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謎ザクの旅


 皆さん、こんにちは。ザクって語感がいいよね、ザク。木賃もくちんふくよし(芸名)です。
 ザクとかグフとかドムとか。後年のガンダムはバウンドドッグとかクシャトリヤとかナラティブだとか、名前に意味を持たせちゃってるのは、


 (´・Д・)」 妙味をわかってねぇ。


 って思っちゃうんですよね。いや、意味のある名前が悪いとは思ってないし、それはそれで好きだし、妙味って必要か?とも思うんですが、


 ヅダとか
 ズゴックとか
 ゲルズゲーとか
 ザムザザーみたいな

 (´°Д°)」 勢いと語感!


 って名前が好きなんですギャン。ギャンて。

 さて。また話が本筋に行く前に無駄に文字数を消費してしまいましたが、本日の話題は一昨日の続き。


 (´°Д°)」 ザクだよ!
 ガンダムと言えばザク!


 って話をしたい訳なんですが、

 ザク、いいですよねザク。
 でもワタクシ、このザクのデザインに関して、疑問がひとつあるんですよ。ザク。


 (´・Д・)」 盾が、
 右肩についてる。

 非合理的じゃね?


 ガンダムは左手に盾を持つ。ザクの後継であるグフも左手に盾。ゲルググもだ。


 (´・Д・)」 ザクだけ右肩。


 なんで??? 普通に考えれば、武器を右手に持って、盾は左手になる。
 ザクの場合、右手ではなく右肩に装備されてるが、左肩につけた方が良くないか? と思ってしまうのである。
 ちなみに左肩にはショルダータックル用のトゲトゲが付いてます。

 ちなみに、なぜ左手が良いかと言うと、近接武器で殴り合うにしても、遠距離武器で撃ち合うにしても、右手で攻撃しながら、左手で守れる。実に合理的。
 なお、肩に付属させる場合は、盾よりも鎧の意味合いが強くなる。要するに肩当てである。北斗の拳でもおなじみだね。
 しかし、肩当てとしても、それはやはり左側に付いている方が良いのである。

 大半の人間は右利きであり、右利きの人間が自然に戦闘姿勢をとった場合、そのほとんどは左足が前に出るのだ。
 更に、被弾面積を考えると、左半身を前に、半身になる方が良い。爆発などがあった場合、とにかく伏せろ!ってのはそーゆー事。
 自身の面積は小さい方が良いのである。簡単に図解するとコレ。

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 □■□□□■□ □□■■■□□ □□■■□□□

  ↑立ってる状態  ↑伏せてる状態   ↑半身


 つまり真正面に構えるより、左腕、左足を前に構えた方が被弾面積は減る。その被弾部分を守るなら、左肩だろ、と言う事なのだ。
 それだけではない。皆さんも鎌倉武士の絵なんかを見た事はあると思うが、その鎧には、

 (´・Д・)」 肩当てが付いてるよね。


 べろーん、って垂れたヤツ。アレは無論鎧の一部なのだが、この肩当てにはもう一つの意味がある。
 太刀筋を読ませない目隠しの役割だ。

 空手には背刀という技があるが、意味は同じ。左側を前にした半身の状態から、右腕で攻撃を行うため、その攻撃の軌道が非常に読みづらいのである。
 武術家が袴を履くのは、足運びを見せない意味合いがあるのだが、それに近しい。
 そう言った諸々の事情から考えても、やっぱりザクのシールドの位置って、


 (´・Д・)」 左右逆なんじゃね?


 って思うのである。
 色々と調べても見たが、同様の疑問を持っている人は少なからずいて、そして、シールド位置の明確な理由付けは判明していない。
 ううむ。埒があかない。

 そこで、ガンダムにもミリタリにも詳しいP石麻呂さんのご意見をうかがってみる事にした。


 (´・Д・)」 ザクの盾の位置、
 逆じゃないかと思うんですけど。



 ( ・ω・`) あー、ソレね。
 色々言われてますよね。



 (´・Д・)」 どう思われます?



 ( ・ω・`) 個人的な見解ですが、
 アレで合ってると思います。



 (´・Д・)」 ほほう。
 して、その理由は?



 ( ・ω・`) ザクは
 対戦艦用で開発されてるから。


 (´°Д°)」 ハッ!!


 ( ・ω・`)   ザクは最初期のモビルスーツで、対モビルスーツ用じゃなく、大艦巨砲主義に染まりきった対宇宙戦艦用なんですよね。
 艦隊同士が正面から撃ち合うんじゃ消耗が大きいから、小型(戦艦から見たら)のロボットで艦体に張り付いて白兵戦をするっていう、、、

 (´°Д°)」 そーいや、そーゆー設定でしたね。


 そう。ザクだけにスポットを当てすぎて忘れていたが、ガンダムの基本設定がそれなのである。つまり、ザク以外にモビルスーツがいなかった時代なので、少なくとも目下のところ、モビルスーツ同士の戦闘は想定していなかった事になっちまう。
 いずれ、って視野に入れていたとしても、最も必要な能力は戦艦攻略の為の白兵戦。要するに、右肩のシールドを使うとすると、戦艦からの砲撃が想定されている事になる。
 で。注目して頂きたいのは、本体の装甲が球面、曲面、斜面を利用しているのに、シールドは直線で平面。
 シャアがガンダムのビームライフルにびびっていたが、この時はまだモビルスーツが使用できる小型サイズのビームライフルは作られていない。そう。平面の盾で受けるべきは、実弾兵器ではなく、ビーム攻撃だ。
 これらを総合するに、ザクを使った戦法としては、対戦艦戦用に主砲を避けて回り込みつつ、敵艦のビーム砲撃を想定していたのではないだろうか。
 盾が左肩でなく右肩である理由は、運用は盾と言うより、武器を扱うのに重要な右腕を守る装甲だった、と考えれば筋が通るのである。
 逆に考えると、左肩でショルダータックルをするのは、左腕は損耗しても大きな戦力ダウンにはならないと見做されていたからではないだろうか。

 そう。初期ファミコンは、1コントローラーと2コントローラーでボタンも機能も違った。
 1コンにはスタートボタンとセレクトボタンがあり、2コンにはそれがない代わりにマイク機能が付属していた。
 そして、1コンのボタンが丸いプラスチック製だったのに対し、2コンは四角いゴムボタン(戻りが悪い)だったのである。
 これはズバリ、1コンと2コンの機能を同じにするとコストが上がってしまうから。だから、ほぼ使わない機能を2コンからスポイルした。
 機械だから、工業製品だから、と言うのは、左右非対称であってはいけない理由にはならない。

 ザクは全モビルスーツの中でも群を抜く生産台数を誇る。
 諸説あるが、一説によるとザクは8000機も生産されたと言われており、これはつまり、生産コストこそが群を抜いて安かったと推測できる訳だ。
 つまり、ザクの生産コストを極限まで下げるために、モビルスーツの運用として重要視されない左腕の費用をカットし、右腕を守らせたのではないだろうか。


 (´°Д°)」 謎は全て解けた!


 まあ、ザクのシリーズはハイザックやザクIIIなど、歴代ほぼ全てが右肩にシールドを装備している理由にはならんのだけどね。ザクシリーズだけなのよね。
 とは言え、一応の後継機であるギラドーガは、右肩にシールド状の装甲。左肩にタックル用のトゲ。さらに右腕にシールドを持ったりするから、設計思想として「左右非対称」にするってのも、ないとは言えない。

 なお、この原稿を書くにあたり、更に色々調べてたら、

 メカデザインの大河原邦男氏が、元々は左肩にシールドを想定していたが、設定資料の慣習的に、元々描いていたデザイン画を、左右反転して提出した、という説もあったりして、


 (´・Д・)」 わかんねえな。


 って結論にはなっちゃうんですけれども。ええ。

 ただまあ、要するに深読みしたくなるザクのデザインが、ガンダムの人気の火付け役だったんじゃないかな、と言うのがワタクシの主張な訳ですよ。ええ。

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 なお、この先には、どうでもいい話しか書かれてません。


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(´・Д・)」 文字を書いて生きていく事が、子供の頃からの夢でした。 コロナの影響で自分の店を失う事になり、妙な形で、今更になって文字を飯の種の足しにするとは思いませんでしたが、応援よろしくお願いします。