》の能力を仕込みしたマナのマナバーンで死なない程度に使い相手のライブラリーを0にする。
12.「4.」を解決し、こちらの場のパーマネントが全部追放される。
13.ターンを終了して相手のライブラリーアウト死を見てもよろしいでしょうか

上記例では《浄化の印象/Seal of Cleansing》回避でしたが、《トーモッドの墓所/Tormod's Crypt》回避の時は「2.」か「10.」で相手が《トーモッドの墓所/Tormod'c Crypt》を使うと考えられますので、そこで「7.」をすることで回避できます。このように《ネクロマンシー/Necromancy》により《地の封印/Ground Seal》以外のほぼ全ての置物を回避できました。
加えて、「Dragon」には別ルートとして《世界喰らいのドラゴン/Worldgorger Dragon》+3RRRでハードキャストがあります。このルートを取られると、場に《トーモッドの墓所/Tormod's Crypt》や《浄化の印象/Seal of Cleansing》が何枚あっても無関係です。そして2003年当時のVintageでは、場に出た《世界喰らいのドラゴン/Worldgorger Dragon》を除去できるカードは《青霊破/Blue Elemental Blast》と《水流破/Hydroblast》しか主なデッキに入っていません。これにより、「Dragon」は墓地を使うコンボとしてほぼ完全に「Replenish」に優位となりました。

※《トーモッドの墓所/Tormod's Crypt》等の起動型能力を使って、優先権をもらったら《ネクロマンシー/Necromancy》を唱えます。これで、《トーモッドの墓所/Tormod's Crypt》の解決がされる前に66兆2000億マナを作れますので《ラクァタス大使/Ambassador Laquatus》で《ネクロマンシー/Necromancy》+《世界喰らいのドラゴン/Worldgorger Dragon》ループを打ち切って相手のライブラリーを0にして《トーモッドの墓所/Tormod's Crypt》を解決し、ターンを終了して相手がライブラリーアウト死するのを見ましょう。 今思えば《動く死体/Animate Dead》に脊髄反射せず、《Bazaar of Baghdad》を使って手札を使い切るまで待つプレイングをして、引き分けを逆強要できましたね。

改訂版のpdfはこれです!!


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