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20211227ふかいメルマガ31回 お客様は神様ですか?

おはようございます!
街は一気に迎春モードになりました。
ウェーブも29日まで、あと3日です。

ところで、
12月20日19:08に冨永代表より
「HPの経営理念から番号をはずした」ことを知らせるメール
が届いたと思います。
理念ミーティングの成果ですね。
その理念ミーティングでは
冨永さんが「お客様のために社員や家族が不幸になってはならない。お客様は神様ではない」という話を何回かされました。
この「お客様は神様です」という言葉は、
三波春夫という昭和の国民的歌手の名ゼリフ
が今に残っているものです。
平成生まれの人にとっては、三波春夫ってだれ?でしょうけど、
「お客様は神様です」という言葉は聞いたことがあると思います。
似たような言葉は海外にもあります。
アメリカのコネチカット州に「スチューレオナルド」というスーパーマーケットがあります。
この「スチューレオナルド」は、スーパーマーケットのディズニーランドと言われる店で、私は30代の時に見に行きました。
店内外におもしろい仕掛けがたくさんあるのですが、
その一つが、「スチュ―レオナルド」の店の前の、
大きな石に彫ってある言葉「Our Policy」です。
こう書いてあります。
Our Policy
Rule1(ルール1)
The Customer is Always Right! (お客様はいつも正しい)
Rule2(ルール2)
If the Customer is Ever Wrong,(もしお客様が間違っていると思ったら)
Reread Rule1.(ルール1を読み直せ)

またP&Gには、「Consumer is Boss」(消費者はボスだ)というスローガンがあります。
神戸のP&Gジャパン本社に何度か行ったことがあるのですが、
オフィスの廊下の壁面には、大きく「Consumer is Boss」とペイントされていました。
打合せの時、P&G側はマーケティング担当者以外に、
その打ち合わせには直接関係ない購買担当者が入ります。
購買担当者は、私たちYRK&のメンバーとマーケティングチームの打ち合わせを、横でジーっと聞いている。
そして突然割って入って「ちょっとみなさんいいですか?
P&G Wayを思い出して下さい。『Consumer is Boss』です。
今の議論はいかがでしょうね・・・」
と問題提起をしてくるんです。
マーケティングチームと向かい合って打ち合わせをしていると、
企画が斬新かどうか、クリエイティブが新しいかどうか
見積もりが高いか安いかなどの議論に
熱を帯びることがあります。
そんな時に、
「消費者が上司なんですよ。今の議論、消費者のことを考えていますか?」とくぎを刺してくるわけです。
私たち以上に、P&G側の人たちの方がやりにくいだろうなと思っていましたが、同時に徹底しているなぁとも思いました。

また、アメリカの「ノードストローム」という百貨店。
入社した時にもらうカードに、以下のように書いてあるそうです。
「ノードストロームへようこそ!
私たちの一番の目標は、お客様に格段のサービスを提供することです。
あなた個人としても、社員としても、理想は高く持ってください。
私たちはその理想を達成できると確信しています。
ノードストロームの規則はこうです。
はじめに、どのような場面でも、判断力を有効に利用してください。
それ以外には規則はありません」

これを実践したのが、1971年にパートで入社したベッツィ・サンダースという女性。
店員として働いていたある日、
ノードストロームでは売っていないタイヤを返品したいという客が現れました。
「お客様に各段のサービスを提供するために」、
自分の判断でそのタイヤの返品を受け返金しました。
(ふつうは売っていない商品の返品は断りますよ。
それでも返品返金してしまったら、上司に怒られます)
ところが!
こういう姿勢で仕事を続けたベッツィ・サンダースさんは
パートとして入社した7年後、
なんと副社長にまで昇進します。
しかもベッツィ・サンダースさんは、
「伝説のサービス」というタイトルの本まで出して、
日本でもベストセラーになりました。
(私も読みましたし、ノードストロームもアメリカに見に行きました)

話しを戻して、「お客様は神様です」という言葉。
この言葉を残した三波春夫さんのホームページをあらためてのぞいたら
意外なことが書いてありました。
長文なので以下に略します。
「三波本人が生前にインタビューなどでこのフレーズの意味を尋ねられたとき、こう答えておりました。 『歌う時に私は、あたかも神前で祈るときのように、雑念を払ってまっさらな、澄み切った心にならなければ完璧な藝をお見せすることはできないと思っております。
ですから、お客様を神様とみて、歌を唄うのです』
そしてその始めは、『お客様は神様です』という型にはまった言い方ではありませんでした。“お客様を神様とみる”という心構えであること。
しかし、このフレーズが真意と離れて使われる時には、『お客様』は商店、飲食店、乗り物のお客さん、営業先のクライアントなどになり、『お客様イコール神』となります。
クレーマーやカスタマーハラスメント問題を取り上げている番組などでは
『“お客様は神様です”というのがありますからね』と、真意を紹介することなく引き合いに出されることもあります。
このようなフレーズへの誤解は三波春夫の生前から有りました。
(株式会社三波クリエイツ 代表取締役 三波美夕紀)」

三波春夫さんの「お客様は神様です」の言葉の真意・・・
そうだったんですね。
会社は、なんのために存在しているのか、
私たちは、誰のために仕事をしているのか、
その仕事は、何を提供することなのか、
その問いの答えが経営理念であり、
「お客様を笑顔にするためにハタラクが、
お客様のために社員や家族が不幸になってはならない。
お客様は神様ではない」
という冨永さんの言葉に繋がります。

ということで、
今日を入れて今年もあと5日。
ウェーブの業務もあと3日。
5月に入社して7ヶ月。
ありがとうございました。
来年はさらに新しいことにチャレンジします。
どうぞよろしくお願いします。

深井賢一

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