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20211004ふかいメルマガ19回 会社の多様性 「知らない」ことを前提にする

おはようございます。
10月1日は、39期スタートの日。
台風の襲来と共に、新年度がはじまりました。

そんな期のはじまりの今回は、会社の中の多様性について考えます。
前回のメルマガで、「多様性とは、人それぞれ違うことを認識して受け入れる」と書きました。
会社の中では、まず1人1人まったく違う生まれ・育ち・性格・経験・キャリアがあって、そのほとんどすべてを、私自身は知らない、という前提に立つことが重要だと思っています。

システム開発事業部の月1回の部会で、毎回メンバーに自分のキャリアを話してもらいました。
1人5分から10分程度でしたが、とても興味深く刺激的でおもしろかったです。
当たり前ですが、みんな違います。
それぞれ波乱万丈!奇想天外!知らないことだらけ、な経験を積まれています。
知ることで、その人への興味も関心もリスペクトも高くなります。
また一方で、今回知ったことは、その人のほんの一部分だという認識も大事です。
知った一面だけで、その人を判断しないように心がけています。

ソーシャルプロダクツのセミナーで企業に呼ばれることがよくあります。
「会社としてSDGsに取り組まなければいけないので、どこからはじめたらいいのかという話をしてほしい」という依頼が多いです。

私のセミナーの目的は、
「SDGsは、地球環境や社会問題の解決というイメージですが、セミナーを通して自分の会社を見直し再発見し、特に若い社員の人たちが、自分の会社の未来を考える機会にしてもらいたい」
というものです。

そうすると、
「うちはおとなしい社員ばっかりで、なんにもアイデアが出てこない」
「難しい話をされても、うちの社員はレベルが低いからわからない」

と言われる経営層が多くいます。
謙遜かもしれないのですが、ホントよくいます。

そう言われたとしても、その言葉を受けて、私は構成や内容は一切変えません。何度も同じ経験をしているので、セミナー後の結果がわかっているからです。

セミナーの後、毎回アンケートに記入してもらうのですが、
「未来に向けてもっと会社を変えたいと思った」
「事例を聞いて、うちの会社でもできることがたくさんあると思った」
「今やっていることをもっと発信していきたい」などなど

主体性があって、積極的で、しかも「他社は進んでいるがうちは・・・」という否定的で「隣の芝生的」な発想ではなく、前向きで肯定的で具体的な内容を、ぎっしり書いてくださるのは、最初に「おとなしい」「難しいことはわからない」と言われていた若い社員であったり、工場の社員であったり、事務系の女性社員であったり。

そのアンケートをご覧になって、もともと思っていたイメージとの大きなギャップに、経営層の皆さんは驚かれます。

つまり、経営層であっても、見ている会社や社員は、ある一面に過ぎない、ということなのです。
視座の高い経営層でさえそうなのだから、他の社員も同様です。

「あの部署は」「あの人は」「うちの管理職は」「最近の若い社員は」どの会社でもよく聞く言葉です。

生物多様性。
生き物それぞれの存在が地球にとって意味があるように。
身体の細胞1つ1つが生命維持に必要なように。
会社の中でも1人1人、それぞれの部署・役職に意味があります

誰でも自分のことはよくわかります。

24時間365日、自分は何をやっているか、知らない人はいません。
たまに飲みすぎて記憶が欠如することはありますが・・・m(__)m
自分の部署が何をやっているか、どんな計画で、実績はどうか、もわかります。
一所懸命にやっているだけに「自分達が一番頑張っている」と思いがちです。が、他の部署も人も、知っているのはほんの一面、ほとんどを知らない、という前提に立つことが重要です。

話し変わって、
ウェッジ10月号の特集の中で「多くの日本企業が手堅いと思っている経営姿勢は、国際的に見れば“進取”“積極性”に乏しい経営である」(18P中島厚志)とありました。

指摘しているのは、人材や設備への投資です。
日本の企業は、新しいチャレンジにもっと積極的に投資すべきだというのです。

39期。WAVEでも新しいチャレンジをします。
新規事業、新部門を立ち上げると、
「あそこは何をやっているか見えない」「足を引っ張っている」「遊んでいる」という声が、起こりがちです。
私自身が散々言われましたし、いろんな会社でよく耳にしました。
その時に、それぞれの人や役割に意味がある、ということを思い出してください。

新しい期、新しいWAVEづくりがスタートしました。
まだまだ新しいチャレンジをしていきます。
そして皆さんのチャレンジにも期待しています。
それらをできるだけ皆さんに見えるように、伝える努力をします。

今期1年間、どうぞよろしくお願いします!!

ところで多様性について、前回のメルマガで質問とご意見をいただきました。
次回のメルマガはそのことをテーマにします。

深井賢一

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